妹はこの世界でただ一人の味方
入り口
「やっぱり何があってもいいようにレベルを上げるべきだと思うんだが。」
今日の朝食はパンケーキにしてある。そのためそのいい匂いが部屋に充満している中、学がそう言い結衣は食べる手をやめた。
「えーっと・・・このまま過ごすのにもう十分過ぎると思うんだけど・・・。」
「僕もそう思いますよ。」
そう言われると学はたしかにと前置きして言った。
「確かにレベルやステータス的にはまずほとんど負けることはないだろう。けど万が一、ドーレみたいなやつが戦いに来たらきついだろ?」
「確かにそれはそうだけど・・・前見たときは何だったの?」
学は必死で思い出そうとして言った。
「・・・320くらいだった気がする。」
「・・・今私201なんだけど。」
「奇遇だな。俺もだ。」
経験値を分け合っているためレベルに差はないが改めてレベル差を痛感させられた。
「とは言ってもここまでレベルが上がったのは顔も知らない幹部さんを偶然倒してしまったからだ。じゃあもう一度倒しに行こうぜ☆!とはならないだろ。」
「お兄ちゃん。今の喋り方気持ち悪かった。」
妹から辛辣なお言葉を頂いた学は朝食を食べる作業に戻った。
朝食後は以前買った本を読んでいた方が、不意に結衣が学の肩を叩いた。
「どうした結衣?」
「やっぱりレベル上げに行かない?今からじゃ遅いなら明日でもいいんだけど。」
ちなみに今の時刻は7時40分である。地球のいた時の習慣が抜けず、未だに朝食は7時に取っているため時間が余っているのだ。
「遅いことはないけど、どうしたんだ?」
「さっきまでは生き物を殺すことに抵抗があったの。でも、それだとお兄ちゃんがやりたい事が出来ないって思ったの。いつも私の事を優先してもらって悪いから・・・。」
それを聞いて学は感激した。
結衣って生き物を殺すことに抵抗があったのか。なんて優しいんだ。女神かよ。慈悲深い・・・。もう神々しいな。
しかしそれを聞いたカラカラが横槍を入れた。
「え?結衣さん。ドーレさんの部下を殺してましたよね?」
悪意がなくそう聞くと結衣は笑顔でカラカラの方を向き言った。
「え?なんのこと?」
「いや、だから結衣さんがドーレさんの部下を殺し「え?そんな事私してないよ。」いやでも・・・「してないよ。分かった?」・・・はい。何もしてませんね。」
ちょっと結衣が脅迫に近い感じのことをしてたって優しいのには変わりがないからあまり関係ないな。
せっかくなので遠出をしようという話になり各自収納に荷物を入れていた。
荷物をしまい終わると3人は家を出た。学は残った家をしまうとカラカラが聞いてきた。
「いつも思うんですけど学さんの収納スキルの容量って多くないですか?家まで入るとか相当だと思うんですけど。」
「さぁ・・・俺にもサッパリだ。」
レベルが上がれば容量も増えると言っていたけどどれくらい増えるのか聞いてなかったからなぁ。まあまだいっぱいになったことがないから相当な量だと自分でも思ってたんだが。
「まあ容量云々の話は置いておこう。ぶっちゃけていうとどこにいようが俺のスキルがあれば普通に生活できる。というわけでまたしばらく家を留守にします。」
「今度はどこに行くの?」
遠くに行くと聞き結衣はどこに行くのか気になった。
「ダンジョン。」
と学は得意げに言った。結衣とカラカラはポカンとしてしまった。
「えっと・・・ダンジョン?」
「そう。ダンジョン。レベル上げにはぴったりらしい。わんさか魔物は増え続けるし何より上に行けば行くほど強くなって経験値も増えるみたいだ。」
ダンジョンは基本上に上がるもので一言で言えばピラミッドみたいな感じになっている。
「それに折角なんだから弱いところに行ってもつまらないだろ。少し強めのところに行こうと思ってる。ここから約30キロ地点に1つあるがそこは最低ランクのダンジョンだからやめた。ということで次にあった約240キロ地点のダンジョンに行こうと思う。ちなみに未攻略だから上の方はどんな敵がいるか分からない。」
そこでカラカラが横から口を開いてきた。
「学さん。流石に240キロというのは遠いのではないでしょうか?移動だけで数日かかってしまいますよ。」
