妹はこの世界でただ一人の味方
オーク
ー王様からの発表から3日後ー
俺たちはギルドに依頼をこなしに来た。もともと登録などする気は微塵もなかったが、ご飯を食べていると聞き捨てならない情報を手に入れた。なんとここで狩った獲物は自分たち用にしてもいいらしい。売ることもできるが、強い魔物などの肉は高級品として知られている。ちなみに売るとお金がたんまり貰えるらしい。お金を得るか?美味しさを求めるか?聞くまでもない。美味しさを追求するに決まっているだろう。聞くところによると大金を貰えるといっても1000円程度らしい。平民が一年間で貰える給料くらいだな。そう聞いてしまうと宝くじの7億とかは1年どころじゃない。宝くじって凄かったんだな。
ちなみにテンプレとかでよくある、新人いびりやランク差による争い事もなかった。第一にランクはないし、冒険者による争い事は基本禁じられている。もしした場合はカード没収らしい。すなわち、解雇。クビだ。誰でもそうはなりたくないだろう。このルール作ったやつグッジョブ! ・・・しかし気になったのは酒が回っている状態は無効っていうのはいただけなかったな。
さらに気になったことは依頼料とクエストの難易度が噛み合ってないということだ。例えば薬草の採取。このような採取クエストは比較的安定している。あまりにも貴重性の高いものだと高いお金を貰えるらしいが。問題は討伐系クエストだ。スライムの討伐クエストなら、10匹で一銭らしい。いくら弱小モンスタといえど、誰も受けないだろうと受付に言うと
「それは常備クエストで、冒険者登録をした瞬間全員が受けることになっております。なのでいつの間にか溜まってるという状態になるのです。スライムは弱い魔物ですので子供でも倒すことができます。力持ちの子供がレンガをスライムに投げつけたところ倒すことができたみたいですよ。」
などと言ってきた。もちろん聞いたのは結衣だ。
まあ常備クエストはいい方だ。問題は1人1個までしか受けることができない通常クエスト。1番報酬が高いドラゴンでも討伐一体につき、60円らしい。理由を聞いてみると
「クエストの最中で原型を留めているものであればギルドで買い取ることができます。もちろんご自身で持っていただいても構わないのですが、収納スキルの容量がいっぱいになってしまいますので皆さん売っていくんですよ。そうするとお金の出費が多くてですね・・・。どうしてもクリア時の報酬が少なくなってしまうんですよ。それに強敵を倒した分レベルも上がり、さらに討伐して・・・というループ状態が続いてしまい・・・。」
などと言っていた。度々言うようだが聞いたのは結衣だ。俺じゃない。
ところでこれはカラカラに聞いたことなんだが、ドラゴンは生まれた瞬間にはもう人間のレベル100相当のステータスを持っているらしい。結構危ない。命の危険があるのならわざわざそれを犯す必要もない。命は一個しかないからな。判断を誤れば後悔することになる。
なので今日は違うクエストを受けようとしたのだが、どの魔物の肉が美味しいのか全くわからない。・・・カラカラの出番だな。
「カラカラ。この依頼の中で一番美味しい肉はどの魔物か知ってるか?」
「そうですね・・・。人によって多少好みは変わりますが、ドラゴン以外であるならオークの肉が有名ですかね。」
オークか・・・ん?オーク?
