お嬢様は軍師様!

葉月 飛鳥

お嬢様 罠を仕掛ける 8

(へへっ・・・今日はついてるな・・・)

今日もいつも通り2、3台の商業馬車から金と食料をたんまり奪っていた。
流石、セイント王国。
金はともかく食料には困らない。
この盗賊団も派手に暴れていた。
でも最近、派手に行動をし過ぎた為、騎士団に目をつけられていており、商人達も用心棒を雇う所も増えて行った為、盗賊達からしたらいい迷惑だ。

「すごいですね・・・。お頭、あれブライト商会の馬車ですよ。」
「ブライト商会と言えば、セイント王国一の商会ですよ。」
「お手柄だなぁ」
「どうも~。」

この盗賊達も、大きな商会を狙えず、用心棒などを雇えない馬車にしか襲えなかった。
でも、今日に限っては違った。
アジトに戻る途中、偶々手下の1人が通りすぎていく馬車を見かけた。
遠くて周りに誰もいなかったので、偵察がてら後を着いていったらから、近くの教会まで行っていた。
この教会は、ボロくて人もあまり入らない場所だと言う噂の場所なので、襲うにはちょうどいいと判断し、その足でお頭の所まで走っていった。

「で、まだその教会から馬車が動いていないんですよ。もしかしたら中でなにか秘密の取引とかしているんですかね?」
「それもありえるな・・・。よし、その教会で一仕事するぞ!」
「「オー!」」

******

(これだから、盗賊っていうのは辞められない・・・)

これは天が俺達に味方をしたみたいだ。
ブライト商会という素晴らしい獲物。
誰もいない教会。
そして新月であること。
もう、狙って下さいと言っているものだ。

(準備はバッチリだ・・。)

盗賊達10名ほど引き連れ、森の中で潜んでいる。
秘密の取引があると予想し、全員引き連れた。

「お頭。もう突入したほうがいいですかねぇ。」
「いや・・・まだだ、あせるな。」

同じ森の中に潜んでいる手下に声をかけた。
もう、襲いたいのは薄々感じている。

スッーーーー

ゆっくり左手を上げ、手下に教会へ近づくよう指示を送る。
手下達はなるべく音をたてず、徐々に教会へ近づいて行った。

(周りに用心棒、見張りはいない・・・)
「よし・・・。行くぞ!!」

掛け声と共に、教会へ向かって駆け出した。
教会の中にいるやつが今頃、気づいても、もう遅い。
あと少し・・・。
あと少しで扉まで到達する距離までいった。
もう、顔がにやけてしまう。
それは、盗賊団の頭だけではない。
皆が思っていることだ。

バンッーーー
「ご苦労様です。盗賊団達。」

突然、扉が開く前までは・・・

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