これって?ゲーム?異世界?

久留米天狗

第7章 第223話 転んでも、ただでは、起きない?

第7章 マスター権限
第223話 転んでも、ただでは、起きない?



前回のあらすじ。
武神ア・バレル=ハッサン神様と模擬戦してボロボロになっちゃいました。
介護ベッドと(動く)車イスの世話になる事になる。



それぞれのセーブポイントに糸の結界を張った旨をワナキオさんにメールしてもらう。
メールって、便利。動けないって、とても不便。

「お前は、1人で何でもやり過ぎだ。」
バカデさんに注意される。
「注意します」

朝食も食べさせてもらい、一日が始まる。

商隊は、順調にマヤシタの里に向かって進行する。

体が、全く動かないから、ゲームも出来ない。読書もページを捲る事も出来ない。

すること無いから寝室、介護ベッドの上です。
「ショウリ様、配達に行ってきます」
「すまないねぇ、ゴホッゴホッ」

ランジェリー等の返送が出来ないから、転移が出来るシーレン(ルージュと一緒、オーダーメイド受注シーズーへ)、スイレン、エナ、スキマ、カオル、ミホ、フレイ、ライト、デューク、まゆに、配達を頼んだ。(デュークが配達…出来るの?)

寝室に1人、ベッドで目を瞑る。
体内の魔力の流れを感じる。
指先から、爪先まで…、へぇ~魔力って、こんな感じで流れてるんだ。
じゃ、霊力は、魔力と同じ感じ、神力は…?

 魔力は、血液のように体の中心の魔力核(心臓辺り)から太く流れている。戻ってはいない。指先・爪先で止まっている?魔法を発動すると中から押し出される…のだろうか? それとも、今の副作用?状態が魔力の流れを止めているのか?
 霊力は、循環している。霊力は魔力と同じ様な感じで、指先・爪先まで行き、また、中心の核ぽい所に戻ってきて循環している。感じでは、乱れていない。
 神力は毛細血管?理科室の身体模型より細かな流れが深部から細部に広がり、体の外…表皮を流れ眉間に集まる。この時、外気の自然界の力を一緒に取り込んでいる。これにも乱れを感じない。

 今まで、こんな事をしたことが無いから、本当に乱れていないのか、正常なのか解らない。
 魔法の使用は禁止、精霊魔法もかな?神魔法もかな?魔法と付くが、実際の魔法とは別物。

 神力は表皮を流れている…自然界の力を一緒に取り込んでいる…神力の表皮の流れを広げてみる。表皮から1~2cm…5cm、まだ、広げられそう…
 ミーゼが来るのが解ったので止める。

コンコン
「いいよ、ミーゼ入っても」
ガチャリ
「よく解りましたね、まさか?魔法使ってませんよね?」
「魔法は、使ってないけど、ミーゼが来たのは解ったよ。耳がよくなった感じ…かな?」
上手く表現できなかったのでそう言った。

「そうですか…ショウリを1人にしてたら、魔法使うかも知れないと、見張りに来ました。念話も使えないから、何かあっても気づけないのも困りますし。」
「すまないねぇ、ゴホッゴホッ。心配かけて…ゴホッゴホッ。」

「ねぇ、ミーゼに聞きたかったんだけど、エルフの里『タリコホ・ダウワーマ』に行くの、どう思っているの?」
「特に、行きたいとか、行きたくないとかもありません、ショウリが、バリニン酸の事で行くのに、ご一緒してるだけです、妻ですから。」

「ミーゼが記憶転移を使えたら、エルフの里に行けたのかな?」
「多分、結界が張られてますから、転移は出来ないと思います。」
「そうなんだぁ、じゃ黒ペリニャンとかの御使い従魔は?」
「どうでしょう? 解りません。」

