妹はこの世界でただ一人の味方
ケーキ
結局ドーレとの戦いの後たくさん休んだ学たちだったが、地球ではもちろんこの世界でも命との直接的なやりとりは初めてだったため自分たちが思っている以上に体は疲れていた。そのため、学はもう1日の休みを設ける時間を作りすっかりその時間を満喫していた。
今彼らは街中にある広場のベンチに座っている。片手には温かいお茶を持って。
「お兄ちゃん。」
「・・・どうした? 」
「気持ちいね。」
「そうだな。」
早い話、日向ぼっこである。日差しもいい具合に暖かく、時折くる風が気持ちよく感じていることだろう。日向ぼっこを始めてからすでに1時間は経過している。
ズズズッ
2人が同時にお茶を飲み、一息ついた。
「結衣。」
「どうしたのお兄ちゃん?」
「平和だな。」
「そうだね。」
すっかりお年寄りのイメージになってしまっている2人であった。
ちなみにカラカラはベンチの下にいるものの、こちらは寝ている様子だった。それを子供たちが興味津々で見つめていると親たちが危ないからという理由で連れて帰っているのに学たちは気づいているが、そのおかげで誰も近ずいてこないのでよしとしている。
「・・・思えば2人でこうする時間もなかったな。」
「・・・昔はそうだったね。だけど今は一緒にいれて・・・隣にいてくれてずっと一緒でしょ。」
「これからもずっと・・・。」
「こうしていけるといいね・・・。」
その言葉が最後、太陽に雲がかかり明るかった広場が少し暗くなった。そしてポツリ、ポツリと水が落ちてきて雲がかかって1分もしないうちに雨が降り出した。
事前に雨が降ると思った学は傘を買っており、結衣にも渡していたため濡れはしなかった。
2人はただ何をするわけでもなく、学たち同様傘をさした人たちが歩いているのを見ていた。お茶は冷えると嫌なので収納してある。
「あ・・・。」
不意に結衣が声を漏らした。その視線の先には兄妹だと思われる男女が空を見ながら雨宿りをしていた。何があったのか、妹の方は泣いていて、さらに服が泥だらけだった。それを必死になだめる兄だったが、そんなのは御構い無しに泣き叫んでいる。しかし誰も事情を聞かないのを見て結衣は2人のところに歩き出した。学も結衣につられて歩いて行った。
「ねぇどうしたの?」
いきなり声をかけられて驚いていたが、結衣と学を見て兄は警戒心を高めた。
「なんだよ。お前たちには関係ないだろ。どっか行けよ。」
その言葉にカチンときたのは結衣ではなかった。その兄学であった。
「おいガキ。あまりいい気になってんじゃねぇぞ。年上には敬語を。当たり前のことがなぜ出来ない。それに結衣に対してのあの言葉遣い。ふざけてるのか? それに妹をあまり泣かすなよ。」
あまりの迫力に兄の方も思わず泣きそうになったが、意地なのかなんとか踏みとどまった。
「ちょっとお兄ちゃん。お兄ちゃんだって年上に敬語使ってないじゃん。」
「結衣よ。今それを言ったら全てが台無しになるじゃないか。」
痛いところを突かれたと思っている学を無視し、出来るだけ優しい声で結衣は語りかけた。すると兄は学よりは信用できると思ったようで結衣に事情を話した。
「俺たちは今日お母さんの誕生日でケーキを買ったんだ。2人で3ヶ月も前から手伝いやお小遣いを貯めて2円のケーキを買ったんだけど・・・さっきの雨のせいで妹が転んでケーキがぐちゃぐちゃになっちゃって。さっきから泣き止んでくれないんだよ。」
話を聞いてからしばらく黙っていた結衣だったが、考えがまとまったようで学に話しかけていた。
「お兄ちゃん。2円ちょうだい。」
「何に使うんだ?・・・って聞いても話の流れ的には1つしかないか。・・・はい。」
「ありがと。・・・はい。これでまた新しいケーキを買ってあげてね。」
いきなり渡されたお金を兄は受け取って呆然としていた。それから妹をなだめてなんとか泣き止むと結衣にお礼を言った。
「あ、有難うございます。」
「ございます。」
続いて妹の方も笑顔でお礼を言った。それに満足したのか結衣は学にもお礼をと言った。当然兄の方は渋った。
「なんでこいつにも言わなくちゃいけないんだよ。何にもしてないだろ。」
「いい? 今君に渡したお金は本来この人のものなんだよ。私のお金じゃないの。」
「で、でも・・・。」
「なに? 言えないの? どうしてかな? 」
結衣の笑顔の裏には得体の知れないなにかが取り付いているように迫っていた。
