妹はこの世界でただ一人の味方
騎士団長
「お前たちは何者だ!?そこで立ち止まってろ!」
数多くいる人の中から出て来たのはひときわ目立つ金色の鎧を着た男だった。
「名乗るほどのものでもないし、礼儀すら知らないお前に名乗りたくもない。行くぞ結衣。」
「うん。」
そしてそのまま冒険者を押しのけて帰ろうとしたが、やはりと言うか予想通りそう上手くはいかなかった。
学の喉元に剣を向けて来た。
「待てと言っているのが聞こえないのか?」
「俺たちが従う義理はない。」
「そうか・・・なら...。」
男は無言で学の喉元に剣を突き刺した。しかし結衣との距離はせいぜい1メートル程度。十分結衣のスキルが発動される範囲内だったため、金属音がだけ響くこととなった。
次の瞬間には風の音をまといながら結衣が男へと殴りかかっていた。とっさに剣で防御しようとした男だったが、動かず思わず剣を見てしまった。
そこには無表情で剣を掴んでいる学がいて、視界の隅に目の前にいる結衣を捉えた。防御は間に合わず、冒険者がいるところまで飛ばされた。
その行動でよりいっそう学たちに敵意を向けた。
「ナイス結衣。」
「お兄ちゃんこそ。」
謎の意識を共有した2人を見て男は顔を怒りに染めていた。ワナワナと体を小刻みに震わせて、周囲の冒険者が驚くほどの怒号を2人に向かって吐き出した。
「私をなめるなよ! この国の騎士団団長の私は国で一番強いんだ!貴様らのようなカスに負けはしないのだ!総員私に続け!」
再び男は剣を握り直すと学たちに向かって走り出した。目の前にいる多くの冒険者たちも男に続いて武器を手に持ち、突撃して来た。
「俺がやるから。」
結衣が小さく頷くと学は手に剣を持ち一歩前に出て、結衣は一歩下がった。
そして学は自身が出せる最大の速さを駆使して向かって来たほとんどの人の背骨を当てた。
当てただけなので特に外傷が出来たわけではないが、その素早さに目が追いつけなかったため、もし本気で刺されてたら・・・と考える冒険者が多くなり指揮が混乱し始めた。
一通り背中に剣を当てた学は結衣のところの戻ると、小声で聞かれた。
「お兄ちゃん。あの男よりも強い人いたような気がするんだけど・・・。」
「ああ。後ろにいるバンダナを頭に巻いた男だろ?自意識過剰かもしれないが、俺のスピードに反応していた。」
男も反応ができなかったため、すでにプライドはズタズタになっていた。それを視界の隅に捉えた学は忘れててゴメンというような態度で冒険者たちに声をかけた。
「えーっと・・・ああ、そうそう。これで力の差は分かっただろ?今お前たちが戦ったって瞬殺されて味気ない最期になるぞ。」
学の態度こそ腹がたつものだったが、言っていることは事実なので反論することができなかった。
一歩、また一歩と後ろに後ずさりする中、男だけは必死に剣を構えていた。
学としてもこれ以上ここにいられると面倒くさいと思ったのか、自分から男へと歩み寄った。
近寄るたび、男の額からは汗がにじみ出ており、体も震えていた。それでもなお、逃げ出さないのには敬意を表するところもあるだろう。
距離が5メートルほどになると学は腕を振り上げるのと同時にエアガンを収納から取り出し、流れるように男の太ももへ発砲した。
しかし威力は鎧に阻まれて弱くなってしまった。しかしヒビが入ったため、その威力は十分男たちを脅かすものになった。
「いいか、最後の忠告だ。今すぐ立ち去れ。さもなければ全員殺す。慈悲をかけることはないからな。」
そう学が冷たく言い放つと冒険者たちは我先にと逃げ出した。男はそれでも学を睨みつけて動かなかったため、エアガンを男へと向けると一目散に駆け出してった。
そして、残ったのは学たちが話していたバンダナの男だった。さすがの2人も警戒していたが、バンダナの男は学たちにチラリと視線を向けると、歩いてだが冒険者の後を追ってった。
「なんだったんだろうなアイツ。」
「・・・また転生人だったりして。」
「可能性はありそうだな・・・。」
バンダナの男が消えた後、2人は短い会話を終え屋敷へと足を運んだ。学はその間、何かを忘れていて、喉に刺さったまま取れない魚の骨のような感覚だった。
玄関で結衣と別れると、自分の部屋へと向かいベッドに寝転んだが、思い出せなくて唸っていた。
気分転換に本でも読もうかと体を起こした時、全てを思い出した。
急いで家全体を探したが、すでに結衣の姿はなくなっていた。
・・・帰ったら説教だな。
学はそう思いながら再びベッドに寝転んだったのだった。
-------------------------------------------------
以下作者のコメント
ほんとに遅れました。スマホがやや没収気味でした。さらに今月は休みの日がほとんどない最悪な月です。更新ペースが相当落ちると思います。ご理解いただけたら幸いです。
そういえば部活の同級生が下級生に告白しておkもらったんですよ。凄くないですか?
直接話したこともないのに(笑)
僕は二ヶ月で別れると予想してますが、部長は希望を持って五ヶ月と話しています。話したこともない、一個下の学年、皆さんならどれほど持つと思いますか?
