刀神転生記~刀二本で異世界無双~

lux

二話 異世界にて...

「さて、異世界についたのはいいが.....ここどこ?」
『えーと森?』
『森は森でも入ったらもう出られないよ、みたいな森じゃな』
俺、神崎刀弥と刀の枝垂桜と天倉は異世界に飛ばされ、散々謎の穴で待たされた挙句、異世界であると思われるこの森の中に転送されていた。
「闇雲に歩いても多分迷うだけだな。この木を全部伐採すればいい話なんだが、流石にこの量を一度に切るとなると加減しにくいな。面倒だし。」
『確かに面倒ですね』
『なら空を飛んで行けばいいじゃろ』
「いや、俺飛べないから」
『そうじゃったの、神なのに飛べないんじゃったの。』
「なに、馬鹿にしてるの?え?神だったのに魔法使えなくて周りの神に馬鹿にされてたので蒸し返したいの?オーディーンのじじぃに馬鹿にされて勝負挑んだは、いいものの、アホみたいに硬い魔術障壁使われて一撃も入れられずに終わったの蒸し返したいの?」
そう、おれはあの魔術の神に挑んだのだが一撃も与えられなかった。こちらにもダメージはなかったが元剣豪としては悔しくて仕方なかった。
『じゃが、あの後一撃あたえたではないか』
「あれは、奥の手中の奥の手だ。あれはもう使いたくないし使う気もない、疲れるしだるくなるし。」
『ご主人、昔話もいいですがこれからのことを考えないといけませんよ?』
そうだった、早くこの森を出るための方法を考えないと。だが、考えれば考えるほどわからなくなりやっぱり切ってしまおうと悪いことを考えていると、
「ん?人の気配?近いな。他に十匹ぐらいか?変な気配がする。」
『人がいたのか?主様』
『他の気配は.....感じたことがない気配です。魔力を含みすぎて突然変異したのかもしれません。普通じゃないぐらい魔力を含んでいます。でも、元の気配が豚さんみたいな気配ですね。』
「そうか、まあ下界で言うオークみたいな者かもな。異世界なんだし、そういうのがいてもいいのかもな。」
『どうするのじゃ?主様?』
うーん、正直ほっときたいんだけどな。でも、もしかしたらここから抜ける方法を知ってるかもしれないし、
「助けるか、ここで見捨てて異世界救っても後味悪いしな」
『ですね』
『それでこそ主様なのじゃ!』
「それじゃ急がないとな」
 そして俺は走りはじめた。と言っても走るスピードは時速500キロ以上は出ており、本気を出すと光を超え地面を吹き飛ばす程の速度を出す事もどきるがまあ、今はこのスピードで大丈夫だろう、もうつきそうだし。
「い、いや!こないで!誰か助けて!」
彼、いや彼女か?が木の幹に腰を抜かしていた。それを囲んでオーク共が気色の悪い声を出しながら近づいていた。
「やばいな、このまま切りって止まるからな行くぞっ」
『了解です!』
『了解なのじゃ!』
今までのスピードで駆け抜けオークが近くなってきたところで柄に手をおき、ぶつかる寸前のところで居合をし
少女を囲んでいた十匹のオークを一度で細切れにしてしてみせた。
「え....オークが消えた.....」
彼女は驚愕と恐怖で顔を歪ませていた。
その顔は歪んでさえいなければ誰もがひと目で惚れてしまう程に美しく、歪ませた状態でも美しさは全くとどまらなかった。
「大丈夫か?」
「これ、あなたがやったの?」
「ああ、そうだけどなにか問題あるか?」
その後無言の時を少し過ごし、彼女は目に涙を浮べこちらに近づいてきて
「え、俺何か悪いこと.....」
俺の胸に飛びつき
「うわーーーーーん!」
泣き出してしまった。だいぶこの状況で参っていたのだろう。少し泣きやんだと思えば意識を失ってしまった。
「これ、どうすればいいんだ?」
「それは、ご主人が助けたのですから」
「主様が責任を持つのじゃ。」
いつの間にか人型に戻っていた枝垂桜と天倉が答えた。
「まあ、最初からそのつもりだが、話そうにも寝ちゃったしな~。起きるまで待つか。」
「そうですね」
「そうじゃの」
ちょうど時間もできたことだし
「二人に話があるんだけどいいか?」
「なんですか?」なのじゃ?」
「人型の時に毎回刀の名前呼ぶのめんどいから人型の時の名前をつけようと思う。」
「そ、そうですか」
「なんぞ、そんなにも呼び難いかの?」
「まあ、呼び難いかと言われればそうでもないけど人型の時の区別がつきにくいから、つけようと思ってな。」
「そうですか、わかりました!」
「わかったのじゃ。」
まあ、名前は決めているからすぐ終わるのだがな。
「まず、枝垂桜は刀名からとってサクラ、天倉は、天の読み方を変えて、ソラと呼ぶことにする。わかったか?」
「はい!わかりました!でも、すこし私のひねりなさすぎないですか?」
「まあ、妾は文句はないがなの。」
「よし、それじゃ人型の時はそう呼ぶからな。」
そうして人型の名前を決めた時、彼女はちょうど意識取り戻し顔をあげていた。
「あ、あの助けてくれてありがとう。」
「いや、いいんだ。こっちがやりたくてやっただけだからな。だがどうしてこんな森の中に武器も持たずに一人で?」
「それは.......」
そして彼女はここに来たか理由を話しはじめた。

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