お嬢様は軍師様!
お嬢様 逃げる4
(また、やってしまった・・・)
アメリアはクロームに左からボディーブローを食らわせてしまった。
思いの外、パンチ力が強かった見たいで、相手はよろめいて、右手で腹部を抑え後ろに下がった。
その際に、右手も離れた。
「ど・・・どうして・・・。」
(それは、こっちが聞きたいぐらいです・・・。)
急に引き上げられ胸がときめいたはずなのに、何故か今度は軍師なのかと尋ねられた。
尋ねられた理由がわからない。
(仕方がないけど・・・・ここは逃げるが勝ちね)
本当は会場の端っこで大人しくするはずだったのに、アメリアはこのお茶会に出たことを後悔した。
「申し訳ありません、騎士様。わたくし、用を思い出したのでここで失礼いたします。」
アメリアは何もなかったように、にこりと笑顔を作り、ドレスの端を軽くつまんで軽く頭を下げると、そのままダッシュしてこの場から離れた。
(全く・・・無理をしてでもバックレをすればよかった。)
いまさら後悔をしてもしょうがない。
今、すべき事は一刻も早くここから離れる事。
(とりあえずは馬車まで逃げれば・・・)
「待って下さい!!」
(な・・・なんで追いかけてくるのよーーー!!)
******
(頑張れ私!!踏ん張れ私!!逃げきらないと後が面倒なのよー!)
アメリアは現在、林の中を走っている。
履いていたヒールは両手にもって、裸足の状態でだ。
ここは、王家が所有する森林だ。
手入れが良くされている為、尖った石や枯れた木などは見当たらない。
ストッキングは破れているが足に怪我はしていないと思う。
「止まって下さい!」
(止まれと言って止まる人はいません!)
騎士だからと言うべきか、流石訓練で鍛えてきた脚力。
ずっと走っているはずなのに、スピードが落ちていない。
それに走っている最中も『止まって下さい』とか『待って下さい』とか叫んでいて、息も乱れていない。
まだまだ体力があるのだろう。
(もう!諦めて~~~!!)
アメリアは心の底からそう願った。
「どうか、止まって頂けませんか!貴女に聞きたいことがあるのです!」
何度そう叫んでもクロームの前を走っている少女が止まることはなかった。
クロームが全力疾走をすれば直ぐに追い付くはずなのに、走り出す前に食らったパンチが思ったよりダメージを受けていて、早く走る事が出来ない。
でも、クロームは止まることなく追いかけた。
(なんだ、この令嬢は・・・。さっきからずっと走っているがスピードが落ちない・・・)
スピードが落ちないどころか、倒木や段差がある所をひょいっと跳んだり、左右に曲がったりしてクロームを撒こうとしている。
一度でも見失うことになれば、再度見つけることなど出来ないと感じた。
(必ず捕まえて見せます)
アメリアはクロームに左からボディーブローを食らわせてしまった。
思いの外、パンチ力が強かった見たいで、相手はよろめいて、右手で腹部を抑え後ろに下がった。
その際に、右手も離れた。
「ど・・・どうして・・・。」
(それは、こっちが聞きたいぐらいです・・・。)
急に引き上げられ胸がときめいたはずなのに、何故か今度は軍師なのかと尋ねられた。
尋ねられた理由がわからない。
(仕方がないけど・・・・ここは逃げるが勝ちね)
本当は会場の端っこで大人しくするはずだったのに、アメリアはこのお茶会に出たことを後悔した。
「申し訳ありません、騎士様。わたくし、用を思い出したのでここで失礼いたします。」
アメリアは何もなかったように、にこりと笑顔を作り、ドレスの端を軽くつまんで軽く頭を下げると、そのままダッシュしてこの場から離れた。
(全く・・・無理をしてでもバックレをすればよかった。)
いまさら後悔をしてもしょうがない。
今、すべき事は一刻も早くここから離れる事。
(とりあえずは馬車まで逃げれば・・・)
「待って下さい!!」
(な・・・なんで追いかけてくるのよーーー!!)
******
(頑張れ私!!踏ん張れ私!!逃げきらないと後が面倒なのよー!)
アメリアは現在、林の中を走っている。
履いていたヒールは両手にもって、裸足の状態でだ。
ここは、王家が所有する森林だ。
手入れが良くされている為、尖った石や枯れた木などは見当たらない。
ストッキングは破れているが足に怪我はしていないと思う。
「止まって下さい!」
(止まれと言って止まる人はいません!)
騎士だからと言うべきか、流石訓練で鍛えてきた脚力。
ずっと走っているはずなのに、スピードが落ちていない。
それに走っている最中も『止まって下さい』とか『待って下さい』とか叫んでいて、息も乱れていない。
まだまだ体力があるのだろう。
(もう!諦めて~~~!!)
アメリアは心の底からそう願った。
「どうか、止まって頂けませんか!貴女に聞きたいことがあるのです!」
何度そう叫んでもクロームの前を走っている少女が止まることはなかった。
クロームが全力疾走をすれば直ぐに追い付くはずなのに、走り出す前に食らったパンチが思ったよりダメージを受けていて、早く走る事が出来ない。
でも、クロームは止まることなく追いかけた。
(なんだ、この令嬢は・・・。さっきからずっと走っているがスピードが落ちない・・・)
スピードが落ちないどころか、倒木や段差がある所をひょいっと跳んだり、左右に曲がったりしてクロームを撒こうとしている。
一度でも見失うことになれば、再度見つけることなど出来ないと感じた。
(必ず捕まえて見せます)
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