妹はこの世界でただ一人の味方
一人神経衰弱
「探求・・・。」
結衣は小さく呟いた。普通なら聞き逃すほど小さなものだったが、流石は学といったところか、しっかりと反応した。
「どこか行きたいところがあるのか?」
「別にそういうわけじゃないよ。ただダンジョンに行った時、明らかに私たちとは違う種族がいたでしょ?他にはどんなのがいるんだろうなぁ・・・って思っただけだよ。」
明らかに行きたいって言ってるようなもんだなそれ。
「よし、明日にでも出発するか。必要なものがあったら言ってくれ。」
「あ、やっぱり行ってくれるんだ・・・。ありがとうお兄ちゃん。」
「全然いいぞ。むしろそう言ってくれて暇つぶしができる。」
結衣は呆れ半分、学らしいという気持ち半分でテーブルの上に広がっているあるものについて聞いた。
「ちなみにお兄ちゃんは何をしているの?」
「一人真剣衰弱。」
ああ・・・お兄ちゃん、それは悲しい人がやるものだよ。私も今度一緒にやってあげるから・・・。
悲しい思いを心に秘めた結衣を置いて、学はさらに嬉々とした表情で結衣に語りかけた。
「しかも数字があってるだけじゃダメなんだ。色がそれぞれ異ならないとペアにならないという独自ルールまで作ったんだ。」
「ふーん・・・でもこれってさ枚数多くない?」
「ああ、2つ分あるからな。」
トランプは通常1×4×13+2の合計54枚から成り立っている。しかし学がテーブルに広げているトランプの数はそれを越している。
「お兄ちゃんさ・・・これしてて何が楽しいの?」
「・・・・・・自分の記憶力を高めるんだよ。」
「お兄ちゃんはもう十分すぎる記憶力あると思うんだけど・・・。」
「・・・こういう事をして昔のことを忘れないようにするんだよ。」
一瞬の間を空けながらも学は結衣の追求をかわしていった。その間も学はカードをめくる手を辞めずに、順調にカードを減らしていった。そして最後の1組をめくり終え、
「っしゃ!」
と小さな喜びを表した。
次の日の朝、二人はピザトーストを食べながら予定について話し合っていた。
「とりあえず獣人族の土地に入るときはお互いにこの猫耳をつけよう。」
と、学はいつぞやの猫耳を収納から出した。
「また付けるの・・・ていうかお兄ちゃん断らせないために今言ったでしょ。」
「まぁな。結衣のあの可愛い姿を観れると思ったらいてもたっても入れなくてな、でも今回は俺も付けるから、ほら。」
ポスッと学は躊躇なく頭に猫耳をつけた。結衣はその時食べていたトーストを咳とともに少し吐き出してしまった。
「大丈夫か!?ほら水。」
「・・・あ、ありがとう・・・。」
結衣は一気にコップに入っていた水を飲み干し、少し息を整えた。
流石にお兄ちゃんの猫耳が似合っていて驚いたとは言えないなぁ・・・。カッコいいと可愛いが混じり合ってなんか変なの・・・。
「落ち着いたか?」
「うん。ありがとう。」
そして二人は再びトーストを食べ始め、二人とも食べ終わった頃同時に声を出した。
「「あの」」
気まずい・・・。
被っちゃった・・・。
「え、と・・・結衣からいいぞ。」
「あ、うん。私たち大事な事を見落としてるんじゃないかなって思ったんだけど・・・。」
「あ、やっぱり結衣もそう思ったか?」
二人は長い年月一緒に暮らしていることもあり、多少のことなら声を出さずとも考えていることはわかる。例えば今の状況、二人が見落としていると言ったのは同じ考えだった。
「獣人族の土地ってどこだ?」
「やっぱり分からないよね・・・。」
二人は獣人族が住んでいる土地を知らなかった。それも仕方のないことだろう。二人が今までに行ったことがあるのはダンジョン、人間の街、そして今住んでいる山付近だけなのだ。
「久しぶりにスキルでも作るか・・・。」
学が新しく作ったのはナビというもので、自分が望む行き先を教えてくれるスキルだった。
「さて!行くか!」
「おぉぉぉぉぉ!!」
二人は一気に家を飛び出し、全速力で走った。
3分後
「家しまい忘れた・・・。」
「はぁ・・・はぁ・・・お兄ちゃん速い・・・。」
全速力で走ったものの、家をしまい忘れるという失態を犯した学は再び戻ってきた。
「普通は家をしまわないからね・・・。」
「この家には結衣の物もあれば俺が大切にしているものもあるんだ。しまっとくのがベストだろう。」
そう言い、家をしまうと二人は歩いて向かうのだった。
その時、同時刻、城の中では・・・。
「騎士団長、戦争でもないのに軍をなぜ動かすのですか?国王様も黙ってないと思いますよ。」
「・・・・・・。」
私をあそこまでバカにしたやつは生まれて初めてだ・・・。散々私をバカにしたんだ・・・覚悟はできているだろうな。
騎士団長は学たちが出かけたとはつゆ知らず、軍を動かそうと企んでいるのだった。
-------------------------------------------------
以下作者のコメント
いや〜・・・明日です。テストの結果が親に知れ渡るのは。まぁ、くそ悪かったんで多分没収されるでしょう。なので!今日!頑張って!もう1話書いて2日後かな?それくらいに更新しようと思います。
幸いにも7日と8日は模試なのでスマホが一時的に返される可能性があります。その時にもう1話更新できたらな・・・と考えています。
さて、そんな話は置いといて昨日からPV機能が追加されました。こっちから確認できるんですけど、10PVで1円もらえるらしいです。3千円から銀行で引き出せるみたいです。3万PV・・・(´∀`*)
テンション上げていきましょう!新作を2つ書いています!やっほう!
