恋死の高校生活

山木 美涼介

2話 転入生ならぬ転世生

「おはよう」

クラスに挨拶をするが、少し鋭い目線で男共から
おっはよ~、、、と返ってきた。

(まあ、美香と登校したらこうなるか、、、)

前話(プロローグ)でも説明したが、美香は
胸がデカいため、男共からの人気は高い。
そのため、いつも一緒に登校してくる俺が
気に入らないのは当たり前だ。

だが、いじめられている訳ではない。

顔はそこまで悪くないし、性格もそこそこ、
人を笑かすことが得意な俺はクラスで人気な
ほうである。
ただ、朝のこの時間はやけに男が冷たいのだ。

「ねえタクト、噂では今日このクラスに転校生
来るらしいよ」

俺の前の席から、体をこちらに向け、早口で
話しかけてきたのは、同じバドミントン部の
エースを務める、「指沼    久美子」。
メンタルがとても強く、ボス的存在の久美子だが、
時折、優しく親切な面を見せる不思議なこともある。

「その転校生、美人でエロかったらいいのにな」

言ったとたんに、後ろから引っ張られ、
胸ぐらをつかまれた。

「んな訳ねーだろ、、、!」

こいつは俺の親友である「羽田雄一」。
バドミントン部の数少ない男子のうちの一人だ。
とても正義感が強く、頼れる兄貴分みたいなもんだ。

「冗談だよ、、、んな怒んなよな、朝っぱらから」

こいつまで俺が美香と登校してくるのが
気に入らないらしい。

ガラガラ。

ゆっくりと戸が開き、先生が出てきた。
とたんに、クラス全員が着席する。

「今日はあなたたちに、転校生を紹介するわ。
    山下英利(ひでと)君よ」

すると、また戸が開き、男子生徒が一名
入ってきた。

「初めまして、山下英利です」

とても低くかすれた声で挨拶をした英利は、
背がかなり高く、痩せていて、まるでガイコツが
立っているようにも見えた。

「みんな、仲良くするのよ。
では、朝礼はこれでおしまい!」

担任の女教師はかなりマイペースで、いつも
こんな感じで朝礼が終わる。

「なあタクト、あいつなんか宇宙人みたいだな」

冗談半分の雄一の言葉が、なぜか本当のように
聞こえた。

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