妹はこの世界でただ一人の味方
様子見
「よっ!ふぅ・・・結衣〜。」
目の前に広がる数十体の魔物の死体を前に、学はハンカチで手を拭きながら結衣のことを呼んだ。少しすると木の陰から顔を出した。
「そっちは終わったか?」
「うん。ちょうど終わったよ。」
結衣の目の前にも学ほどではないが多くの魔物の死体が広がっていた。
「にしてもいきなり襲ってきたな・・・。」
「ね〜。お兄ちゃんの避ける時のバク転面白かったよ。」
「いきなりで驚いたからな・・・とっさの行動がそれだったんだよ。」
学は少し遠い目をしてそう言った。そして学はその場で地面を強く蹴り、15mほど飛んだ。東の方角に大きな街があるのが確認できると、学の心は少し楽になった。
「結衣。もう街が見えたからそこまで遠くはないと思う。」
「本当?意外とすぐだったね。」
「500kmを歩いて3日っていうのは十分異常だからな?」
「分かってるって。」
本当かよ・・・。まぁすぐだったっていう気持ちは分からなくもないが・・・やっぱり異常だな。
学は収納から猫耳を出すと自分の頭につけた。もう1つ取り出し、それを結衣の頭につけた。
「・・・やっぱりこれ恥ずかしいんだけど。」
「似合ってるぞ。」
答えとなってない返答をすると再び2人は歩き出した。学の目測だと獣人族の国までおよそ3km程度だった。先ほどよりもゆっくりと歩き進んで行った。
しばらく歩いていると魔物ではない気配がした。それが獣人であると分かるのにそう多くの時間はかからなかった。
「結衣、会っても平然とするんだぞ。」
「もちろん。お兄ちゃんもね。」
「当たり前だ。」
とは言いつつもやっぱり緊張はするな。変装は完璧のはずだ。バレることはないと思うが・・・。
2人の心臓の鼓動が速くなり、その瞬間はついにきた。
目の前に獣人の男が現れた。無言で通り過ぎようと、黙っていたが不意に男が
「人間?」
と言ったことで2人は走り出し、男に不審がられてしまった。
走りながら結衣は学に言った。
「お兄ちゃんって実はバカなんじゃないの!?」
「人にバカって言っちゃいけません!」
「こんなんでバレないわけないじゃん!」
これというところで結衣は猫耳を指した。そしていきなり地面へと投げ捨て、踏み潰した。
「ああっ・・・猫耳が・・・。」
「お兄ちゃんもそんなので悲しまないでよ!なんかないの?・・・幻惑魔法みたいなの。」
それを聞いた学は納得した表情になり、結衣を中心とした空気に猫耳が見えるよう幻惑魔法をかけた。
「どうだ?」
学は結衣に鏡を渡して大丈夫かどうかを聞いた。自分の顔をチマチマと動かして見るのは学にとって微笑ましい光景だった。
「うん。大丈夫そうだよお兄ちゃん。」
自然な笑みを浮かべた結衣は学の心に大ダメージを与えた。
あー・・・ダメだこれ。可愛すぎる。知ってたけど可愛い。
「次は俺か・・・はぁ。」
ポンっと適当な感じで済ませると鏡を見ることなく進もうとして結衣に手を掴まれた。
「お兄ちゃん雑すぎ・・・耳として機能してないよそれ。ちぎったパンみたいになってる。」
猫耳と言うよりは熊のような丸っこい耳をしていて、ところどころちぎれてた。学はめんどくさいと思いながらみしっかりと猫耳に(もちろん形も)した。
「よし完璧。」
「最初からそうすればいいのに・・・。」
じっと結衣は学のことを見つめながらそう言った。視線に耐えれなくなった学は思い切って結衣に聞いた。
「なんでそんなに見てるんだ?別にいいんだが、なんか恥ずかしいと言うか・・・。」
「いや・・・お兄ちゃんのやつやっぱり似合ってるなぁって思っちゃってさ。いつもそうしてればいいのに。」
「ん?それで結衣が喜ぶなら全然するけど?」
「えっ?本当?・・・あ〜・・・やっぱりいいや。こういうのはたまに見るからいいんだよね。」
「そうか。見たかったらいつでも言っていいからな。」
木の茂みに隠れて2人は話し合っていた。
「あそこが出入り口だと思うんだが、結衣はどう思う?」
「私もそう思うけど・・・なんか種族の違いかな?門として機能していないような気がするんだけど。」
たしかに2人が見ているところに門番らしき獣人はいた。しかしその門が草で作られたもので、門と言っていいものなのか判断できなかった。
