お嬢様は軍師様!
お嬢様 逃げる2
(いや~。良いタイミングで逃げて良かったわ~。)
アメリアは隙をみてイーゼスから逃げ出し、デザートが置いてあるテーブルで一人で食べていた。
他の人達はというと、中心で集まっている出待ちの人達だったり、端の方で飲み物を片手にもち、チラチラと殿下が出てくるのを待っている人だけである。
簡単に言ってしまえば、アメリアみたいには食べ物を食べている人はいないと言うことだ。
(やっぱ、王家主催の会って違うわー。高級品ばかりで、しかもうまい!)
アメリアはそう思いつつ、片っ端からデザートばかり食べ続けている。
貴族である以上、テーブルに置いてある料理の品々を片っ端から食べているアメリアに対して、下品だと思われたりするのだが、生憎他の人達はオーガスタ殿下を一目みたいと躍起になっていて、誰もアメリアの事なんかみるきもしない。
(領に帰ったら、ケーキとかにも手を出そうかしら・・・・)
「キャー!!殿下よ!!」
「早く、ご挨拶しなきゃ!!」
ドンッ!
(うげっっ!!)
デザートをお皿に乗せている最中、突如後ろからいきなり令嬢達が突進してきて、アメリアはぶつかってしまった。
いや、ぶつかったのではない。
肉食系令嬢の突進に巻き込まて、ぶつかれました。
しかもその際に、テーブルにぶつかってしまい、お皿の端に置いておいたフォークをテーブルの下に落としてしまった。
(くぅそぉー、肉食系令嬢め!何が自分お淑やかです風にいても、所詮は似たり寄ったりなのよ!大体、ぶつかっておいて謝りもなしか!)
落ちたのはフォークで食べ物を落とされないだけでも良しとしよう。
落ちたフォークは本来であれば給仕係を呼ぶものであるが、アメリアは呼びつけることが面倒だと判断し、自らとりに行こうとテーブルの下に潜った。
白いレースの入ったクロスをどけるとテーブルの足の近くに銀のフォークを見つけ、膝を地面につけて、進みだした。
ドレスが多少、土で汚れると思うがアメリアはそんなことは気にしない。
「あったー。」
フォークを手に取ると、見た目ではあまり汚れてはなく、綺麗な状態であった。
まぁ、でも口に入れるものだから綺麗に拭こうと思い、フォークを左手にもち右手でテーブルクロスを上げたら・・・・
「何故、ここに令嬢がいるのですか?」
(それは、此方のセリフです!!!)
目の前にクローム・サジタリアがいた。
******
クロームside
「オーガスタ様。顔が真っ青ですが、大丈夫でしょうか?」
「だ・・・大丈夫だよ。」
本当に大丈夫だろうか・・・。
今日は王妃様主催のお茶会であり、オーガスタ様の婚約者の品定めをする会だ。
王妃様は聡明で人を見る目はすごいのだか、多少強引な所があるので困ったものだ。
今回の事だって、鍛練中にやって来て何かと思えば、オーガスタ様を捕まえ何も説明のないままここまで来てしまった。
俺は、オーガスタ様が連れていかれる時に王妃様を止めようと話をしたのだが王妃様は『では、クロームも一緒に来なさい。』
と言って、俺も一緒に来てしまった。
「クローム、ここはいいから会場にいったらどう?」
「いえ・・・。私はお側にいようかと・・・」
「僕は平気だよ。少し大変だと思うけど、お母様がいるからなんとかなると思うし」
「オーガスタ様・・・。」
「それにクロームこそ、最近無茶な訓練をしているって聞いているよ。少し楽しんできたらどうかな?」
オーガスタ殿下に言われて、俺は会場の端の方でぼんやりと眺めていた。
何度か名前もわからない令嬢達に声をかけられたが、俺は頭の中ではそれどころでもなかった。
早く強くなりたい、そればかり思っている。
(気遣いされたのであろうか・・・。)
オーガスタ様にも耳に入っているだろう。
最近、無茶な訓練をして何度か倒れる俺のことを。
オーガスタ様の臣下として気をつかわれるとは、情けない。
今日は、言う通りにしておこうか・・・。
ガタッーーー
(な・・・なんだ?)
音がした方に行って見ると、デザートが置いてあるテーブルが微かに揺れているのが見えた。
(誰かいるのか?)