「落ち着けって結衣。・・・ほら。雨も上がったし帰ろう。それにカラカラ置いてきちゃったし。」
今まで忘れていたことを今しがた思い出した学は気まずそうに言った。結衣も忘れていたようでその提案を承諾すると、もうその兄妹に目を合わせることもなくその場から立ち去った。
広場に入った瞬間学の裾を引っ張る存在があった。先ほどの兄妹たちだ。
「なんだクソガキ? もうお前なんかに用はないぞ。」
そう言って手を剥がしまた歩き出した。しかし、また掴んできたので学はため息をつき、仕方ないという顔で振り向いた。
「なんだ?」
「そ、その・・・あの・・・さっきはありがとう・・・。」
最後の方のお礼はほとんど消えかかっていたが言ったことは分かったので学はその頭をポンポンと叩いた。そうしてこう言った。
「いいか。元はというとお前が原因なんだ。こいつは妹なんだろ?自分より年下なんだろ?なら自分で守るようにしろよ。お前はそれを怠ったから妹はケーキを落とし、再びケーキを買うお金もなく俺らからもらうしか方法がなかった。だからこそお前は俺にお礼なんて屈辱を味わうしかなかったんだろ。どうなんだ?俺にお礼なんて言った気持ちは。」
「ちょっとお兄ちゃん。それはいくらなんでも言い過ぎじゃ・・・。」
あまりに子供に聞かせるには不適切だと思い結衣は止めようとしたが、学はそれを無視して今すぐに泣き叫んでもおかしくないような目の前の兄にさらに言った。
「俺なら表向きはお礼を言っても内心ではアホだの色々俺のことを罵倒しているだろう。それもそうだろうな納得していないんだから。」
「...!」
いきなり心の中で思っていたことを見抜かれたようで驚いていた。
「その原因はなんだといえば、話を戻しお前のせいだ。妹の失態は兄の失態だ。覚えておけ。」
「だ、だからって・・・そんなことをしたら・・・成長してくれないじゃないか!」
自分なりに頑張って考えをまとめ叫んだ兄だったが、学はそんな抗議を予想していたようにすぐに返した。
「そうだ。それだと成長はしない。だからこそ兄であるお前が全てをカバーしろ。そうして妹に自信を持たせろ。自信を持たせてしまえばあとは妹が好きなようにするさ。・・・俺がそうしてきて、今の結衣がいる。お前たちにお金をあげたのも全ては結衣が自信を持って自分から行動ができるようになったからだ。」
学は自分がそうしてきたことを言った。結衣も昔のことを思い出し、納得した。結衣は昔学に手伝わされらことがあったが、どれも失敗なんてしたことがなかった。今の学の話を聞いてそれは全て兄のおかげだと知ることができて少し嬉しく思った。
「よく失敗は成功のもとなんて言うやつがいるが、あれは正しくはない。さらに正確にいうなら半分正解で、半分不正解だ。ある程度自分に自信を持っているなら大丈夫だが、まだ子供・・・お前の妹のようなまだ小さい子に失敗をさせると、後々引っ込み思案な性格にならないとは言い切れない。引っ込み思案が悪いとは言わないが、せめてどんな気持ちなのかを知るくらいお前が見極めなくてはいけない。そうしないと自分で不安を抱え込みそれが最高潮に達した時・・・何か暴走をするかもしれない。自殺か・・・殺人か・・・窃盗か・・・数えればきりがない。・・・まあそうならないように気をつけろ。」
話が大きくなり、理解できていないのを見て結衣が学の言いたいことを簡潔に話した。
「つまりお兄ちゃんが言いたいことは兄であるあなたが妹をしっかり守れって言いたいんだよ。」
そう言ってようやくわかった様子になり学に向かって今度こそ心から
「ありがとうな! 俺これから守れるように努力するよ!」
感謝の言葉を述べた。学はその姿を見て、一瞬だけ昔の自分と重ねた。しかしすぐに小さな兄に向かって言った。
「せいぜい頑張ることだなクソガキ。」
それを聞くと小さな兄妹は走って学たちから離れて行った。きっとケーキを買いに行ったのだろう。
その後ろ姿を見て結衣が学に言った。
「お兄ちゃん。私お兄ちゃんがお兄ちゃんでよかったって今日改めて思ったよ。」
その言葉を聞いて学はニヤついてしまった。それを不思議そうな顔で見ていた結衣だったが、学の言葉を聞き、次第に結衣もニヤついてしまうのだった。
「俺も結衣が結衣でよかったよ。だからこれからもずっとそのままでいてくれよな。」
雲が晴れ再び晴れてきた。それは学と結衣を照らすように一筋の光となってさしていた。
