これって?ゲーム?異世界?

久留米天狗

第5章 第193話 セメント工場?

第5章 入学試験(帝都編)
第193話 セメント工場?


前回のあらすじ
ダダイヤ赤の街に学校を造るための視察中。



 カボチャの加工が1つ収入源になりそうです。 僕は、カボチャの缶詰を考えています。 金属の入手・加工技術が鍵になります。

 ペーターさんの話によると、雨季以外に雨は降らないと言うことなので、太陽光発電?太陽は無いので、昼間発魔?風力発魔?
明るい時間帯に魔力を作れたりしないか?
気温を利用して魔力を作れたりしないか?
風で魔力を作れたりしないか?
電気でもいいけど…。出来ないかな?

建物も土壁、木造と半々、回りに森のような物はない、木を運んできて、家を造っているのだろう。木造の殆どが娼館みたい、土壁の建物には、蟻塚の様な物もある。

「建物…、住居も他の町とは違うみたいですね。」

「あぁ、土壁の建物の事ですかな? あの建物もこの町でしか造れない物かもしれませんね。 あの建物の原材料は、カボチャの種の粉末なんですよ。」
「…「え?」…」ミーゼ以外が同調シンクロした

「説明してもらっても、いいですか?」
「詳しいことは、私も解らないので、あそこの小屋に降りてもらってもいいですかな?この時間なら、まだ居るはずですから。」

指示された小屋に降りた。
「メンセト、コクリン居るか?入るぞ。」
小屋に入ると、2人の男が居た。ドワーフだ。
「これはこれは、町長さんじゃないですか?」
「どうしたんですか?こんなところへ。あっ、サンドラさんもご一緒に、お客さんですかい?」

「こちらは、帝都から来た冒険者のショウリさんと、その奥さん方だ。カボチャの種の粉の事を説明してもらってもいいかな?」

 最初に僕らに気づいたのは、メンセト、職業は農夫、黒毛のドワーフ、後から声を掛けたのが、コクリン、焦茶毛のドワーフ、職業は彼も農夫だ。
エスプリ達に驚いた。「「羨ましい」」

 ~ ~ ~ ~ ~ ~
 彼等の話しはこうだ。
 カボチャの種を処分しようと、運んでいた。袋からこぼれ落ちた種を馬車が退き潰した。粉々になった種を拾えず、そのまま放置する。そこに馬がおしっこをする。次の日、その部分が石のように固くなっていた。
 偶然の発見、種を粉末にし、砂と水と混ぜると石のように固る事を知る。約5年前の事。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~

「へ~、セメントみたいですね。」
「「????? セメント?(・・;)?」」

「僕の知る、セメントという、粉も水や砂を混ぜるとコンクリートという石の様な物になるんです。」

「「それだ!」」
「へ?」
「このカボチャの種の粉の名前を考えていたんだ。そのセメントに、コンクリート使わせてもらってもいいか?」
「僕が考えたものじゃないし、多分大丈夫だと思いますよ。」

「種を1つもらえますか?」
「あぁ、いいぞ。」

「どうするんだ?」
「セメントの強度を確かめようと思って。」
「種は固いぞ、粉ならあるぞ」
「大丈夫です。」
ギュッグリグリ サラサラサラ…。
僕は、種を握り潰し、粉末にした。

「…「なにーー!!」…」同調シンクロした
「『サンド』『ウォーター』」

「…「えー!」…」同調シンクロした

砂と水を出し、空中で混ぜ合わせた。
四角くブロックにして、「『ストーブ』」

「え? 何してるの?ショウリ」
「エスプリ これは、乾燥させてるんだよ。コンクリートは、セメント混合物を乾燥させた物なんだ。」

レンガの様な固い塊が出来た。

コンコン
「「それだ!」」
「はい?」

「この粉を、セメントを使って、どうにか簡単に建物が出来ないか考えていたんだ。その方法はどこで学んだ?」
あーだから、蟻塚みたいな建物だったんですね。 納得です。

「え?いや?あの?本?」
「本かぁ~、俺ら本なんて読まないからなぁ~。」
上手く誤魔化せました?

