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久留米天狗

第5章 第162話 再入塔、試練の塔 ロン編、サンバ編

第5章 入学試験(帝都編)
第162話 再入塔、試練の塔オルドルタワー ロン編、サンバ編


前回のあらすじ
#160話
ロンパーティー
21階スライム街をクリア
22階、白い雲の様な床のエリア、カオルがひまわりで目印をつけ、攻略中
サンバパーティー
問題無く14階までをクリア、15階へ



ひまわりが確認出来たようだ ひまわりが繋がる
ロンに乗って三角エリアをひとっ飛び
特別な物の発見はない
最初の地点から南東エリアは半径8kmは探索終了

21階から上がってきた地点でセーブ
20:31 『セーブしました』所要時間10時間41分

ミホ「このフロアって 何なのかな?、水も無いのに、蟹とか出てくるし、今までビッグスパイダーバンを思わせる様な蜘蛛の大群なんか出てこなかったけど、蜘蛛も多い」

ライト「…あくまで想像的仮定の話ですが、もしかしたら、ここに出てくる魔物は私たちが討伐した魔物、もしくは遭遇した魔物ではないでしょうか?」
スキマ「何や? 目新しいモンが出てないだけで、えらいな事言い出したな…」
「確かに、そう考えると蟹や蜘蛛が目立つ説明も、その他の魔物も当てはまる ちゃ当てはまるが…」

カオル「蟹に関しては2000以上、蜘蛛も500は倒してるけど異常だよね、もし、過去に討伐、または遭遇した魔物が出たとして何かある?」

ライト「カオルさんの 一番の強敵は?、スキマさんの一番の強敵は?」
カオル「一番の強敵?…」
「「「神の蜘蛛アランカブトゥー」」」
スキマ、カオル、ミホが同調した

ライト「そう、私たちの最強の敵は、神の蜘蛛アランカブトゥーでしょう、ロンさんの一番の強敵は何ですか?」

ロン「主」
スキマ「ショウリはん? あっ試験の時か?あれは試験やろ、敵や無いやろ 敵やったら、どんな魔物や?」
ロン「まゆさん 我は孵って直ぐは敵だと認識してました」

スキマ「もし、ライトの仮定が本当なら、共通の敵で最強は 神の蜘蛛アランカブトゥーっちゅう事か?…」

ミホ「そんな敵が22階で出るのでしょうか?」
カオル「本当に ここ22階なの?」
スキマ「21階から上がって来たんや、22階やろ」
ライト「ここは?」 ピコッ『???』

スキマ「何や? 22階や無いんか? ???って何や?」
「あか~ん、ライトが変なこと言いよるから…噂をすれば難とやらや…出たでぇ 赤い反応…」
「…「!(ゾクッ)!」…」みんなが気配を感じた

「…「神の蜘蛛アランカブトゥー」…」同調した

19日 21:00 チッコチッコチッコ

 ~ ~ ~ ~ ~ ~
〈サンバ編 バカデ目線〉
ローズやタクシだけでなく、そういうことに鈍いサンバも フレイがバカデさんの事が好きなのではないのか?と思う程だ
フレイがバカデさんにベタベタするのを見ている3人だった

チッコチッコチッコ 17:44 所要時間8時間35分

15階 山岳地帯
「ナビレーダーがあるけど回避は出来ないですね」
山道は1本道
15階でもBランクのメンバーに苦戦する魔物は出てない

「ちょっと待て」
俺は歩みを止めさせた
「この先に魔物の反応だ」

「魔物の数と色は?」
「魔物の色は赤6、青12…2+4の3パーティーだな、色の並びからして…」
「赤を含む18体、きついですね…避けられますか?」
「ナビレーダーには地形の詳細は出ん、この反応の回りの地形がよく解らん…山岳地帯は茶色だ、高くなっているのか平になっているのかさえ解らん」