その後カラカラを起こし、市場の商品を見て時間つぶしをした後宿に戻った。けれどそこには人溜まりができていた。不思議に思った学はそこにいた1人の男に声をかけた。
「なあこの人溜まりってなにがあるんだ?ここは宿屋だよな?」
「俺も詳しくはしらねぇが、なんでもここの宿屋のカミさんの子供が誕生日ケーキを買ってきてくれたらしく、それで嬉しくなって今日は1人一回だけビールが一杯3銭らしくみんないるらしい。」
それを聞いて2人は真っ先にあの2人を思い出していた。人混みをかき分けるように先頭へ行くとそこにはーーー先ほどまで話してた兄妹が母親に抱きしめられている光景だった。
学と結衣はお互いを見つめあって笑った。
--------------------------------------------
以下作者のコメント
まずは3日間空いた理由についてお話ししましょう。結果から言うとスマホが没収されていたんですよね。おかげさまで書けませんでした。
理由ですが、これといった決定打がないのでなんともいえませんが、候補として
・Blu-rayにおよそ7万円使った(1日で)
・ゲーセンで太◯の達人をしていたらいつのまにか4時間経っていて門限に間に合わなかったか
・本を一気に100冊くらい買った(約65000)
・塾に行くと偽って友達の家に遊びにいった
などなどありますが、一体どれが当てはまったんでしょうね? 作者にはさっぱりです。なので反省の意味も含めて今回は少し長めにしました。申し訳ありません。
いきなりですが、皆さんは何フェチですか?僕はプールを小1からしているので水の音が好きですね。あれは素晴らしい。水が流れる音。したたり落ちる音。どれもいいです。・・・プールは嫌いですが。
あ、あといつか言ったと思うんですが2月3日から6日までスキー教室で投稿はできません。そこのところよろしくお願いします。
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今彼らは街中にある広場のベンチに座っている。片手には温かいお茶を持って。
「お兄ちゃん。」
「・・・どうした? 」
「気持ちいね。」
「そうだな。」
早い話、日向ぼっこである。日差しもいい具合に暖かく、時折くる風が気持ちよく感じていることだろう。日向ぼっこを始めてからすでに1時間は経過している。
ズズズッ
2人が同時にお茶を飲み、一息ついた。
「結衣。」
「どうしたのお兄ちゃん?」
「平和だな。」
「そうだね。」
すっかりお年寄りのイメージになってしまっている2人であった。
ちなみにカラカラはベンチの下にいるものの、こちらは寝ている様子だった。それを子供たちが興味津々で見つめていると親たちが危ないからという理由で連れて帰っているのに学たちは気づいているが、そのおかげで誰も近ずいてこないのでよしとしている。
「・・・思えば2人でこうする時間もなかったな。」
「・・・昔はそうだったね。だけど今は一緒にいれて・・・隣にいてくれてずっと一緒でしょ。」
「これからもずっと・・・。」
「こうしていけるといいね・・・。」
その言葉が最後、太陽に雲がかかり明るかった広場が少し暗くなった。そしてポツリ、ポツリと水が落ちてきて雲がかかって1分もしないうちに雨が降り出した。
事前に雨が降ると思った学は傘を買っており、結衣にも渡していたため濡れはしなかった。
2人はただ何をするわけでもなく、学たち同様傘をさした人たちが歩いているのを見ていた。お茶は冷えると嫌なので収納してある。
「あ・・・。」
不意に結衣が声を漏らした。その視線の先には兄妹だと思われる男女が空を見ながら雨宿りをしていた。何があったのか、妹の方は泣いていて、さらに服が泥だらけだった。それを必死になだめる兄だったが、そんなのは御構い無しに泣き叫んでいる。しかし誰も事情を聞かないのを見て結衣は2人のところに歩き出した。学も結衣につられて歩いて行った。
「ねぇどうしたの?」
いきなり声をかけられて驚いていたが、結衣と学を見て兄は警戒心を高めた。
「なんだよ。お前たちには関係ないだろ。どっか行けよ。」
その言葉にカチンときたのは結衣ではなかった。その兄学であった。
「おいガキ。あまりいい気になってんじゃねぇぞ。年上には敬語を。当たり前のことがなぜ出来ない。それに結衣に対してのあの言葉遣い。ふざけてるのか? それに妹をあまり泣かすなよ。」