「大丈夫大丈夫。前に移動する時に速さが上がるスキルを作ったんだ。元々のステータスとその速さが上がるスキルを使えば3時間以内には着くはずだ。」
非現実的なことを言っていた学の頭にカラカラは乗り、
触手で学の肩を掴んだ。
「じゃ行こうか。」
その後無事に着いた学たちだったが、一度だけ踏み込む力が強かったせいで結衣が地面に穴を開けたこと以外は何もなかった。
「ふぅ・・・おつかれ結衣。」
そう言って学は結衣の頭を撫でると結衣は照れ臭そうにしながらも頭を撫でられ続けた。
しばらくすると学は結衣の頭から手を離しダンジョンと呼ばれるそれを見た。初めて見た学はその光景に息を呑んだ。
昔からあると言われれば新しく感じ、新しい物だと言われれば不思議な感覚を覚えるようなものだった
そのダンジョンは高さが100mを超え、なおかつそれに蔦が絡まっている不気味な雰囲気を漂わせていた。
そんなものは気にしない3人だったためいざダンジョンに行こうとした時に問題が発生した。
「ねぇお兄ちゃん。入り口ってどこ?」
「・・・・・・なくね?カラカラは分かるか?」
「すいません。僕も分からないんですよ。」
ダンジョン初の3人は入り口がどこにあるか分からないということで苦戦していた。
かれこれ30分間ダンジョン沿いに歩いていたが入り口を見つけることはできなかった。
しかし遂に3人を助ける救世主が現れた!・・・土から。
いきなり出てきたことに不覚にも学は驚いてしまい、結衣は可愛いと言い、カラカラは特に反応をしていなかった。
「・・・あの・・・先程から周りを歩いていたみたいですがどうしたんですか?」
それはモグラのような魔物だった。目がとても小さくクリクリしてた。
「あ、ああ・・・ダンジョンに行こうとしたんだが入り口がわからなくてな。お前分かるか?」
「ええ。といってもそんな事を聞かれたのは初めてですよ。ダンジョンは一見入り口がないように見えますがそれは未攻略のものに限ります。このダンジョンはまだ未攻略なので入り口がないように見えます。けれどもあくまで見えないだけというだけであります。分かりやすくいうと入り口のところが壁に見えるように魔法がかけられているってことです。」
それは見つからないわ。そういう事は全く知らないからな。そういう時は不便だな。
「まあいいや。助かった。ありがとう。」
「いえ・・・子供でも知ってそうな事を聞かれただけなので大した事はしてませんけど・・・。」
「じゃあな!」
もうこれ以上俺のメンタルを削らないでくれ! お願いだから。
学はそのモグラから離れるように
「バイバイモグラちゃん。」
結衣は名残惜しそうに
「ありがとうございました。」
カラカラはお礼を言ってそのモグラから離れた。
学たちは壁に手をつきながら歩いていた。先に見つけたには学でいきなり壁がなくなったので転んでしまった。それを結衣に笑われてしまいこのダンジョンを壊そうかと一瞬考えてしまったのは秘密だ。
こうして予想以上に時間はかかってしまったが学たちはダンジョンに足を踏み入れたのだった。
---------------------------------------
以下作者のコメント
今日習い事の帰りに青信号だったので渡ろうとしたら小学校低学年の男の子が飛び出してきてぶつかりそうになってしまったんですよ。僕は自転車だったのでハンドルを切りスレスレで避けることには成功したんですけど転んでしまって手と膝を擦りむいてしまいました。
オマケという感じでジーンズの膝部分が破けました。ちょっとショックでした。
昨日友達と一週間後のテスト勉強をしようとジョ◯サンに11:30に行って最初に昼食を食べて12:00。そこから30分間勉強をした後5:00までゲームしちゃいました。分かってましたよ。分かってたんですよ。どうせやらないんだって。でももしかしたらという希望を持ってしてたんですけど無理でした。笑いもんですね。
一応次回は戦闘シーンを入れるつもりなのでよろしくお願いします。
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今日の朝食はパンケーキにしてある。そのためそのいい匂いが部屋に充満している中、学がそう言い結衣は食べる手をやめた。