もしや、不審者か?と思い、屈んでテーブルクロスを持ち上げようとしたら、クロスが勝手に上がった。
そして、その向こうには不審者ではなく令嬢だった。
「何故、ここに令嬢がいるのですか?」
アメリアは隙をみてイーゼスから逃げ出し、デザートが置いてあるテーブルで一人で食べていた。
他の人達はというと、中心で集まっている出待ちの人達だったり、端の方で飲み物を片手にもち、チラチラと殿下が出てくるのを待っている人だけである。
簡単に言ってしまえば、アメリアみたいには食べ物を食べている人はいないと言うことだ。
(やっぱ、王家主催の会って違うわー。高級品ばかりで、しかもうまい!)
アメリアはそう思いつつ、片っ端からデザートばかり食べ続けている。
貴族である以上、テーブルに置いてある料理の品々を片っ端から食べているアメリアに対して、下品だと思われたりするのだが、生憎他の人達はオーガスタ殿下を一目みたいと躍起になっていて、誰もアメリアの事なんかみるきもしない。
(領に帰ったら、ケーキとかにも手を出そうかしら・・・・)
「キャー!!殿下よ!!」
「早く、ご挨拶しなきゃ!!」
ドンッ!
(うげっっ!!)
デザートをお皿に乗せている最中、突如後ろからいきなり令嬢達が突進してきて、アメリアはぶつかってしまった。
いや、ぶつかったのではない。
肉食系令嬢の突進に巻き込まて、ぶつかれました。
しかもその際に、テーブルにぶつかってしまい、お皿の端に置いておいたフォークをテーブルの下に落としてしまった。
(くぅそぉー、肉食系令嬢め!何が自分お淑やかです風にいても、所詮は似たり寄ったりなのよ!大体、ぶつかっておいて謝りもなしか!)
落ちたのはフォークで食べ物を落とされないだけでも良しとしよう。
落ちたフォークは本来であれば給仕係を呼ぶものであるが、アメリアは呼びつけることが面倒だと判断し、自らとりに行こうとテーブルの下に潜った。
白いレースの入ったクロスをどけるとテーブルの足の近くに銀のフォークを見つけ、膝を地面につけて、進みだした。
ドレスが多少、土で汚れると思うがアメリアはそんなことは気にしない。
「あったー。」
フォークを手に取ると、見た目ではあまり汚れてはなく、綺麗な状態であった。
まぁ、でも口に入れるものだから綺麗に拭こうと思い、フォークを左手にもち右手でテーブルクロスを上げたら・・・・
「何故、ここに令嬢がいるのですか?」
(それは、此方のセリフです!!!)
目の前にクローム・サジタリアがいた。
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クロームside
「オーガスタ様。顔が真っ青ですが、大丈夫でしょうか?」
「だ・・・大丈夫だよ。」
本当に大丈夫だろうか・・・。
今日は王妃様主催のお茶会であり、オーガスタ様の婚約者の品定めをする会だ。
王妃様は聡明で人を見る目はすごいのだか、多少強引な所があるので困ったものだ。
今回の事だって、鍛練中にやって来て何かと思えば、オーガスタ様を捕まえ何も説明のないままここまで来てしまった。
俺は、オーガスタ様が連れていかれる時に王妃様を止めようと話をしたのだが王妃様は『では、クロームも一緒に来なさい。』
と言って、俺も一緒に来てしまった。
「クローム、ここはいいから会場にいったらどう?」
「いえ・・・。私はお側にいようかと・・・」
「僕は平気だよ。少し大変だと思うけど、お母様がいるからなんとかなると思うし」
「オーガスタ様・・・。」
「それにクロームこそ、最近無茶な訓練をしているって聞いているよ。少し楽しんできたらどうかな?」
オーガスタ殿下に言われて、俺は会場の端の方でぼんやりと眺めていた。
何度か名前もわからない令嬢達に声をかけられたが、俺は頭の中ではそれどころでもなかった。
早く強くなりたい、そればかり思っている。
(気遣いされたのであろうか・・・。)
オーガスタ様にも耳に入っているだろう。
最近、無茶な訓練をして何度か倒れる俺のことを。
オーガスタ様の臣下として気をつかわれるとは、情けない。
今日は、言う通りにしておこうか・・・。
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もしや、不審者か?と思い、屈んでテーブルクロスを持ち上げようとしたら、クロスが勝手に上がった。
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