妹はこの世界でただ一人の味方
盗った
「・・・あれ?ここに置いといた本が無くなってるな。さっきまで結衣といたし、結衣とは考えにくいな・・・。」
学が探している本は剣の本であり、机の上にあったはずが無くなっていた。
・・・人の気配はなかったし、盗られたとも考えにくいな。本に足が生えてどっか行ったか?・・・流石に冗談だが、本当にどこ行ったんだ?とりあえず結衣に聞いてみるか・・・。
場所は変わって結衣の部屋の前
学が扉をノックすると、3秒もかからずに結衣が出てきた。
「どうしたのお兄ちゃん?」
「1つ聞きたいんだが、俺の部屋に入ったか?」
「・・・入ってないよ。」
「おい。今の間はなんだよ。」
若干だが、結衣の目が学からそらされたのを見逃さなかった。あまりにも一瞬だったため、確証は持てなかったが、結衣の不自然な間が確信へと変えた。
「何にも盗ってないよ。」
「俺は入ったかどうかを聞いたんだ。盗った、盗ってないは聞いてないんだが。」
墓穴を掘ったようで、結衣は気まずそうに視線をずらしてゆっくりとドアを閉めようとした。
学は不自然なくらい笑顔になって、閉まるドアを抑えた。結衣も笑顔になってニコッと笑うと、一目散に窓へと走った。
学も後を追いかけた。慣れた動きで結衣は窓から身を投げて、屋根へと飛び乗った。そのまま地面へと飛んで森へ逃げてった。
「・・・流石にここからは通れなそうだな。回り道をして探すか。」
結衣が通った窓は学と比べて小さい結衣だったからこそ通れた大きさだった。仮に学が通ろうとでもしようとするものなら、体が挟まって無様な姿になることだろう。
仕方がなく学は玄関から出て結衣を探すことに決めたのだった。
「どこ行ったんだ?」
大きな森を手がかりもなく探すのは無謀とも言えるだろう。時刻は昼過ぎであり、時間には余裕があったため、特に急ぐという事はしなかった。
ぶらぶらと結衣を探していたが、全然見つからなかったため、森の奥へと進んでった。学にとって奥の方は行ったことの無い領域だったため、心なしか気分が高揚していた。
しばらく歩いていると、滝があった。学は人生で初めてそれを見たため、感激していた。
溜まっている水には魚が泳いでいたが、前と違って釣りをする気持ちにはならなかった。むしろ結衣の告白を思い出してしまって焦りが出てくる。
魚が泳いでるってことは水は結構綺麗なのか?見た目的には大丈夫そうだが。少なくとも触って害はないよな?
学がそう思ったのには理由がある。滝の水が落ちてくる途中に岩があるのだが、それに違和感を覚えたのだった。最初からそこにあるのではなく、後から付け足したような、そんな違和感だった。
水に害があるかを見分けることはできないと判断した学は、宙に身を浮かせ、水に当たらないようにその岩のところまで行った。その時学はフードが付いたローブと手袋をつけていたため、後ろからの水滴が体に当たることはなかった。
やっぱり後から付け足したものだな・・・。そんなに古いものでもないな。せいぜい1〜3年程度のものだろう。・・・ここまできたら見ないわけにはいかないよな。
学はその岩に向かって軽く殴ったが、岩は壊れるどころか、ビクともしなかった。
これは全力でやっても大丈夫そうだな。
学は思い切り拳を振りかぶって岩へとぶつけた。その岩は一瞬何の反応も起こさなかったが、次の瞬間盛大な音をたてて壊れた。
「痛・・・固すぎるだろあの岩。」
学は愚痴をこぼしながらも、警戒しながら先に進んだ。所々に松明で灯りがついていたが、最近人が入った形式はなかった。松明は何かの魔法で保存されている状態だと学は解釈した。
「これは・・・?」
岩の奥にあったのは1つのパソコンだった。それも家庭用のパソコンなどではなく、漫画やアニメで見る画面がいくつもあるようなものだった。
英語と数字が高速で動いているため、学には何が流れているのか分からなかった。また、触って事態を悪化させたくもなかったため、近くことをしなかった。
もとよりパソコンの数メートル前には赤いコーンが置かれていたため、それがより一層近くことをしようという気持ちがなくなった。
「パソコンか・・・電波がないこの世界で使えるとしたら、沢辺あたりか?あいつも日本人だしな。何かしら可能にするスキルでもあるんだろうな。」
学はその場を後にするのだった。
「それにしても・・・結衣はいないかぁ。そりゃこんな広いところを探すのは無謀だな。」
森の奥から帰ろうと向きを変えた学の視界には無数の魔物がいた。
まだ屋敷がある周辺は、弱い魔物が多く、スライムを瞬殺したこともあり学たちが近づくと離れるという行動を起こす魔物が全てだった。
しかしこの奥にいる魔物たちは、個々の力が強く、また学たちがスライムを瞬殺したことも知らないため、学のことを取り囲んでいた。