➀一作品めは現代学園をドラマにしたラブコメ(仮)です!これは個人的に少しミステリーっぽくしたいとも思ってます!
➁そしてもう一作品!これは魔法のある世界での生活を描いた物語にしようとしていますもちろん戦闘シーンも入ってますよ!
タイトル名は
➀幼馴染のニート歴が3年を越した(仮)
➁禁忌使いの貴族は奴隷思い(仮)
ぶっちゃけうまく書けそうなのは➀ですね!量を書くとなると➁の方が書きやすいですね!
次にどっちを投稿しようか迷ってます!アドバイス等々あったら教えてください!一応3話ずつ作り終えてます!
はぁ・・・はぁ・・・テンション上げるの疲れる。
では次の話書いてきます。
いいね、コメント、フォローお願いします。
結衣は小さく呟いた。普通なら聞き逃すほど小さなものだったが、流石は学といったところか、しっかりと反応した。
「どこか行きたいところがあるのか?」
「別にそういうわけじゃないよ。ただダンジョンに行った時、明らかに私たちとは違う種族がいたでしょ?他にはどんなのがいるんだろうなぁ・・・って思っただけだよ。」
明らかに行きたいって言ってるようなもんだなそれ。
「よし、明日にでも出発するか。必要なものがあったら言ってくれ。」
「あ、やっぱり行ってくれるんだ・・・。ありがとうお兄ちゃん。」
「全然いいぞ。むしろそう言ってくれて暇つぶしができる。」
結衣は呆れ半分、学らしいという気持ち半分でテーブルの上に広がっているあるものについて聞いた。
「ちなみにお兄ちゃんは何をしているの?」
「一人真剣衰弱。」
ああ・・・お兄ちゃん、それは悲しい人がやるものだよ。私も今度一緒にやってあげるから・・・。
悲しい思いを心に秘めた結衣を置いて、学はさらに嬉々とした表情で結衣に語りかけた。
「しかも数字があってるだけじゃダメなんだ。色がそれぞれ異ならないとペアにならないという独自ルールまで作ったんだ。」
「ふーん・・・でもこれってさ枚数多くない?」
「ああ、2つ分あるからな。」
トランプは通常1×4×13+2の合計54枚から成り立っている。しかし学がテーブルに広げているトランプの数はそれを越している。
「お兄ちゃんさ・・・これしてて何が楽しいの?」
「・・・・・・自分の記憶力を高めるんだよ。」
「お兄ちゃんはもう十分すぎる記憶力あると思うんだけど・・・。」
「・・・こういう事をして昔のことを忘れないようにするんだよ。」
一瞬の間を空けながらも学は結衣の追求をかわしていった。その間も学はカードをめくる手を辞めずに、順調にカードを減らしていった。そして最後の1組をめくり終え、
「っしゃ!」
と小さな喜びを表した。
次の日の朝、二人はピザトーストを食べながら予定について話し合っていた。
「とりあえず獣人族の土地に入るときはお互いにこの猫耳をつけよう。」
と、学はいつぞやの猫耳を収納から出した。
「また付けるの・・・ていうかお兄ちゃん断らせないために今言ったでしょ。」
「まぁな。結衣のあの可愛い姿を観れると思ったらいてもたっても入れなくてな、でも今回は俺も付けるから、ほら。」
ポスッと学は躊躇なく頭に猫耳をつけた。結衣はその時食べていたトーストを咳とともに少し吐き出してしまった。
「大丈夫か!?ほら水。」
「・・・あ、ありがとう・・・。」
結衣は一気にコップに入っていた水を飲み干し、少し息を整えた。
流石にお兄ちゃんの猫耳が似合っていて驚いたとは言えないなぁ・・・。カッコいいと可愛いが混じり合ってなんか変なの・・・。
「落ち着いたか?」
「うん。ありがとう。」
そして二人は再びトーストを食べ始め、二人とも食べ終わった頃同時に声を出した。
「「あの」」
気まずい・・・。
被っちゃった・・・。
「え、と・・・結衣からいいぞ。」
「あ、うん。私たち大事な事を見落としてるんじゃないかなって思ったんだけど・・・。」