部活あるのでここらで失礼させていただきます。次回はもっと早く更新できたらな・・・と思っています。
いいね、コメント、フォローお願いします。
数多くいる人の中から出て来たのはひときわ目立つ金色の鎧を着た男だった。
「名乗るほどのものでもないし、礼儀すら知らないお前に名乗りたくもない。行くぞ結衣。」
「うん。」
そしてそのまま冒険者を押しのけて帰ろうとしたが、やはりと言うか予想通りそう上手くはいかなかった。
学の喉元に剣を向けて来た。
「待てと言っているのが聞こえないのか?」
「俺たちが従う義理はない。」
「そうか・・・なら...。」
男は無言で学の喉元に剣を突き刺した。しかし結衣との距離はせいぜい1メートル程度。十分結衣のスキルが発動される範囲内だったため、金属音がだけ響くこととなった。
次の瞬間には風の音をまといながら結衣が男へと殴りかかっていた。とっさに剣で防御しようとした男だったが、動かず思わず剣を見てしまった。
そこには無表情で剣を掴んでいる学がいて、視界の隅に目の前にいる結衣を捉えた。防御は間に合わず、冒険者がいるところまで飛ばされた。
その行動でよりいっそう学たちに敵意を向けた。
「ナイス結衣。」
「お兄ちゃんこそ。」
謎の意識を共有した2人を見て男は顔を怒りに染めていた。ワナワナと体を小刻みに震わせて、周囲の冒険者が驚くほどの怒号を2人に向かって吐き出した。
「私をなめるなよ! この国の騎士団団長の私は国で一番強いんだ!貴様らのようなカスに負けはしないのだ!総員私に続け!」
再び男は剣を握り直すと学たちに向かって走り出した。目の前にいる多くの冒険者たちも男に続いて武器を手に持ち、突撃して来た。
「俺がやるから。」
結衣が小さく頷くと学は手に剣を持ち一歩前に出て、結衣は一歩下がった。
そして学は自身が出せる最大の速さを駆使して向かって来たほとんどの人の背骨を当てた。
当てただけなので特に外傷が出来たわけではないが、その素早さに目が追いつけなかったため、もし本気で刺されてたら・・・と考える冒険者が多くなり指揮が混乱し始めた。
一通り背中に剣を当てた学は結衣のところの戻ると、小声で聞かれた。
「お兄ちゃん。あの男よりも強い人いたような気がするんだけど・・・。」
「ああ。後ろにいるバンダナを頭に巻いた男だろ?自意識過剰かもしれないが、俺のスピードに反応していた。」
男も反応ができなかったため、すでにプライドはズタズタになっていた。それを視界の隅に捉えた学は忘れててゴメンというような態度で冒険者たちに声をかけた。
「えーっと・・・ああ、そうそう。これで力の差は分かっただろ?今お前たちが戦ったって瞬殺されて味気ない最期になるぞ。」
学の態度こそ腹がたつものだったが、言っていることは事実なので反論することができなかった。
一歩、また一歩と後ろに後ずさりする中、男だけは必死に剣を構えていた。
学としてもこれ以上ここにいられると面倒くさいと思ったのか、自分から男へと歩み寄った。
近寄るたび、男の額からは汗がにじみ出ており、体も震えていた。それでもなお、逃げ出さないのには敬意を表するところもあるだろう。
距離が5メートルほどになると学は腕を振り上げるのと同時にエアガンを収納から取り出し、流れるように男の太ももへ発砲した。
しかし威力は鎧に阻まれて弱くなってしまった。しかしヒビが入ったため、その威力は十分男たちを脅かすものになった。
「いいか、最後の忠告だ。今すぐ立ち去れ。さもなければ全員殺す。慈悲をかけることはないからな。」
そう学が冷たく言い放つと冒険者たちは我先にと逃げ出した。男はそれでも学を睨みつけて動かなかったため、エアガンを男へと向けると一目散に駆け出してった。
そして、残ったのは学たちが話していたバンダナの男だった。さすがの2人も警戒していたが、バンダナの男は学たちにチラリと視線を向けると、歩いてだが冒険者の後を追ってった。
「なんだったんだろうなアイツ。」
「・・・また転生人だったりして。」
「可能性はありそうだな・・・。」
バンダナの男が消えた後、2人は短い会話を終え屋敷へと足を運んだ。学はその間、何かを忘れていて、喉に刺さったまま取れない魚の骨のような感覚だった。
玄関で結衣と別れると、自分の部屋へと向かいベッドに寝転んだが、思い出せなくて唸っていた。
気分転換に本でも読もうかと体を起こした時、全てを思い出した。
急いで家全体を探したが、すでに結衣の姿はなくなっていた。
・・・帰ったら説教だな。
学はそう思いながら再びベッドに寝転んだったのだった。
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以下作者のコメント
ほんとに遅れました。スマホがやや没収気味でした。さらに今月は休みの日がほとんどない最悪な月です。更新ペースが相当落ちると思います。ご理解いただけたら幸いです。
そういえば部活の同級生が下級生に告白しておkもらったんですよ。凄くないですか?
直接話したこともないのに(笑)
僕は二ヶ月で別れると予想してますが、部長は希望を持って五ヶ月と話しています。話したこともない、一個下の学年、皆さんならどれほど持つと思いますか?
部活あるのでここらで失礼させていただきます。次回はもっと早く更新できたらな・・・と思っています。
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コメント
さらだ
更新する前のに慣れちゃうと使いづらいですよね。僕も慣れるまで時間がかかってしまいました。
TNTの部屋
昨日→機能
間違えちゃった(´∀`*ゞ)エヘヘ
TNTの部屋
久しぶりにネット回線回復したから読みきたら展開めっちゃ進んでるしノベルバの昨日新しくなってて使いずらいw( ´•ω•` )
さらだ
そうですね・・・そう言っていただけるとまだ楽になります(笑)
瑠璃
お疲れ様です