「・・・まずはゴミ掃除からだな。」
学は戦闘の構えをとったのだった。
「はっ、はっ、はっ・・・ここまでくれば大丈夫かな?」
結衣は身体強化まで使い、森の反対側まで逃げていた。それは盗ったものを知られたくないという感情からその行動を起こしたのだった。
息切れをして、少し息を整えようと歩き始めた瞬間だった。いきなり結衣がいた付近に影が浮かび上がり、闇に包んだ。結衣は上空を見上げるとなにかが落ちてくるのが見えた。
急いで回避行動をとり、それに潰されないようにしたが、落ちた衝撃の余波のせいで地面へと転がる結果となった。
「...っ!」
目の前に現れたのは体長10m以上はありそうなゴリラのような格好をした魔物だった。
「今日ってついてないなぁ・・・。」
結衣は学にバレたことと、いきなり戦うことの両方に対してため息を1つ吐くと学と同様戦闘体制へ入った。
-------------------------------------------------
以下作者のコメント
いやぁ・・・正直に申し上げますと、非常にやりにくいですね。今までのに慣れすぎていたせいか、この感じで執筆してると違和感を感じます。
あ、それは置いといて・・・タッツーさん、サク.apさん、コメント有難う御座います。コメントは作品に対するコメントっていう一覧のところから見れるんですけど、各話の所でコメントを見ようとしても見れない状況になっています。
これもアプデ後からですね。返信ができない状態で申し訳ないです。しかし、しっかりとコメントは見させて頂きました。有難う御座います。
他の皆様もコメントをしても今のところ返信ができないのでご了承願えればと思います。一応問い合わせはしましたが、まだ返信が来てません。
それとタッツーさん。誤字報告有難う御座います。重ね重ねで申し訳ないのですが、投稿した話を修正する仕方が分かりません(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
修正する方法を知っている人がいたら教えてください。誤字が直せない状態になっています(ㆀ˘・з・˘)
アプデしなくて良かったのでは...?と思ってしまう作者なのでした。
(=^▽^)σバイバイ
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学が探している本は剣の本であり、机の上にあったはずが無くなっていた。
・・・人の気配はなかったし、盗られたとも考えにくいな。本に足が生えてどっか行ったか?・・・流石に冗談だが、本当にどこ行ったんだ?とりあえず結衣に聞いてみるか・・・。
場所は変わって結衣の部屋の前
学が扉をノックすると、3秒もかからずに結衣が出てきた。
「どうしたのお兄ちゃん?」
「1つ聞きたいんだが、俺の部屋に入ったか?」
「・・・入ってないよ。」
「おい。今の間はなんだよ。」
若干だが、結衣の目が学からそらされたのを見逃さなかった。あまりにも一瞬だったため、確証は持てなかったが、結衣の不自然な間が確信へと変えた。
「何にも盗ってないよ。」
「俺は入ったかどうかを聞いたんだ。盗った、盗ってないは聞いてないんだが。」
墓穴を掘ったようで、結衣は気まずそうに視線をずらしてゆっくりとドアを閉めようとした。
学は不自然なくらい笑顔になって、閉まるドアを抑えた。結衣も笑顔になってニコッと笑うと、一目散に窓へと走った。
学も後を追いかけた。慣れた動きで結衣は窓から身を投げて、屋根へと飛び乗った。そのまま地面へと飛んで森へ逃げてった。
「・・・流石にここからは通れなそうだな。回り道をして探すか。」
結衣が通った窓は学と比べて小さい結衣だったからこそ通れた大きさだった。仮に学が通ろうとでもしようとするものなら、体が挟まって無様な姿になることだろう。
仕方がなく学は玄関から出て結衣を探すことに決めたのだった。
「どこ行ったんだ?」
大きな森を手がかりもなく探すのは無謀とも言えるだろう。時刻は昼過ぎであり、時間には余裕があったため、特に急ぐという事はしなかった。
ぶらぶらと結衣を探していたが、全然見つからなかったため、森の奥へと進んでった。学にとって奥の方は行ったことの無い領域だったため、心なしか気分が高揚していた。
しばらく歩いていると、滝があった。学は人生で初めてそれを見たため、感激していた。
溜まっている水には魚が泳いでいたが、前と違って釣りをする気持ちにはならなかった。むしろ結衣の告白を思い出してしまって焦りが出てくる。
魚が泳いでるってことは水は結構綺麗なのか?見た目的には大丈夫そうだが。少なくとも触って害はないよな?