「とりあえず入ってみるか?」
「・・・もうちょっと様子見て、どういう雰囲気なのかとか見たほうがいいんじゃないかな?」
「じゃあそうしよう。」
しばらく待っていると門の方で動きがあった。
「結衣。」
「うん。分かってる。」
バレないよう細心の注意を払いながらこっそりと見ると、1人の少女が歩いて出てきた。
門番に挨拶をし、学たちとは真逆の方向から森へと入ってった。
「子供か・・・。」
「判断するには少し難しいね・・・。子供だからしっかり規則を守っていると思いたいけど、まだ言ってることがわからないように思える年齢でもあったね。」
すると目の前から弓矢が飛んできた。2人は無意識のうちにかわし、飛んできたことに気づいていないが、それには毒が塗られていた。
そんなことを知るはずもなく、2人はまだまだ観察を続けるのだった。
-------------------------------------------------
以下作者のコメント
いやぁ・・・めちゃくちゃ怒られました。主にテストの点数で。しかし僕はへこたれません(笑)
夏アニメが始まる時期ですね。個人的に楽しみなのは3つあります。
第3位...ぎ○魂
普通は漢字2文字ですけど分かりづらいと思ったので。まぁ知ってる人も多いと思います。やっぱり好きですね。
第2位...ハッ○ーシュガーライフ
可愛い。うん。主人公の女子が可愛い。それでいて怖い。大好き。likeじゃなくてloveくらい。それくらいオススメの漫画ですよ。1巻から見てるんです。
第1位...進○の巨人
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
↑これくらい楽しみです(意味わからん)
参考にしてもらえたらなと思います。(何言ってんだこいつ。)
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目の前に広がる数十体の魔物の死体を前に、学はハンカチで手を拭きながら結衣のことを呼んだ。少しすると木の陰から顔を出した。
「そっちは終わったか?」
「うん。ちょうど終わったよ。」
結衣の目の前にも学ほどではないが多くの魔物の死体が広がっていた。
「にしてもいきなり襲ってきたな・・・。」
「ね〜。お兄ちゃんの避ける時のバク転面白かったよ。」
「いきなりで驚いたからな・・・とっさの行動がそれだったんだよ。」
学は少し遠い目をしてそう言った。そして学はその場で地面を強く蹴り、15mほど飛んだ。東の方角に大きな街があるのが確認できると、学の心は少し楽になった。
「結衣。もう街が見えたからそこまで遠くはないと思う。」
「本当?意外とすぐだったね。」
「500kmを歩いて3日っていうのは十分異常だからな?」
「分かってるって。」
本当かよ・・・。まぁすぐだったっていう気持ちは分からなくもないが・・・やっぱり異常だな。
学は収納から猫耳を出すと自分の頭につけた。もう1つ取り出し、それを結衣の頭につけた。
「・・・やっぱりこれ恥ずかしいんだけど。」
「似合ってるぞ。」
答えとなってない返答をすると再び2人は歩き出した。学の目測だと獣人族の国までおよそ3km程度だった。先ほどよりもゆっくりと歩き進んで行った。
しばらく歩いていると魔物ではない気配がした。それが獣人であると分かるのにそう多くの時間はかからなかった。
「結衣、会っても平然とするんだぞ。」
「もちろん。お兄ちゃんもね。」
「当たり前だ。」
とは言いつつもやっぱり緊張はするな。変装は完璧のはずだ。バレることはないと思うが・・・。
2人の心臓の鼓動が速くなり、その瞬間はついにきた。
目の前に獣人の男が現れた。無言で通り過ぎようと、黙っていたが不意に男が
「人間?」
と言ったことで2人は走り出し、男に不審がられてしまった。
走りながら結衣は学に言った。
「お兄ちゃんって実はバカなんじゃないの!?」
「人にバカって言っちゃいけません!」
「こんなんでバレないわけないじゃん!」
これというところで結衣は猫耳を指した。そしていきなり地面へと投げ捨て、踏み潰した。
「ああっ・・・猫耳が・・・。」