「なぁカラカラ。オークってあのオーク?」
「多分想像してるので合ってると思いますよ。僕には種類がわからないのでさまざまなオークがいるかもしれませんが。」
あの女の敵とまで言われるオークか。美味しそうなイメージがないな。まあそれは重要度としては二番目だ。
そう思い学は横で色々な依頼を見て目を輝かせている結衣を見て深く考えた。
もし万が一のことがあったらと思うとなぁ・・・。いや、そんな事を言ってると全ての依頼がそうなるんだけど・・・。それでもなるべく安全な依頼がいいしな〜。
「カラカラ。オークの強さってどれくらい?」
「少なからず学さん達が負ける要素はありませんね。オーク程度ならレベル60を越せば余裕ですよ。」
・・・まあそれくらいなら大丈夫か。いざとなれば特級魔法でも撃てばいいか。そんな事がない事を願うばかりだが。
「結衣。この依頼受けてもいいか?カラカラに聞いたらレベル60あれば余裕らしいんだ。俺たちのレベル上げにもちょうどいいかなって。」
結衣はその言葉を聞き少し考えていた。結衣にもオークの知識はあったのだろう。少し・・・時間にして1秒にも満たない時間だったが不安になった。しかし、目の前にいる学を見てそんな気持ちは一瞬にして無くなった。
「うん。いいよ。・・・危なくなったら助けてね。」
その言葉は信頼の証であり、学もそれを感じ取った。そして静かに、だが力強く言った。
「言われなくともそうするさ。いつでも第一優先は結衣だからな。」
そう言い、学は依頼を受けようとカウンターに向かった。・・・が、目の前まで行ってすぐに戻ってきた。不思議に思った結衣は学に問いかけた。
「お兄ちゃん。どうしたの?」
学は結衣にお辞儀するように言った。
「クエスト受けてきてください。俺は喋れないんです。」
そう。受付が全員女の人だったのだ。そんな少し間抜けな兄を見て結衣は僅かな笑みを浮かべ、クエストを受けに行ったのだった。
--------------------------------------------
以下作者のコメント
すいません。塾が忙しいんです。それと今週の日曜日には駿台模試があり、その勉強にも追われてて進み具合がいつも夜断然遅いです。申し訳ないです。
さらに受験勉強も本格化してきて、1日1話投稿が難しくなってきています。なので2、3日に一度の更新ペースにしたいと思います。そうはいっても、出来上がったら投稿するような形にしておきたいです。あくまでも最低で2、3日以内という事です。勝手ですが宜しくお願いします。
そういえば今日残念なニュースを見たんですよ。今年の4月放送予定であり、本サイトの人気物語でもある「ありふれた職業で世界最強」なんですが、延期になってしまったそうです。放送は2019年を目処にしてるらしいですが、とても残念です。何か事情があったみたいですが、一体なんなんでしょう?まあ急ぎすぎてアニメの質を落とすくらいならゆっくりやって欲しいのが作者の考えなんですけどね。
それではまた次回。
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俺たちはギルドに依頼をこなしに来た。もともと登録などする気は微塵もなかったが、ご飯を食べていると聞き捨てならない情報を手に入れた。なんとここで狩った獲物は自分たち用にしてもいいらしい。売ることもできるが、強い魔物などの肉は高級品として知られている。ちなみに売るとお金がたんまり貰えるらしい。お金を得るか?美味しさを求めるか?聞くまでもない。美味しさを追求するに決まっているだろう。聞くところによると大金を貰えるといっても1000円程度らしい。平民が一年間で貰える給料くらいだな。そう聞いてしまうと宝くじの7億とかは1年どころじゃない。宝くじって凄かったんだな。
ちなみにテンプレとかでよくある、新人いびりやランク差による争い事もなかった。第一にランクはないし、冒険者による争い事は基本禁じられている。もしした場合はカード没収らしい。すなわち、解雇。クビだ。誰でもそうはなりたくないだろう。このルール作ったやつグッジョブ! ・・・しかし気になったのは酒が回っている状態は無効っていうのはいただけなかったな。
さらに気になったことは依頼料とクエストの難易度が噛み合ってないということだ。例えば薬草の採取。このような採取クエストは比較的安定している。あまりにも貴重性の高いものだと高いお金を貰えるらしいが。問題は討伐系クエストだ。スライムの討伐クエストなら、10匹で一銭らしい。いくら弱小モンスタといえど、誰も受けないだろうと受付に言うと
「それは常備クエストで、冒険者登録をした瞬間全員が受けることになっております。なのでいつの間にか溜まってるという状態になるのです。スライムは弱い魔物ですので子供でも倒すことができます。力持ちの子供がレンガをスライムに投げつけたところ倒すことができたみたいですよ。」
などと言ってきた。もちろん聞いたのは結衣だ。
まあ常備クエストはいい方だ。問題は1人1個までしか受けることができない通常クエスト。1番報酬が高いドラゴンでも討伐一体につき、60円らしい。理由を聞いてみると
「クエストの最中で原型を留めているものであればギルドで買い取ることができます。もちろんご自身で持っていただいても構わないのですが、収納スキルの容量がいっぱいになってしまいますので皆さん売っていくんですよ。そうするとお金の出費が多くてですね・・・。どうしてもクリア時の報酬が少なくなってしまうんですよ。それに強敵を倒した分レベルも上がり、さらに討伐して・・・というループ状態が続いてしまい・・・。」
などと言っていた。度々言うようだが聞いたのは結衣だ。俺じゃない。
ところでこれはカラカラに聞いたことなんだが、ドラゴンは生まれた瞬間にはもう人間のレベル100相当のステータスを持っているらしい。結構危ない。命の危険があるのならわざわざそれを犯す必要もない。命は一個しかないからな。判断を誤れば後悔することになる。
なので今日は違うクエストを受けようとしたのだが、どの魔物の肉が美味しいのか全くわからない。・・・カラカラの出番だな。
「カラカラ。この依頼の中で一番美味しい肉はどの魔物か知ってるか?」
「そうですね・・・。人によって多少好みは変わりますが、ドラゴン以外であるならオークの肉が有名ですかね。」
オークか・・・ん?オーク?
