ユニーク:憑依で聖龍王になりました!
36:叫び声の原因
聖龍になって空に上がると、他のワイバーン達の心の叫び声が聞こえてきた。
「……はぁ、はぁ、だ、だれか」
「体が思うように動かないよおお」
近くに来てみてわかったが、魔眼を通してみると、ほとんど魔力が残っているものがおらず命を燃やして無理矢理体を動かされているみたいだ。
このままじゃワイバーン達の命が危ない!急速に頭を回転させるが、空間魔法で体を押さえつけるぐらいしか思い浮かばないっ!
だか、押さえつけた所で無駄だった。体を無理に動かそうとして余計に魔力を消費しているのだ。
どうすればいいんだ!僕は!ワイバーン達を救えなくて何が聖龍王だよ!
考えろ!考えるんだ!
こうしている間にもワイバーンは命を減らしている。
…………あ、…………そうだ!ティーチっ!
「ティーチ?ワイバーンたちに何が起こってる?」
[はい!糸タイプの呪術がかけられていますね。]
糸タイプ?しかし魔眼で見ても見えない。っと言うことは魔力は込められてないのかな?だったらっ!!
「空間魔法で切断するっ!」
空間をワイバーンたちの周囲に囲うよう固定し、元の座標から少しずらす。
やった!動きが止まった!
ワイバーン達がゆっくり落下していく。
重力魔法で落下速度を落としたからだ。
エルが地上で、衝撃を全て吸収する布団型魔道具:ふわふわを広げて待ち構えていた。
「ナイスっ!エル!」
ニッとエルが見上げ、グーサインを送った。
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