いじめられっ子は、異世界で幸せに

藤色

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 朝食中、必死に考えを巡らせた結果、わたしは記憶喪失ということで通すことにした。

 エリシアさんと間違えられているということは、エリシアだ、と言っても、信じてもらえるかもしれないということに気づいたからだ。

(もし、本物のエリシアさんが現れたら……そのときはそのときだよね。)

「あの……朝食後、少しお話しさせていただきたいことがあるんです。」

 そしてわたしは覚悟を決め、二人を見た。









 なんとか二人に話を聞いてもらい、わたしは記憶喪失ということを話した。

 そして、記憶喪失ということもあってか、二人はわたしにいろいろなことを教えてくれた。


 ここはティモーレという国の、小さな村だということ。

 少しキツめの顔立ちの美人さんは、エミリーさんと言う人だということ。

 優しそうな男の人は、スノウさんと言う人だということ。

 二人は夫婦で、エリシアちゃんは、エミリーさんの娘ということ。


 エミリーさんは元貴族だということ。


 ちなみに、エリシアちゃんは、現在11歳らしい。


 あと、重大な事実も判明した。

 鏡をのぞくと、わたしはものすごい美少女になっていたのだ。まるでお人形さんみたいな…。
 エミリーさん譲りの美しい髪と、青い瞳。それに、スノウさんに似た、儚げで優しそうな顔立ち。

 もしかしてエリシアちゃんになっちゃったのかな、なんて考えてしまった。


 (今度は、幸せになれるといいな。)

 そう考え、わたしは眠りについた。

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