「なぁカラカラ。オークってあのオーク?」
「多分想像してるので合ってると思いますよ。僕には種類がわからないのでさまざまなオークがいるかもしれませんが。」
あの女の敵とまで言われるオークか。美味しそうなイメージがないな。まあそれは重要度としては二番目だ。
そう思い学は横で色々な依頼を見て目を輝かせている結衣を見て深く考えた。
もし万が一のことがあったらと思うとなぁ・・・。いや、そんな事を言ってると全ての依頼がそうなるんだけど・・・。それでもなるべく安全な依頼がいいしな〜。
「カラカラ。オークの強さってどれくらい?」
「少なからず学さん達が負ける要素はありませんね。オーク程度ならレベル60を越せば余裕ですよ。」
・・・まあそれくらいなら大丈夫か。いざとなれば特級魔法でも撃てばいいか。そんな事がない事を願うばかりだが。
「結衣。この依頼受けてもいいか?カラカラに聞いたらレベル60あれば余裕らしいんだ。俺たちのレベル上げにもちょうどいいかなって。」
結衣はその言葉を聞き少し考えていた。結衣にもオークの知識はあったのだろう。少し・・・時間にして1秒にも満たない時間だったが不安になった。しかし、目の前にいる学を見てそんな気持ちは一瞬にして無くなった。
「うん。いいよ。・・・危なくなったら助けてね。」
その言葉は信頼の証であり、学もそれを感じ取った。そして静かに、だが力強く言った。
「言われなくともそうするさ。いつでも第一優先は結衣だからな。」
そう言い、学は依頼を受けようとカウンターに向かった。・・・が、目の前まで行ってすぐに戻ってきた。不思議に思った結衣は学に問いかけた。
「お兄ちゃん。どうしたの?」
学は結衣にお辞儀するように言った。
「クエスト受けてきてください。俺は喋れないんです。」
そう。受付が全員女の人だったのだ。そんな少し間抜けな兄を見て結衣は僅かな笑みを浮かべ、クエストを受けに行ったのだった。
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以下作者のコメント
すいません。塾が忙しいんです。それと今週の日曜日には駿台模試があり、その勉強にも追われてて進み具合がいつも夜断然遅いです。申し訳ないです。
さらに受験勉強も本格化してきて、1日1話投稿が難しくなってきています。なので2、3日に一度の更新ペースにしたいと思います。そうはいっても、出来上がったら投稿するような形にしておきたいです。あくまでも最低で2、3日以内という事です。勝手ですが宜しくお願いします。
そういえば今日残念なニュースを見たんですよ。今年の4月放送予定であり、本サイトの人気物語でもある「ありふれた職業で世界最強」なんですが、延期になってしまったそうです。放送は2019年を目処にしてるらしいですが、とても残念です。何か事情があったみたいですが、一体なんなんでしょう?まあ急ぎすぎてアニメの質を落とすくらいならゆっくりやって欲しいのが作者の考えなんですけどね。
それではまた次回。
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コメント
さらだ
今言っていただいた全てのアニメは見ていました。中でも気に入ってたのは妹さえです。ちなみに作者の生き甲斐は、アニメ、本、だけです。我ながら悲しい人だとよく思います。
さらだ
有難う御座います。そう言って頂けるとこちらのモチベーションも上がります。これからも宜しくお願いします。
たーくん
あまり無理はしないで下さいね。今は大切な時期ですし勉強を一番に考えて下さい。投稿は何日でも待ちますから。ただ4日以上になるときは報告してくれると嬉しいです。これからも頑張ってください。
ノベルバユーザー69345
勉強は大事ですから、頑張ってください。
TNTの部屋
作者さんも更新ゆっくりでもいいので勉強頑張ってください