僕は、コンクリートブロックの型を造った。
コンクリートブロックを造ってみた。

「ショウリ?」
「ショウリさん、こんな穴の空いたレンガ見たことがないです。」

「これは、コンクリートブロックって言って、壁なんかを造れるんだよ。」

「「それだ!」」
「はい、造っても、使っていいですよ。」
「あ あぁ ありがとう。助かる。」
言いたいことは解りますから。

カボチャの種は腐るほど余っていた。
シアターによる、コンクリート構造物の講義を大工、船大工、鍛冶屋にした。
縦筋、横筋、目詰め。段違いに並べて、仕上げ。型枠を組んで、流し込んで…。
シアターにも、内容にも驚いていた。

コンクリートブロック製造工場の見通しが出来た。
鉄筋コンクリート構造物の建設方法を、参加者が理解した。

「鉄筋だな。鉄の入手が容易になれば、鉄筋コンクリート構造物が出来るな。」
「カボチャの種の粉末と、砂と水を混ぜるだけなら、特別なスキルはいらん、女でも、年寄りでも出来んことは無いな。」

『左官』創りました。D.W.マスター権限で。

ピコッ『左官』獲得、ピコッ『建設』獲得
ピコッ『設計』獲得、ピコッ『建築』獲得
ピコッ『現場監督』獲得

おろっ、何か獲得しました。


「セメント作業をする職人を左官って言うんですが、副職を左官にすれば、メイン職が、農夫でも、大工、樵、船大工、鍛冶屋でも学生や冒険者でも、左官になれますよ。」

 ~ ~ ~ ~ ~ ~
カボチャの種の粉末と水だけを混ぜたものをセメント。 砂を混ぜたものをモルタルとし、固まったものをコンクリートという事にした。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~

コンクリートブロック製造工場を建てたいと、思うと、テロップが出た。

『工場の建築をしますか?』
 [はい] [キャンセル]
 [はい]ポチッ

コンクリートを使って、2時間程で、工場が出来ました。

整地して、鉄筋組んで、(空中でこねた)モルタルをつけ、乾燥させてたら出来上がり。(型枠作業行程が省略されました、魔法って便利です)

「僕は、魔法で造りましたが、本来なら、型枠を造って、乾燥にも1週間から10日は、必要になります。 始めからこんな工場の様な大きな物を造ろうとは思わないで下さい。」

「…「出来るか!」…」怒られた。

ジャンボパンプキン畑の倍の広さの工場を一人で、2時間程で、造りました。

「この工場の鉄筋には、究極金属ウルティマコンを使ってます。砂と一緒に神石の粉末を使いました、1000年以上は、ドラゴンの攻撃くらいは、防ぐと思いますよ。」
【神眼】査定。耐久1500年以上。(魔法って便利ですねぇ)

「…「なんですとぉー!?」…」同調シンクロした

 頑丈に造りました、この町は、砂嵐もある。この工場を避難所に出来ます。
 ビッグスパイダーバン、蜘蛛の襲撃も心配することなくなります。


「ショウリさん、こんな工場の建設費は、払えませんよ…。究極金属ウルティマコンに神石の粉末を使ったこんな大きな工場の…。」
「分割払いで、売り上げの5%、でどうですか?」

 ~ ~ ~ ~ ~ ~
商業ギルドのマスターミターさんが、査定。
王金貨1500枚(15億円)、無担保、無利息催促なし。売り上げの最低5%を何十年掛かるか解らないが、支払う。

 数年で払い終わるなんて、誰も思いもしなかった。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~

「移動式の水車小屋を造ります。そこで、カボチャの種を粉末にしてください。移動式ですので、水嵩みずかさが増えたりしたら、移動させて下されば大丈夫です。」

 ~ ~ ~ ~ ~ ~
 臼で、荒く潰して、石臼で、粉にする。
 水で濡れると固まるので、汗かきさんの入室規制。水厳禁。奮迅爆発を危惧して、火気厳禁。
 屋根に光源発魔パネルを並べ、太陽光発電と命名、自走式電動水車小屋。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~
「太陽光発電で、水車回せば?」
「………、エスプリさん、頭いい。」

工場に併設しました。
工場にマジカレーター(魔力エスカレーター)の横稼働電動版…、ベルトコンベアを造りました。
電動フォークリフトを造りました。
※工場内、非接触自然充電です。

全員、ポカ~ン です。呆れています。

「俺らも、本を読まんといかんな…。」
本の知識だと勘違いしてくれました。

カボチャの収穫を増やせるかを交渉。
「畑を大きくしても、俺らだけでは、収穫しきれんぞ。今でもいっぱいいっぱいなんだ。」
「それじゃ、巨人族に来てもらいましょうか…。それとも、アースゴーレム造りますか?」

「はぁ? 巨人族? アースゴーレム?」
「僕、巨人族に知り合いいますし、アースゴーレム造れますよ。」

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

「でもその前に、コンクリートブロックの生産、販売を考えましょうか。 みなさんの腕を上げ、技術を宣伝しましょう。 ダダイヤ赤の街は、娼婦の町から、セメント・コンクリートの町にしませんか?」
「学校を造って、子供も暮らせる町にしませんか?」