「ミーゼ、覚えてる?スイレンと初めて会った日の事」
「はい、最初は、見えなくて姿を見たとき感動しました。」
「不思議だと思わない?」
「何がでしょう?」
「僕も、ミーゼのあの感動の涙は覚えてる。ミーゼは、僕と知り合う前に帝都ススペードに来たことあったよね?」
「何度も来てます。アンティーク・シップの前のパーティーでですが。」
「その時、妖精の館は無かったの?」
「あっ? 無かったはずです…。」
「ミーゼは、いつ 帝都ススペードに行ったの?僕らと行く前」
「80年くらい前だと思います。」
「マザーは、100年前のビッグスパイダーバンで、魔力を使ったって言ってたよね。」
「この前、魚の調達の件でマザーに会った時に、妖精の館を【神眼】で鑑定したら、築年数が木は500年だったけど、館としては約4年だったんだ。これってスマホの導入時期くらいじゃない?」
「そうですね、スマホが導入されたのそれくらいです。」
「僕の転生と関係あるのかな?」
「『タイムスキップ』の時、神様達が動揺されてましたから、ショウリの転生、寿命の事はご存じかもしれませんね、妖精の館と転生との関係は解りませんが…。」
「この世界には妖精は居たけど、人間と共存してなかったのだと思う、ロックスでも、森の精霊が『はじめまして』って、挨拶してたし、ナイバータでは、火山の精霊は1000年前から居たけど、住民は知らなかった。妖精と共存関係なら、火山の噴火が精霊の喧嘩だと知っていてもおかしくないと思えるんだよね…。」
「妖精の館は造ったけど、所々矛盾がある…感じですか?」
「ノイチと、図書館で従魔に関する書物を読んだけど、妖精に関する文献はここ数年だった。その前は200年程前、途中が無い」
「僕のステータス変更の記憶の書き変わりみたいに、以前からそうだった様に思ってるけど、実際は最近じゃないかと思うんだ。」

 名前を変えても昔からそうだとはなるが、新しく追加されるものではない。
 途中が無い物を有るものには、出来ない。
妖精や精霊の記録は、ここ数年と、200年以前の物がある、妖精の館の記憶は100年以上あるが、記録は無い。(シーズーの学園の図書室にも、帝都の図書館にも、帝都の学校の図書室にも、各町の本屋にも無い)

「マザーが蜘蛛と戦ったのは帝都じゃ無い別の場所、それが帝都だと記憶が変わっている?」

 …暫くミーゼと僕の疑問に思う事を幾つか話した… 

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
 カメラ、メール、マップアプリに4年も気づかないのか
 スマホをいじることを極力していない、壊したら直せないから。
 お財布アプリに入金されているお金は、故意で壊すと、戻っては来ない。
 雨に濡れようが、河に流されようが、こわれない。
 魔物に食べられても消化されずに出てくる、巨大ゴーレムに踏まれても壊れない。
 が、下手に触ると動かなくなる(フリーズする)
 当初は、セーブしないと動かなくなる事も知らなかった、便利だが未知の道具、普通の人は、ギルド等が発表する機能(お天気アプリ、図鑑アプリ等)、運営メールによるお知らせ(更新、新機能)等、言われた事しかしなくなり、カメラ、メール、マップアプリも気づかれなかった

 フレンド登録さえ、殆ど使われていない、パーティーメンバーや家族・身内を登録する者、著名人を登録し、自慢する人くらい
 (フレンド登録には、スマホに触れて、魔力を込めてもらわなければならない)
※ワナキオさんみたいに、登録件数いっぱいまで登録している人は、少ない。
 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲


「僕が何故こんな事を言うかというと、エルフの里『タリコホ・ダウワーマ』もミーゼがいた頃と変わってるんじゃないかと…、記録じゃなく記憶が…、ワナキオさんの結婚式にベイお爺さんが来たろ、従魔は行けると思う。黒ペリニャンを遣いにやったんだと思う、これ(黒ペリニャンカード)で、僕らが向かっていることを知らせておいて欲しいんだ。多分出来る。」

ミーゼはメールでエスプリを寝室に呼び、黒ペリニャンを召喚し、エルフの里へ遣いにやることになった。
 ミーゼと僕等が行く。
 神様達の同行で、エルフの里へ行く。
 不妊治療秘薬の事で聞きたい事がある。
と、いう内容の手紙を持たせて。

「じゃドンペリお願い」
「はい、タリコホ・ダウワーマのベイさんへ、ミーゼさんの手紙を届けます。」
「アヤカルの森のどこかって、事しか解らないけど大丈夫?」
「大丈夫です、任せて下さい。」

ドンペリを向かわせた。

「ミーゼもエスプリもありがとう。」
「妻の勤めです」
「ボクも出来ることをしただけ」

「シーレン達も帰って来たみたい。」
コンコン
「ただいま帰りました。」
「お帰り」
シーレン、ルージュ、まゆ、スイレン、エナが入ってきた。

「ショウリ、何で解ったの?」
「ミーゼにも言ったけど、耳がよくなった感じ、何となく解った。」

 実はそれは、おかしい、何故なら、遮音・遮震しているから。足音等が聞こえるはずは無い。

 まゆは、クローゼットを確認。

「ショウリ様、ジャッコタウンへ行ってきます。」
クローゼットに来ていた手紙にオーダーメイドの依頼があった。
「すまないねぇ、ゴホッゴホッ」
1回の配達では、回りきれないので2度目の配達。
まゆも、ジャッコタウンへ行ってもらった。