あまりの迫力に兄の方も思わず泣きそうになったが、意地なのかなんとか踏みとどまった。
「ちょっとお兄ちゃん。お兄ちゃんだって年上に敬語使ってないじゃん。」
「結衣よ。今それを言ったら全てが台無しになるじゃないか。」
痛いところを突かれたと思っている学を無視し、出来るだけ優しい声で結衣は語りかけた。すると兄は学よりは信用できると思ったようで結衣に事情を話した。
「俺たちは今日お母さんの誕生日でケーキを買ったんだ。2人で3ヶ月も前から手伝いやお小遣いを貯めて2円のケーキを買ったんだけど・・・さっきの雨のせいで妹が転んでケーキがぐちゃぐちゃになっちゃって。さっきから泣き止んでくれないんだよ。」
話を聞いてからしばらく黙っていた結衣だったが、考えがまとまったようで学に話しかけていた。
「お兄ちゃん。2円ちょうだい。」
「何に使うんだ?・・・って聞いても話の流れ的には1つしかないか。・・・はい。」
「ありがと。・・・はい。これでまた新しいケーキを買ってあげてね。」
いきなり渡されたお金を兄は受け取って呆然としていた。それから妹をなだめてなんとか泣き止むと結衣にお礼を言った。
「あ、有難うございます。」
「ございます。」
続いて妹の方も笑顔でお礼を言った。それに満足したのか結衣は学にもお礼をと言った。当然兄の方は渋った。
「なんでこいつにも言わなくちゃいけないんだよ。何にもしてないだろ。」
「いい? 今君に渡したお金は本来この人のものなんだよ。私のお金じゃないの。」
「で、でも・・・。」
「なに? 言えないの? どうしてかな? 」
結衣の笑顔の裏には得体の知れないなにかが取り付いているように迫っていた。
「落ち着けって結衣。・・・ほら。雨も上がったし帰ろう。それにカラカラ置いてきちゃったし。」
今まで忘れていたことを今しがた思い出した学は気まずそうに言った。結衣も忘れていたようでその提案を承諾すると、もうその兄妹に目を合わせることもなくその場から立ち去った。
広場に入った瞬間学の裾を引っ張る存在があった。先ほどの兄妹たちだ。
「なんだクソガキ? もうお前なんかに用はないぞ。」
そう言って手を剥がしまた歩き出した。しかし、また掴んできたので学はため息をつき、仕方ないという顔で振り向いた。
「なんだ?」
「そ、その・・・あの・・・さっきはありがとう・・・。」
最後の方のお礼はほとんど消えかかっていたが言ったことは分かったので学はその頭をポンポンと叩いた。そうしてこう言った。
「いいか。元はというとお前が原因なんだ。こいつは妹なんだろ?自分より年下なんだろ?なら自分で守るようにしろよ。お前はそれを怠ったから妹はケーキを落とし、再びケーキを買うお金もなく俺らからもらうしか方法がなかった。だからこそお前は俺にお礼なんて屈辱を味わうしかなかったんだろ。どうなんだ?俺にお礼なんて言った気持ちは。」
「ちょっとお兄ちゃん。それはいくらなんでも言い過ぎじゃ・・・。」
あまりに子供に聞かせるには不適切だと思い結衣は止めようとしたが、学はそれを無視して今すぐに泣き叫んでもおかしくないような目の前の兄にさらに言った。
「俺なら表向きはお礼を言っても内心ではアホだの色々俺のことを罵倒しているだろう。それもそうだろうな納得していないんだから。」
「...!」
いきなり心の中で思っていたことを見抜かれたようで驚いていた。
「その原因はなんだといえば、話を戻しお前のせいだ。妹の失態は兄の失態だ。覚えておけ。」
「だ、だからって・・・そんなことをしたら・・・成長してくれないじゃないか!」
自分なりに頑張って考えをまとめ叫んだ兄だったが、学はそんな抗議を予想していたようにすぐに返した。
「そうだ。それだと成長はしない。だからこそ兄であるお前が全てをカバーしろ。そうして妹に自信を持たせろ。自信を持たせてしまえばあとは妹が好きなようにするさ。・・・俺がそうしてきて、今の結衣がいる。お前たちにお金をあげたのも全ては結衣が自信を持って自分から行動ができるようになったからだ。」
学は自分がそうしてきたことを言った。結衣も昔のことを思い出し、納得した。結衣は昔学に手伝わされらことがあったが、どれも失敗なんてしたことがなかった。今の学の話を聞いてそれは全て兄のおかげだと知ることができて少し嬉しく思った。
