充実した異世界ライフを送る......はずだったが

ざん

1話 こんにちは異世界。

    
    
    うっすらぼやける視界。
ゆっくり目を開けると、見知らぬ天井が目に入った。
自分の部屋じゃないのは確かだ。
寝ていたベッドの上に座り、回りを見渡す。
しかし何もない。あるのは、ベッド、そして自分のズボンに入っていたスマートフォンだけだった。
さらに探すと枕の下に金貨が10枚あった。

「あっ」

ふと、昨夜見ていた夢を思い出す。
白い空間に一人立っていると、どこからか声が聞こえた。

「こんにちは!翔太君」

「誰だ」

「僕は、君たちの世界で言う神様みたいなもんさ」

「その神様が俺になんか用か?」

「驚かないんだね~」

「そりゃ俺の唯一の長所が『何事も冷静でいること』だからな」

「ふーん」

(なんかうぜぇ)

「まぁいいや。えっと、何で君を呼んだかと言うと相談をしたいからなんだ」

(相談?神様が?俺に?)

「僕はずっと神界から君を見てたけど、全然楽しそうじゃないからさ~。笑ってるとこなんてあんまり見ないし......」

「そりゃそうだろ。あんな平凡でつまらない毎日を送ってんだからな」

「そこでだ!」

「なっなんだよ」

「今の平凡でつまらない世界とは異なる世界に行きたくないかい?」

「異なる世界......って、異世界に行くってことか!?」

「うん!君の携帯に便利機能を入れとくから安心して!プレゼントもあるよ!あと、その世界のお金もね! どう?行きたい?」

「今の世界じゃないんだったら大歓迎さ!でも、なんか不安だな」

「大丈夫大丈夫!プレゼントがあるって言ったでしょ?そのなかにいろいろ入ってるし、なんでも、モンスターと契約してペットとして一緒に暮らせるんだよ」

「ならいっか!あっ、一つ質問いいか?」

「どうぞー」

「その異世界ってどんな感じなんだ?」

「えっとね、魔獣や魔物、ドラゴンに、魔王もいるんだよー。まぁ別に冒険者になって魔王と戦うのもいいし、普通に充実した異世界ライフを送るってのもいいしね。ちなみに魔法とかそういうのは無いからね。スキルはあるけど。」

「そうなのか。俺は死にたくないから充実した異世界ライフを送ることにするよ。それで、いつ異世界に行けるんだ?」

「多分目が覚めるともう異世界にいると思うよ」

「そうかサンキューな」

「うん!それじゃまったねー!」

「あぁ」

それで起きると知らない場所。

「ここが異世界か!」

俺はワクワクした、こんな気持ち初めてだ。

(これから俺の異世界ライフの始まりだ!)

と、勢いよくその部屋から外に出たが、翔太はあることに気付いた。
回りは森に囲まれた大自然、後ろを向くとさっきまで俺が居たであろう小屋があった。

「山奥じゃねぇかあぁぁぁ!!!」

(よしっ冷静になれ、俺!スタートが山奥でも大丈夫だ。こっちには携帯があるんだからな)

深呼吸をし、携帯を片手に、空を見上げて言った。

「さらば、もとの世界。そしてこんにちは異世界!」






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