Dream Ending

かぴばら1号

Dream Ending

「ふわぁ・・・」
「朝だ」
「起きなきゃ」

通常の人間は朝起きたらこう思うだろう。もしくは迷わず二度寝をする人もいるだろう。
 

でも私にとっては朝は人生の選択なのだ。


   私は、氷野 雪(ひの ゆき)。高校三年生。まず人に出会ったら尋ねることは
「私は今、現実にいますか?」
   まあ、大抵の人は目を丸くするか、軽蔑の目で見てくる。しかしもう慣れっこである。

   そう、つまり私は夢と現実の区別がつかない。正確に言うと夢から抜け出すかとができない。
   夜、一般の人のように布団にはいる。そして、眠気がきて夢の世界にいく。夢を見るか見ないかは人それぞれであるかもしれないが、ここまでは普通のことだろう。しかし問題はこの後なのである。いつまでたっても夢から抜け出せないのだ。朝起きなければ行けない時間になっても、夢から醒めることができないのだ。
 
   まずは夢から醒めないことがいったいどんなことなのか、書くとこにする。

   普通は朝起きる時間になり、身体が勝手に目覚めたり、時計のアラームが鳴ったりして目が覚めるだろう。そのとき、だんだん目が覚めて行く過程を皆さんもなんとなく感じているのではないか?眠りの状態と目覚めの状態を行き来しながらだんだんと目覚めの方へ移っていく感じである。そして目覚めが良いと言うのは、この過程がとても短いことなのではないか。このように書くと、私は目覚めが強烈に悪いだけではないかとも思う。
   しかし、私はいつまでたっても目覚めの状態にたどり着けない。一歩目覚めに近づけば二歩眠りの状態にもどり、また、一歩進めば眠りの状態になり、夢へ引きずり戻される。これが結構辛いのだ。実は私はこの時自分が夢を見ていることをわかっている。ああ、これは夢だな。と。でも覚めることができない。このために、学校に遅れるは、先生に怒られるはで、散々である。そして、少しでも改善できないかと、色々な方法をネットで調べて試してみたりもした。だが、総じて効果がなかったのだ・・・
   では私が毎日どうやって起きるのか?そろそろ気になってきたのではないか?
   それは、つまり、
   頭で、「これは夢である」と強く強く思うことである。意外に普通でがっかりさせてしまったら申し訳ない。まあ、今のところはこれで乗り切っている。もっと良い方法があったら教えてほしいものだ。
   こんなところで、私が夢から醒めないということがどんなことか、わかっていただけてきたのではないだろうか。
   そして、それがなぜ私の人生の選択になるのか、ぼちぼち綴って行くこととする。

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