「えーっと・・・このまま過ごすのにもう十分過ぎると思うんだけど・・・。」
「僕もそう思いますよ。」
そう言われると学はたしかにと前置きして言った。
「確かにレベルやステータス的にはまずほとんど負けることはないだろう。けど万が一、ドーレみたいなやつが戦いに来たらきついだろ?」
「確かにそれはそうだけど・・・前見たときは何だったの?」
学は必死で思い出そうとして言った。
「・・・320くらいだった気がする。」
「・・・今私201なんだけど。」
「奇遇だな。俺もだ。」
経験値を分け合っているためレベルに差はないが改めてレベル差を痛感させられた。
「とは言ってもここまでレベルが上がったのは顔も知らない幹部さんを偶然倒してしまったからだ。じゃあもう一度倒しに行こうぜ☆!とはならないだろ。」
「お兄ちゃん。今の喋り方気持ち悪かった。」
妹から辛辣なお言葉を頂いた学は朝食を食べる作業に戻った。
朝食後は以前買った本を読んでいた方が、不意に結衣が学の肩を叩いた。
「どうした結衣?」
「やっぱりレベル上げに行かない?今からじゃ遅いなら明日でもいいんだけど。」
ちなみに今の時刻は7時40分である。地球のいた時の習慣が抜けず、未だに朝食は7時に取っているため時間が余っているのだ。
「遅いことはないけど、どうしたんだ?」
「さっきまでは生き物を殺すことに抵抗があったの。でも、それだとお兄ちゃんがやりたい事が出来ないって思ったの。いつも私の事を優先してもらって悪いから・・・。」
それを聞いて学は感激した。
結衣って生き物を殺すことに抵抗があったのか。なんて優しいんだ。女神かよ。慈悲深い・・・。もう神々しいな。
しかしそれを聞いたカラカラが横槍を入れた。
「え?結衣さん。ドーレさんの部下を殺してましたよね?」
悪意がなくそう聞くと結衣は笑顔でカラカラの方を向き言った。
「え?なんのこと?」
「いや、だから結衣さんがドーレさんの部下を殺し「え?そんな事私してないよ。」いやでも・・・「してないよ。分かった?」・・・はい。何もしてませんね。」
ちょっと結衣が脅迫に近い感じのことをしてたって優しいのには変わりがないからあまり関係ないな。
せっかくなので遠出をしようという話になり各自収納に荷物を入れていた。
荷物をしまい終わると3人は家を出た。学は残った家をしまうとカラカラが聞いてきた。
「いつも思うんですけど学さんの収納スキルの容量って多くないですか?家まで入るとか相当だと思うんですけど。」
「さぁ・・・俺にもサッパリだ。」
レベルが上がれば容量も増えると言っていたけどどれくらい増えるのか聞いてなかったからなぁ。まあまだいっぱいになったことがないから相当な量だと自分でも思ってたんだが。
「まあ容量云々の話は置いておこう。ぶっちゃけていうとどこにいようが俺のスキルがあれば普通に生活できる。というわけでまたしばらく家を留守にします。」
「今度はどこに行くの?」
遠くに行くと聞き結衣はどこに行くのか気になった。
「ダンジョン。」
と学は得意げに言った。結衣とカラカラはポカンとしてしまった。
「えっと・・・ダンジョン?」
「そう。ダンジョン。レベル上げにはぴったりらしい。わんさか魔物は増え続けるし何より上に行けば行くほど強くなって経験値も増えるみたいだ。」
ダンジョンは基本上に上がるもので一言で言えばピラミッドみたいな感じになっている。
「それに折角なんだから弱いところに行ってもつまらないだろ。少し強めのところに行こうと思ってる。ここから約30キロ地点に1つあるがそこは最低ランクのダンジョンだからやめた。ということで次にあった約240キロ地点のダンジョンに行こうと思う。ちなみに未攻略だから上の方はどんな敵がいるか分からない。」
そこでカラカラが横から口を開いてきた。
「学さん。流石に240キロというのは遠いのではないでしょうか?移動だけで数日かかってしまいますよ。」
「大丈夫大丈夫。前に移動する時に速さが上がるスキルを作ったんだ。元々のステータスとその速さが上がるスキルを使えば3時間以内には着くはずだ。」
非現実的なことを言っていた学の頭にカラカラは乗り、
触手で学の肩を掴んだ。
「じゃ行こうか。」