「この反応に勝利する確率はサンバわたしは限りなく低いと思うのですが…」
「俺は、赤にさえ気を付けて青を減らせれば、やれると思うのだかな…この距離だと赤がどんな魔物なのかも解らんが、青の数12をパーティーを分断して倒せるか…こちらは5人で…後1人欲しかったな」

「フレイが見てくる」
フレイが飛んでいった…暫くして、戻ってきた
青い反応が6減った

「ゴーレムが4、巨大岩マジロが2だった、岩マジロ3、岩トカゲ3倒してきたよ、残りは岩トカゲ6」
バカデもナビレーダーで青が消えたのは確認していた

「ゴーレムと巨大岩マジロ…岩トカゲが6…反応が反対方向に動いているということは、裏側から攻撃したのか?」
「そうだよ、一度飛び越えて、向こう側から」
「それだ、フレイは飛べる、挟み撃ちのやり方なら…後は、地形 岩マジロは転がる こちらが高い場所に居れば、優位になる」
「現在の地形はどうでしたか?」
「このまま、登り」
「やつらは、登っているってことだな」
 
 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
 ゴーレムも岩マジロも体の構造上、真上は見えない
 岩マジロは丸まり転がり攻撃をする、登り坂でも転がれるが、威力は激減、下りは加速し威力は増す

 バカデさんの作戦
フレイが飛び越えて、残りの岩トカゲを減らせれば減らす、優先は、なんとかこちら側が高所になる位置まで誘導すること

 ゴーレムは頭脳的な攻撃はない、力任せの腕を振り回す、降り下ろす等の攻撃をする…時々岩を拾って投げるゴーレムは居る
 岩マジロは丸まり防御力が高い、転がり体当たり攻撃をする、直線的攻撃
 先に、ゴーレムを倒し、後から巨大岩マジロを倒す
 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲

「いいな、飛び越える時はなるべく高く上がれ、やつらは真上は見えん、無理の無い範囲で岩トカゲを減らせれば勝率は上がる、フレイお前がやられれば勝てる見込みは無くなる」
「無理は、禁物 ですね」
「魔力が心配ならタブレット(キャンディー型メーテルポーション)を使って下さい」
「ごめんね 任せて」
タクシもサンバもローズもフレイだけに任せるのに少し気が引けている

数分後、作戦通りにフレイはゴーレム達を、峠を越えた所まで誘導に成功、ゴーレムにもダメージを与え、岩トカゲを全滅させていた。
持続回復のキャンディーを舐めながら

俺たちは、ゴーレム達に気づかれない距離を保ち、タクシはいつでも呪文を発動できるようにし、俺らもいつでも動けるように武器を持つ手に力が入る

「最後の青が消えた」
「フレイさんが居なかったら…」
「それは、言わない約束でしょう」
タクシの呟きにローズが言葉を遮るように言う

「ごめん ですね」
「いかん!急ごう」
「どうしたんですか?まだ、フレイさんからの合図はまだですよ」
「急速に近づく赤い反応、恐らく飛行タイプの魔物だ」

「『全体防御パーティーガード』『攻撃補助ヒットサポート』『加速補助ダッシュサポート』」
「『加速』」 
「『身体強化』」
俺、サンバ、ローズが持続回復のキャンディー(薬草タイプ)を、タクシがメーテルポーションタイプのキャンディーを口に入れて走り出す


フレイが俺らの動きに気づく
俺らが先に動いたときの対応は2つ
・ゴーレムの気を引き、接近を気づかせない
・回りを警戒し、俺らをサポートする

バカデの腕が上を差す
後者の選択の合図
フレイが後方からの飛行タイプの魔物に気づく

フレイが槍を装備し、ゴーレムに急降下
脳天から串刺し
霧散 槍を持って、急上昇
飛行タイプの正体は ワイバーン
フレイはワイバーンに対峙する

残り、5(ゴーレム3、元気な巨大岩マジロ2)
岩マジロは背中は固い鎧の様な火耐性の高い革、フレイの攻撃が殆ど効いてない

ゴーレムは巨大岩マジロの向こう
ローズが岩マジロを踏み台にジャンプ、双剣を装備した両手を広げる左のゴーレムCの目を斬る、中央のゴーレムBには届かなかった
視覚を奪われたゴーレムCが暴れる
巨大岩マジロAを蹴飛ばし、振り回した腕が中央のゴーレムBに当たる
ゴーレムBの左腕が砕けた
砕けた腕の破片がローズを襲う(想定外)