「あ、やっぱり結衣もそう思ったか?」
二人は長い年月一緒に暮らしていることもあり、多少のことなら声を出さずとも考えていることはわかる。例えば今の状況、二人が見落としていると言ったのは同じ考えだった。
「獣人族の土地ってどこだ?」
「やっぱり分からないよね・・・。」
二人は獣人族が住んでいる土地を知らなかった。それも仕方のないことだろう。二人が今までに行ったことがあるのはダンジョン、人間の街、そして今住んでいる山付近だけなのだ。
「久しぶりにスキルでも作るか・・・。」
学が新しく作ったのはナビというもので、自分が望む行き先を教えてくれるスキルだった。
「さて!行くか!」
「おぉぉぉぉぉ!!」
二人は一気に家を飛び出し、全速力で走った。
3分後
「家しまい忘れた・・・。」
「はぁ・・・はぁ・・・お兄ちゃん速い・・・。」
全速力で走ったものの、家をしまい忘れるという失態を犯した学は再び戻ってきた。
「普通は家をしまわないからね・・・。」
「この家には結衣の物もあれば俺が大切にしているものもあるんだ。しまっとくのがベストだろう。」
そう言い、家をしまうと二人は歩いて向かうのだった。
その時、同時刻、城の中では・・・。
「騎士団長、戦争でもないのに軍をなぜ動かすのですか?国王様も黙ってないと思いますよ。」
「・・・・・・。」
私をあそこまでバカにしたやつは生まれて初めてだ・・・。散々私をバカにしたんだ・・・覚悟はできているだろうな。
騎士団長は学たちが出かけたとはつゆ知らず、軍を動かそうと企んでいるのだった。
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以下作者のコメント
いや〜・・・明日です。テストの結果が親に知れ渡るのは。まぁ、くそ悪かったんで多分没収されるでしょう。なので!今日!頑張って!もう1話書いて2日後かな?それくらいに更新しようと思います。
幸いにも7日と8日は模試なのでスマホが一時的に返される可能性があります。その時にもう1話更新できたらな・・・と考えています。
さて、そんな話は置いといて昨日からPV機能が追加されました。こっちから確認できるんですけど、10PVで1円もらえるらしいです。3千円から銀行で引き出せるみたいです。3万PV・・・(´∀`*)
テンション上げていきましょう!新作を2つ書いています!やっほう!
➀一作品めは現代学園をドラマにしたラブコメ(仮)です!これは個人的に少しミステリーっぽくしたいとも思ってます!
➁そしてもう一作品!これは魔法のある世界での生活を描いた物語にしようとしていますもちろん戦闘シーンも入ってますよ!
タイトル名は
➀幼馴染のニート歴が3年を越した(仮)
➁禁忌使いの貴族は奴隷思い(仮)
ぶっちゃけうまく書けそうなのは➀ですね!量を書くとなると➁の方が書きやすいですね!
次にどっちを投稿しようか迷ってます!アドバイス等々あったら教えてください!一応3話ずつ作り終えてます!
はぁ・・・はぁ・・・テンション上げるの疲れる。
では次の話書いてきます。
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コメント
さらだ
真剣衰弱真剣衰弱真剣衰弱神経衰弱...
読んでもらって嬉しいです・・・が、自分で振り返ってみてみるともう恥ずかしすぎて嫌になりますw
夜深
たまたま見つけて読んでいる者です。面白くてサクサクよんでいます。
真剣衰弱ではなく、神経衰弱ですよ。
さらだ
大丈夫です。赤点はりませんでした。まぁ相当点数下がったことで怒られそうな気がします・・・。
瑠璃
お疲れ様です
テストは赤点が無ければ怒られませんと思います(体験談)
さらだ
なるほど!(←バカ)ちなみに今は400DESU!
いっぱい書いちゃおうっと(←すでに受験を諦めてるムード)