学がそう思ったのには理由がある。滝の水が落ちてくる途中に岩があるのだが、それに違和感を覚えたのだった。最初からそこにあるのではなく、後から付け足したような、そんな違和感だった。
水に害があるかを見分けることはできないと判断した学は、宙に身を浮かせ、水に当たらないようにその岩のところまで行った。その時学はフードが付いたローブと手袋をつけていたため、後ろからの水滴が体に当たることはなかった。
やっぱり後から付け足したものだな・・・。そんなに古いものでもないな。せいぜい1〜3年程度のものだろう。・・・ここまできたら見ないわけにはいかないよな。
学はその岩に向かって軽く殴ったが、岩は壊れるどころか、ビクともしなかった。
これは全力でやっても大丈夫そうだな。
学は思い切り拳を振りかぶって岩へとぶつけた。その岩は一瞬何の反応も起こさなかったが、次の瞬間盛大な音をたてて壊れた。
「痛・・・固すぎるだろあの岩。」
学は愚痴をこぼしながらも、警戒しながら先に進んだ。所々に松明で灯りがついていたが、最近人が入った形式はなかった。松明は何かの魔法で保存されている状態だと学は解釈した。
「これは・・・?」
岩の奥にあったのは1つのパソコンだった。それも家庭用のパソコンなどではなく、漫画やアニメで見る画面がいくつもあるようなものだった。
英語と数字が高速で動いているため、学には何が流れているのか分からなかった。また、触って事態を悪化させたくもなかったため、近くことをしなかった。
もとよりパソコンの数メートル前には赤いコーンが置かれていたため、それがより一層近くことをしようという気持ちがなくなった。
「パソコンか・・・電波がないこの世界で使えるとしたら、沢辺あたりか?あいつも日本人だしな。何かしら可能にするスキルでもあるんだろうな。」
学はその場を後にするのだった。
「それにしても・・・結衣はいないかぁ。そりゃこんな広いところを探すのは無謀だな。」
森の奥から帰ろうと向きを変えた学の視界には無数の魔物がいた。
まだ屋敷がある周辺は、弱い魔物が多く、スライムを瞬殺したこともあり学たちが近づくと離れるという行動を起こす魔物が全てだった。
しかしこの奥にいる魔物たちは、個々の力が強く、また学たちがスライムを瞬殺したことも知らないため、学のことを取り囲んでいた。
「・・・まずはゴミ掃除からだな。」
学は戦闘の構えをとったのだった。
「はっ、はっ、はっ・・・ここまでくれば大丈夫かな?」
結衣は身体強化まで使い、森の反対側まで逃げていた。それは盗ったものを知られたくないという感情からその行動を起こしたのだった。
息切れをして、少し息を整えようと歩き始めた瞬間だった。いきなり結衣がいた付近に影が浮かび上がり、闇に包んだ。結衣は上空を見上げるとなにかが落ちてくるのが見えた。
急いで回避行動をとり、それに潰されないようにしたが、落ちた衝撃の余波のせいで地面へと転がる結果となった。
「...っ!」
目の前に現れたのは体長10m以上はありそうなゴリラのような格好をした魔物だった。
「今日ってついてないなぁ・・・。」
結衣は学にバレたことと、いきなり戦うことの両方に対してため息を1つ吐くと学と同様戦闘体制へ入った。
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以下作者のコメント
いやぁ・・・正直に申し上げますと、非常にやりにくいですね。今までのに慣れすぎていたせいか、この感じで執筆してると違和感を感じます。
あ、それは置いといて・・・タッツーさん、サク.apさん、コメント有難う御座います。コメントは作品に対するコメントっていう一覧のところから見れるんですけど、各話の所でコメントを見ようとしても見れない状況になっています。
これもアプデ後からですね。返信ができない状態で申し訳ないです。しかし、しっかりとコメントは見させて頂きました。有難う御座います。
他の皆様もコメントをしても今のところ返信ができないのでご了承願えればと思います。一応問い合わせはしましたが、まだ返信が来てません。
それとタッツーさん。誤字報告有難う御座います。重ね重ねで申し訳ないのですが、投稿した話を修正する仕方が分かりません(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
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コメント
さらだ
有難う御座います。お陰で出来ました。
タッツー
多分ですけど、「投稿」→直したい作品のタイトルを押す→作品設定→直したい話のタイトルを押す
でいけると思います。
神田礫
アプデされた時、私驚きましたよ。
だって前のノベルバと全然違ってたんですから。