蹴飛ばされた巨大岩マジロがタクシの方に転がっていく(想定外)
全体防御パーティーガード』で少し防御力が上がってはいても
「キャー」
加速補助ダッシュサポート』で素速さが少し上がっていても
体をひねって直撃は避けても
「うわっ」
二人がダメージを受ける

俺とサンバがゴーレムAに攻撃、巨大岩マジロBの影からの二人同時の攻撃がヒット
サンバが右腕を切り落とし、俺が左足を粉砕
俺はその勢いでゴーレムBの右足…膝に一撃を与える
左側のゴーレムAの左足、右側のゴーレムBの右足を機能不能にすると、俺の方に倒れてくる、後ろには巨大岩マジロ…前に転がりながら退避

坂の下りに、俺と負傷したローズ、坂の上にゴーレム2体(A、B)と、巨大岩マジロB、暴れるゴーレムCと更に上に巨大岩マジロA…側に負傷したタクシ(巨大岩マジロAはタクシに気づいていない)

今の位置は両側が壁…道幅5m程
片足を失ったゴーレムAが万歳状態で転がって来た
「マジか…」ゴロンゴロン

「ローズ 飛ぶぞ」 足の部分を指差す
「3・2・1 今だ」ピョ~ン 足の部分を上手く飛び越えられた

ゴロンゴロン ゴロンゴロン
「マジか…」
巨大岩マジロBとゴーレムBがでんぐり返り、並んで転がって来る

「ローズ 届くか?」巨大岩マジロB側、3m程の所に掴まれそうな木が生えている
「無理よ、あそこまでは飛べない」
「俺が飛ばす」
膝を落とし、指を組む ローズが軽く助走 ポ~ン
「いっけぇー! おりゃぁ」
手に乗ったローズを投げ上げる

俺は直ぐに斧を地面に刺す 斧に魔力を込める
グーン 大きくなる 斧に掴まっていた体が上がる
ゴーン 斧の柄に巨大岩マジロBが当たる、更に魔力を込める グーン 大きくなった斧が(下に居た)ゴーレムAの上に倒れる様に調整する
ド~ン ゴーレムA撃破 霧散

ゴロゴロゴロゴロ 斧から手を離しゴーレムAと共倒れに成らずに済む
ザクッ 木から飛び降りたローズの剣がゴーレムBの頭に刺さる

「無茶するわね」
「お前もな」

俺は腰からもう1本の斧を手に取る、ローズも双剣の1本を構える

「頭に剣を刺して、動けるのは反則だろ」
頭に剣が刺さっていてもまだ機能を停止していない

「どいてぇ~」
上空からフレイの声 ワイバーンの片翼に掴まってきりもみ状態で落ちてくる

ドサッ 「キャッ」

「無茶するな」
「ありがとう」

俺は、フレイを受け止めていた
ワイバーンはゴーレムの上に…剣の刺さっていたゴーレムの上に落ち、ワイバーンが剣を押し込んだ形に
ワイバーンも剣の柄が体に食い込みダメージ…
ゴーレムが霧散

赤くなったフレイが
「お 重くない?」
「ローズよりは軽い」
「あたっ」
ローズに蹴飛ばされた

「飛べなくなった ダメージを負ったワイバーンと元気な巨大岩マジロB、上のサンバとタクシの事も気になる、こいつらを早いとこ倒さんとな」

「じゃ、下ろして」
フレイを抱っこしたままだった

「先にワイバーンでしょ『加速』(落ちていた剣を拾う)『双剣の舞』『乱斬り』」

「フレイ、ローズとワイバーンを頼む、『アックススロー』」
フレイにローズの援護を頼み、斧を上空高く投げ上げる
俺は、地面に刺さった斧の前に立つ

巨大岩マジロBに拾った石を投げ当てる
「お前の相手は俺だ、来い!」
巨大岩マジロBが俺に向かって転がって来る
寸前で避ける ザクッ 巨大岩マジロBは地面に刺さった斧に当たる 丸まった体が開く ドーン 上空に投げ上げた斧が仰向けの…さらされた腹部に落ちてきた

