十二支vs十二星座

ビッグバン

悲劇を終わらせろ

蟹の回想が終わり、蟹は猿に対して鋭い斬撃を連続で繰り出した。
 
猿は毘沙門天に教わった体術で斬撃を全て受け流すと桃源郷の長から教わった射撃で蟹をためらう事なく撃った。しかし、玉全ては猿に叩っ斬られ当たる事なく地面に落ちた。

猿は蟹に向かって自慢の如意棒を伸ばした突きをくりだしたが蟹のハサミによってバラバラに切り刻まれ、残骸と化した。そして、蟹に向かって銃を乱射するした玉はいくつか蟹に当たったが鎧によって弾かれダメージを与える事は出来なかった。

猿は蟹に向き合うと、悲しみを込めた目で蟹を見ると呟く様にこう言った。

「何だよ。俺だってあれから反省したんだよ。桃源郷で一から果物の育て方、研究してな。毎日、お前のお見舞いにも行った。ところが、お前は五百年前突然、行方不明になった。その後の俺はお前の居なくなった寂しさを紛らわす為、様々な女に手を出した。そして、その後、一年前俺の前に姿を表したと思ったらお前は殺す事しか考えない殺戮者に成り下がっていた。思えば、あの時にお前を一思いに仕留めておくべきだった。お前のそのハサミが赤く染まり、修羅に落ちる前に。さあ、決着をつけよう。蟹江、お前の復讐心に囚われた心を救えないならせめてこれ以上罪を重ね醜くなる前にここで仕留める」

蟹は恨みや憎しみを込めた目で猿を睨むと怨みの困った言葉を吐いた。

「全く、何を言うかと思えば、結局言い訳じゃない。やっぱり、貴方を殺して貴方との縁と身体を真っ二つにしないと私の新たな人生は始まらないようね。掛かってらっしゃい。見事に貴方を仕留めてあの時の復讐を遂げてみせるわ。」

こうして、愛ゆえに起きてしまった悲劇を終わらせる戦いが今始まったのだった。

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