「お兄ちゃんもそんなので悲しまないでよ!なんかないの?・・・幻惑魔法みたいなの。」
それを聞いた学は納得した表情になり、結衣を中心とした空気に猫耳が見えるよう幻惑魔法をかけた。
「どうだ?」
学は結衣に鏡を渡して大丈夫かどうかを聞いた。自分の顔をチマチマと動かして見るのは学にとって微笑ましい光景だった。
「うん。大丈夫そうだよお兄ちゃん。」
自然な笑みを浮かべた結衣は学の心に大ダメージを与えた。
あー・・・ダメだこれ。可愛すぎる。知ってたけど可愛い。
「次は俺か・・・はぁ。」
ポンっと適当な感じで済ませると鏡を見ることなく進もうとして結衣に手を掴まれた。
「お兄ちゃん雑すぎ・・・耳として機能してないよそれ。ちぎったパンみたいになってる。」
猫耳と言うよりは熊のような丸っこい耳をしていて、ところどころちぎれてた。学はめんどくさいと思いながらみしっかりと猫耳に(もちろん形も)した。
「よし完璧。」
「最初からそうすればいいのに・・・。」
じっと結衣は学のことを見つめながらそう言った。視線に耐えれなくなった学は思い切って結衣に聞いた。
「なんでそんなに見てるんだ?別にいいんだが、なんか恥ずかしいと言うか・・・。」
「いや・・・お兄ちゃんのやつやっぱり似合ってるなぁって思っちゃってさ。いつもそうしてればいいのに。」
「ん?それで結衣が喜ぶなら全然するけど?」
「えっ?本当?・・・あ〜・・・やっぱりいいや。こういうのはたまに見るからいいんだよね。」
「そうか。見たかったらいつでも言っていいからな。」
木の茂みに隠れて2人は話し合っていた。
「あそこが出入り口だと思うんだが、結衣はどう思う?」
「私もそう思うけど・・・なんか種族の違いかな?門として機能していないような気がするんだけど。」
たしかに2人が見ているところに門番らしき獣人はいた。しかしその門が草で作られたもので、門と言っていいものなのか判断できなかった。
「とりあえず入ってみるか?」
「・・・もうちょっと様子見て、どういう雰囲気なのかとか見たほうがいいんじゃないかな?」
「じゃあそうしよう。」
しばらく待っていると門の方で動きがあった。
「結衣。」
「うん。分かってる。」
バレないよう細心の注意を払いながらこっそりと見ると、1人の少女が歩いて出てきた。
門番に挨拶をし、学たちとは真逆の方向から森へと入ってった。
「子供か・・・。」
「判断するには少し難しいね・・・。子供だからしっかり規則を守っていると思いたいけど、まだ言ってることがわからないように思える年齢でもあったね。」
すると目の前から弓矢が飛んできた。2人は無意識のうちにかわし、飛んできたことに気づいていないが、それには毒が塗られていた。
そんなことを知るはずもなく、2人はまだまだ観察を続けるのだった。
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以下作者のコメント
いやぁ・・・めちゃくちゃ怒られました。主にテストの点数で。しかし僕はへこたれません(笑)
夏アニメが始まる時期ですね。個人的に楽しみなのは3つあります。
第3位...ぎ○魂
普通は漢字2文字ですけど分かりづらいと思ったので。まぁ知ってる人も多いと思います。やっぱり好きですね。
第2位...ハッ○ーシュガーライフ
可愛い。うん。主人公の女子が可愛い。それでいて怖い。大好き。likeじゃなくてloveくらい。それくらいオススメの漫画ですよ。1巻から見てるんです。
第1位...進○の巨人
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
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コメント
さらだ
それが売りですから?(笑)
たーくん
相変わらず行き当たりばったりですねw
さらだ
お久しぶりです(笑)
そう言ってくれると嬉しいです。最近はどうやって完結させようか考えているところなんですが、全く思いつきません(笑)
さてどうしましょう(笑笑笑笑笑笑)
たーくん
久しぶりに読んだけれどやっぱり面白いですね。
さらだ
さぁ・・・←(おい作者)