憂鬱日和

飯田三一(いいだみい)

2話 残酷な王

やあ、また来てくれたんだね
僕はとっても嬉しいよ

このまま、ずっと着いてきてくれるよね?

まあ、いいや…そうだ、今日の本題に行こう

今日は一人の純粋過ぎた王の話だ

2話 残酷な王
一人の残酷な王がいた 
彼は若干8歳の少年だった
側近は、仕事を投げ出し、政治を全て、彼に任せていた

彼はとても優しく、そして純粋だった
人を助けるのに必死だった
人を助ける為に
人を殺した
 
人を傷つけるものを、みんな 殺した

「あれ?」
いつの間にか、街の空気は澱んでいた
王は不思議に思った
何でみんなそんなに悲しそうなのか、と

ゾンビのように駆け寄ってきた男がいた、男は言う 
「お前のせいで、俺の家族が、俺の…妻が…」
男は掴みかかるがその場で力尽きたかのように泣き崩れた
 
王は気付いた
自分は軽い罪で気軽に殺し過ぎていたことに
その殺した一人一人にも家族がいたことに
 
彼は自分のした事の重さで心が潰れそうになった

彼は法を変えた
 
彼は、その変えた法で死刑になった

公開処刑を自ら望んだ
 
王は首をかけた
落ちる瞬間はとても長く、永く 感じた

 
 















 
民の歓声が聞こえた気がした

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