「…「うぉー!」…」歓喜の叫び、泣いている人もいます。

「お願いしますよ、メススオさん。」
「へ? わたひ?」泣いてました。
「はい、セメントとコンクリートを売り込んで下さい。 お城の城壁も今までより、早く簡単に、出来る事を、宣伝して下さい。」
セメントの説明会場にメススオさんを呼んでいた。
「商業ギルドマスター、ミターさんも、よろしくお願いします。」
「職人募集の件、よろしくお願いします、冒険者ギルドマスター、パリエス・メレス=ベレーザ、副マスター、ビエゴス・ディアス=リンダさん。」

「ショウリさんは、本当に規格外ノン・スタンダードですなあ…。」
ペーターさんの言葉に、みんな頷く ウンウン


「後は、鉄の調達、どこか心当たりはありませんか? 鉄の鉱山とか?」
「この辺りでは、聞きませんなぁ。」
「あぁ、遠くちゃ困るが、近くに、鉱山がある場所は知らんなぁ…。本には、書いてなかったのか?」
「え? はぁ、そこは、読んでませんでした。」
「そうかぁ。」


ん?『砂鉄トレール』バッ
「わっ」自分でして驚いた。

「な なんだ? どうした?」
「ショウリ、その手?」
「はははっ、さ 砂鉄です。」
「…「砂鉄?」…」同調シンクロした

トレールで砂鉄を引き寄せてみたら、手が砂鉄で真っ黒になった。まるで、トゲトゲのボクシングのグローブをはめたみたいに。

 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
 ダダイヤ赤の街、砂鉄を含む砂の砂嵐が起こる、雨季の後、砂鉄が酸化するのか?、町が赤くなる。暫くすると赤色がなくなる。ショウリが訪れた時期は赤くなかった。
 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵

「『砂鉄(トレール)招き猫』です。」

「見たことあるぞ、『招き猫』の置物、よく行く店に置いてあった、店の前を通ると、寄りたくなるんだよなぁ…。」

男トレール? かな…。(--;)

「黙視範囲の砂鉄を引き寄せます。この猫の置物を移動させる必要が、ありますが、この辺りの土地には、砂鉄が多く含まれているみたいです。」
黙視範囲ここで、僕の手を包むくらいの砂鉄が取れるので、町の外でどれくらい取れるかは、解りませんが、期待は出来るのではないでしょうか?」

「この町にもう、何十年も居たが、砂鉄が取れるとは、思わなかったよ。」
鍛冶屋の男が、ぽつりと呟いた。


モルタルを作るのにも、砂を集める、集めた砂に、『砂鉄トレール招き猫』を発動させても、砂鉄が取れるだろう。


 副職に左官を設定、水の量、砂の量、砂利の量、カボチャの種の粉末の量の適量が、始めて扱うのに解る人がいる、左官スキルが働いている様だ。
 僕がたった今、創ったのに適応する人がいる。

 鉄が欲しいと思うと、砂から砂鉄、創ったばかりの職業に直ぐに適応、現界(地球)では、有り得ないなぁ…、と不思議な感覚を僕は、覚えた。

ん?『砂金トレール』パラパラ
掌に、砂金が少し集まる。
ん~?砂金まで取れちゃう?

「この辺りには、鉱山や金山、銀山、火山は無いのですか?」
「聞いたことないなぁ~」
「この辺の山と言えば、ボーリア聖山だが…。そんな話は聞いたことがない。」
もう少し、この辺りの調査が必要な様です。


「ショウリ、お腹空いた。そろそろ、帝都に帰ろう。」
18:33 外も暗くなっていた。
工場の屋根の上の太陽光発電による、蓄電で、工場内が昼間のように、明るかったので気づかなかった。

「この照明、明るすぎて、外が暗くなっていることに気づきませんでしたな。 外は大人の時間になります。 奥様方にも、刺激が強いでしょうから、また、明日にするとしましょうか。」

「すいません、そうさせて頂きます。」
突然出来た工場。そこが、昼間のように、明るいので、女性達が、集まり始めていた。仕事着で。

「僕らは、帝都に帰りますが、中も見学させてもらっても構いませんよ、避難所として使える様にしてますから、内部を知ってもらっていても損は無いと思います。」
「何かありましたら、メール下さい。」
「そうですな、こんな時には、メールが便利ですな。」

僕らは、帝都に帰都転移した。




残り1775日(1月23日)

1月25日 14時、竜宮城ドラゴンシーパレス



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