ミーゼとエスプリが、音楽神モルモム=シャンテの指導の元、ピアノを習っている。
寝室にグランドピアノが置かれた。

「ねぇ、エスプリ、ミーゼ。職業が音楽系じゃ無いとピアノを弾ける様には成らないんじゃない?」
「特技として、習得します、職業は関係ありません。その代わり、専門職より習得に時間がかかりますが…。習得してみせます。」

 この部屋で練習する事無いよね…、そんな事を思っても言えなかった。

 仕方が無いので、また目を瞑る。
神力の流れを広げてみる
「ショウリ様、それ、どれくらい広げられますか?」
音楽神シャンテに気付かれた?
目を瞑ったまま
「初めてだし、解らない。試してみてもいいのかな?」
現在3m程、ピアノを包んだ範囲で気付かれた。

「ショウリ、何かしてるの?魔法は禁止だよ」 
「エスプリさん、今ショウリ様が使っているのは、魔法では有りません。【神力拡散】です。」
「また神の力を使ってるの?けがが酷くならない?回復遅くならない?」
「ショウリ様の神力に乱れは有りませんし、大丈夫では無いでしょうか?保証はしませんが」(初めて使って、きれいな神力拡散…、拡散させながら、私と会話まで出来る、あの言い方だとまだ全力ではない。私があの領域に達するのに何年かかったでしょうか?100年?教わって100年…、無意識で、タイムスキップ。習わず神力拡散…、そんな事を出来てしまうなんて、見に来て正解でした。かわいいし、私も結婚しちゃおうかしら…。)

スーハー スーハー
呼吸を整え、神力拡散を広げてみた
「あっ、イヴが気づいた、上がってくる。神様には気づかれるみたいだね、くも爺さんもロン達も気づいてないみたいだけど…。」

ガチャリ
「やっぱり。ダーリンでしたね、シャンテ変なこと教えないで下さい。」
「イヴ、シャンテ様は、何も教えてないよ、僕が勝手にやってたんだ。それが【神力拡散】だって言われただけだよ」
エスプリも、ミーゼも説明してくれた。

「有り得ません、神の力を1日に2つも覚えるなんて…。でも、流石、ダーリンです。わたくしが認めただけはあります。」
怒りに上がってきた、イヴだったが、喜んでいるようです。

「ショウリ様の、【神力拡散】の範囲は、今ので30mくらいでしょうか?普通、その領域に達するは、【神力拡散】が出来るようになって、30年は修行しないと出来ないんですが…。【神力拡散】修得にも100年はかかるのに…、素晴らしい才能の持ち主ですね。」
イヴと一緒に魔法神のマナ様が、入って来ていた。

「ア・バレル=ハッサン様も言ってました、ここ10万年で五本の指に入る逸材だと、『タイムスキップ』を20分続けて発動する神は、そうは居ないと、言われました。」

「10万年で5人? では、神様は、他にも居られるのですか?」

 ミーゼさん、10万年の方に驚こうよ(--;)

「ミーゼさん、精霊や妖精が数十種類存在するように、神も…例えば、武神の仲間に剣神や槍神、知識神の仲間に本神や絵神、音楽神の仲間に歌神や舞神が居ます。わたくしは、この世界の女神ですが、他の世界にも女神が存在します。」
「シャンテ達は、この世界に関わった代表的な神ということですよ。」

「シャンテ様は、仕事は無いのですか?」
「さぁ、エスプリさん、ミーゼさん、練習再開しましょうか?」
誤魔化すシャンテ様。

「そこは、『あるよ』って、言わなきゃ」
エスプリが、突っ込む

♪…♪~♪♪…
シャンテ様は、悲しい曲を演奏した。

「ダミエナが、上がってくる。夕食かな?」

「「「え?」」」
「ダーリン、まだ【神力拡散】してました?」
「さっきから、止めてないよ。」
かれこれ30分、30mを維持していた。

「「「えー!!」」」
イヴ、シャンテ、マナは驚き
「「「?」」」
僕、エスプリ、ミーゼは「?」

「ショウリ様は、『タイムスキップ』で動けなくなっても、【神力拡散】を極めてしまう…、『転んでも、ただでは起きない』方なんですね。」




残り1752日(2月9日)



『タイムスキップ』
神の修行で早くて、500年修得にかかる。
僕が使った7日凝縮は、修得後100年以上のレベル。

【神力拡散】
神の修行で早くて、100年修得にかかる。
僕の使った神力拡散は、範囲30mは修得後30年程のレベル。

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