その後無事に着いた学たちだったが、一度だけ踏み込む力が強かったせいで結衣が地面に穴を開けたこと以外は何もなかった。
「ふぅ・・・おつかれ結衣。」
そう言って学は結衣の頭を撫でると結衣は照れ臭そうにしながらも頭を撫でられ続けた。
しばらくすると学は結衣の頭から手を離しダンジョンと呼ばれるそれを見た。初めて見た学はその光景に息を呑んだ。
昔からあると言われれば新しく感じ、新しい物だと言われれば不思議な感覚を覚えるようなものだった
そのダンジョンは高さが100mを超え、なおかつそれに蔦が絡まっている不気味な雰囲気を漂わせていた。
そんなものは気にしない3人だったためいざダンジョンに行こうとした時に問題が発生した。
「ねぇお兄ちゃん。入り口ってどこ?」
「・・・・・・なくね?カラカラは分かるか?」
「すいません。僕も分からないんですよ。」
ダンジョン初の3人は入り口がどこにあるか分からないということで苦戦していた。
かれこれ30分間ダンジョン沿いに歩いていたが入り口を見つけることはできなかった。
しかし遂に3人を助ける救世主が現れた!・・・土から。
いきなり出てきたことに不覚にも学は驚いてしまい、結衣は可愛いと言い、カラカラは特に反応をしていなかった。
「・・・あの・・・先程から周りを歩いていたみたいですがどうしたんですか?」
それはモグラのような魔物だった。目がとても小さくクリクリしてた。
「あ、ああ・・・ダンジョンに行こうとしたんだが入り口がわからなくてな。お前分かるか?」
「ええ。といってもそんな事を聞かれたのは初めてですよ。ダンジョンは一見入り口がないように見えますがそれは未攻略のものに限ります。このダンジョンはまだ未攻略なので入り口がないように見えます。けれどもあくまで見えないだけというだけであります。分かりやすくいうと入り口のところが壁に見えるように魔法がかけられているってことです。」
それは見つからないわ。そういう事は全く知らないからな。そういう時は不便だな。
「まあいいや。助かった。ありがとう。」
「いえ・・・子供でも知ってそうな事を聞かれただけなので大した事はしてませんけど・・・。」
「じゃあな!」
もうこれ以上俺のメンタルを削らないでくれ! お願いだから。
学はそのモグラから離れるように
「バイバイモグラちゃん。」
結衣は名残惜しそうに
「ありがとうございました。」
カラカラはお礼を言ってそのモグラから離れた。
学たちは壁に手をつきながら歩いていた。先に見つけたには学でいきなり壁がなくなったので転んでしまった。それを結衣に笑われてしまいこのダンジョンを壊そうかと一瞬考えてしまったのは秘密だ。
こうして予想以上に時間はかかってしまったが学たちはダンジョンに足を踏み入れたのだった。
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以下作者のコメント
今日習い事の帰りに青信号だったので渡ろうとしたら小学校低学年の男の子が飛び出してきてぶつかりそうになってしまったんですよ。僕は自転車だったのでハンドルを切りスレスレで避けることには成功したんですけど転んでしまって手と膝を擦りむいてしまいました。
オマケという感じでジーンズの膝部分が破けました。ちょっとショックでした。
昨日友達と一週間後のテスト勉強をしようとジョ◯サンに11:30に行って最初に昼食を食べて12:00。そこから30分間勉強をした後5:00までゲームしちゃいました。分かってましたよ。分かってたんですよ。どうせやらないんだって。でももしかしたらという希望を持ってしてたんですけど無理でした。笑いもんですね。
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コメント
さらだ
ご心配有難う御座います。怪我はお風呂で染みるくらいなので大した事はありません。
勉強は嫌という程分かりました(笑)
たーくん
ついに冒険スタートですね、とてもわくわくします。
あと怪我は大丈夫でしたか?自転車に乗る時は呉々も気お付けて下さい。
それから勉強は独りでやることをお勧めします。友達とやると集中出来ず遊んでしまう事が多いですから。