フレイ、ローズもワイバーンを仕留めていた
ワイバーン霧散、巨大岩マジロB霧散

その頃、ゴーレムC霧散 サンバが倒した

残り、巨大岩マジロA

フレイが飛んで行く
ローズ、俺もキャンディーで体力を回復させながら、走る

タクシが倒れていた…巨大岩マジロAの側に
サンバは巨大岩マジロAに対峙
両手で大剣を構えている

サンバの両側に俺とローズが走り寄る
フレイは上空
「タクシから離そう」
ローズが敵に走り出す ローズの接近に丸まる
キンキン 双剣は固い革に弾かれる

ゴロゴロ 転がりながら俺らに襲ってきた
左右に飛び退く
ローズがタクシに走り寄る

「大丈夫?」
「だ 大丈夫ですね 怖かったですね」
タクシは道の窪みに身を隠していただけだった
タクシは涙目だった
何度か巨大岩マジロが上を転がっていたようだ

「『ファイアスピア』」
上空からフレイの炎の槍が降ってくる
ドドドドド 巨大岩マジロを囲む
「『狂化』『フレアストーム』『ファイアランス』やっ」
狂化でステータスを上げ、火力が上がった炎の嵐がスピアの内に発生、槍に炎を付与し投げ下ろす
ズーン 

フレイが降りてくる
巨大岩マジロ霧散

「はぁ~ 疲れたぁ~」
「参りました ですね」
「どうなることかと思いました」
「フレイ、助かった。お前のお陰だ ありがとう」
「そ そ そんなぁ~ フレイは、出来ることをしただけでぇ~」
ローズも、タクシもサンバもこのバトルはきつかった様だ
フレイは、赤くなりクネクネする

暫く休憩し、先を進むと金の反応
「隠し通路だな…この先だ」コツコツ
見た目岩…壁、お宝の反応はその先にあった

『身体強化』『一刀両断』
『渾身の一撃』
『双剣乱舞』
『ファイアランス・スクリュー』

バーン ガラバラガラバラ 岩壁が崩れる

俺は、静かに金の反応の宝箱を開けた
『王金貨』×10、『フロアマップ階段ステアーズ誘導アレシタ付』
「王金貨が10枚ですね」
「凄い、これって、フロアの地図?」
「お宝だな」

紙の地図なのに、現在地と階段の位置、階段までの距離が表示されていた
高低差が解る様な3Dマップ(拡大縮小まで出来る)

「ナビレーダーを持つ、俺達はお宝、敵の正確な位置が把握できるな、階段まで5.4km ナビレーダーの範囲にはお宝も敵の反応も無い」
「階段までの距離が解ると元気が出ます ですね」
俺達は マップを使い、お宝を回収、最低限の魔物とのバトル、最短ルートを進み19階への階段が黙視出来る所まで来た

「ここなら、テントが張れる ここで休むとしよう」
「ですね」
「そうですね 19階がどうなっているのか、解らないので、休める場所で休んだ方がいいですね」
「暗くならないと、夜の様な気がしない」
22時をいつの間にか過ぎていた

リュックのお陰で回復アイテムなどの心配が無い、ナビレーダーとマップのお陰で魔物への対応が早い
精神的にも肉体的にも疲弊していない…足が先へと進む、時間の立つのも忘れて

食事を済ませ、テントで休む 

23:24 チッコチッコチッコチッコ 所要時間14時間15分




残り1779日(1月19日)

1月23日 帝都入学試験
1月末 竜宮城ドラゴンシーパレス



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