「よく失敗は成功のもとなんて言うやつがいるが、あれは正しくはない。さらに正確にいうなら半分正解で、半分不正解だ。ある程度自分に自信を持っているなら大丈夫だが、まだ子供・・・お前の妹のようなまだ小さい子に失敗をさせると、後々引っ込み思案な性格にならないとは言い切れない。引っ込み思案が悪いとは言わないが、せめてどんな気持ちなのかを知るくらいお前が見極めなくてはいけない。そうしないと自分で不安を抱え込みそれが最高潮に達した時・・・何か暴走をするかもしれない。自殺か・・・殺人か・・・窃盗か・・・数えればきりがない。・・・まあそうならないように気をつけろ。」
話が大きくなり、理解できていないのを見て結衣が学の言いたいことを簡潔に話した。
「つまりお兄ちゃんが言いたいことは兄であるあなたが妹をしっかり守れって言いたいんだよ。」
そう言ってようやくわかった様子になり学に向かって今度こそ心から
「ありがとうな! 俺これから守れるように努力するよ!」
感謝の言葉を述べた。学はその姿を見て、一瞬だけ昔の自分と重ねた。しかしすぐに小さな兄に向かって言った。
「せいぜい頑張ることだなクソガキ。」
それを聞くと小さな兄妹は走って学たちから離れて行った。きっとケーキを買いに行ったのだろう。
その後ろ姿を見て結衣が学に言った。
「お兄ちゃん。私お兄ちゃんがお兄ちゃんでよかったって今日改めて思ったよ。」
その言葉を聞いて学はニヤついてしまった。それを不思議そうな顔で見ていた結衣だったが、学の言葉を聞き、次第に結衣もニヤついてしまうのだった。
「俺も結衣が結衣でよかったよ。だからこれからもずっとそのままでいてくれよな。」
雲が晴れ再び晴れてきた。それは学と結衣を照らすように一筋の光となってさしていた。
その後カラカラを起こし、市場の商品を見て時間つぶしをした後宿に戻った。けれどそこには人溜まりができていた。不思議に思った学はそこにいた1人の男に声をかけた。
「なあこの人溜まりってなにがあるんだ?ここは宿屋だよな?」
「俺も詳しくはしらねぇが、なんでもここの宿屋のカミさんの子供が誕生日ケーキを買ってきてくれたらしく、それで嬉しくなって今日は1人一回だけビールが一杯3銭らしくみんないるらしい。」
それを聞いて2人は真っ先にあの2人を思い出していた。人混みをかき分けるように先頭へ行くとそこにはーーー先ほどまで話してた兄妹が母親に抱きしめられている光景だった。
学と結衣はお互いを見つめあって笑った。
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以下作者のコメント
まずは3日間空いた理由についてお話ししましょう。結果から言うとスマホが没収されていたんですよね。おかげさまで書けませんでした。
理由ですが、これといった決定打がないのでなんともいえませんが、候補として
・Blu-rayにおよそ7万円使った(1日で)
・ゲーセンで太◯の達人をしていたらいつのまにか4時間経っていて門限に間に合わなかったか
・本を一気に100冊くらい買った(約65000)
・塾に行くと偽って友達の家に遊びにいった
などなどありますが、一体どれが当てはまったんでしょうね? 作者にはさっぱりです。なので反省の意味も含めて今回は少し長めにしました。申し訳ありません。
いきなりですが、皆さんは何フェチですか?僕はプールを小1からしているので水の音が好きですね。あれは素晴らしい。水が流れる音。したたり落ちる音。どれもいいです。・・・プールは嫌いですが。
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コメント
さらだ
頑張ってください。僕はその両方の経験がないのでよく分かりませんが、怪我をしないよう十分気をつけてくださいね。
たーくん
私も2月1日から4日間スキー・スノボー合宿が有ります。今回スキーとスノボーどちらをやるか迷ってなかなか決められませんでした。
さらだ
有難う御座います。自分んおルールとして基本4日以上開けないつもりなのでそれはきっちりしたいと思います。あと、思いたる節ですが、僕にはさっぱりわかりません。(笑)
TNTの部屋
作者さんの思い当たる節があり過ぎて笑ったw
投稿はゆっくりでいいので(自分的に)作者さんが納得する作品にしてください応援しています
さらだ
有難う御座います。僕もやったことがないので緊張しています。というか寒いのが苦手なので地獄のような日々になると思っています。(笑)