これって?ゲーム?異世界?

久留米天狗

第5章 第126話 エスプリが…?

第5章 入学試験
第126話 エスプリが…?


前回のあらすじ
カジノの島『スタトベガス』へ飛んだ
スタトベガス島のナイバータで蜘蛛と蟹を4000体退治
帝都とシーズーに支援要請をする事を約束する



「僕から帝都とシーズーに支援要請をしておきますね、じゃ シーズーに戻ります」
町長「よろしくお願いしますです」
ボキッと音がしそうなガチガチになった体でお辞儀する

『記憶転移』で 帝都、ギルド本部へ行く

◆帝都ギルド本部 マスター室◆
「ショウリ君が 来るときは問題を持ってきてるような気がするのは気のせいなのかな?」

「スタトベガス島の『ナイバータ』の町で、ビッグスパイダーバンと蟹の暴走祭カニイバルが同時発生ですか?」

「『ナイバータ』の~ 町長からの~ 支援要請ぃ どうするのぉ? ワナキオ~」

「僕が来て良いこともあったじゃないですか?」
と、ワナキオさんの膝に座るサーラを指す

副ギルドマスターの1人、フューブさんも苦笑い

「サーラも2人っきりじゃないんだから、イスに座ろうよ 重たいから」
ドッ 「グッ」
サーラさんの肘打ちでうずくまるワナキオさん

「『ヒール』大丈夫ですか?」
フューブさんも苦笑い

「建物の復旧に人手が欲しいです、転移で送ります、資材も 今回は緊急ですから転移を使います」

蜘蛛や蟹魔物の方は大丈夫なのかな?冒険者は援護は要らないのかな?」

「一応、僕が蜘蛛と蟹 合わせて4000程 氷付けにしましたし 直ぐに また、大群が襲ってくるとは思えないので大丈夫だと思います」

「ショウリ君、ギルドマスター代わる?」

「ショウリちゃ~ん、相変わらず~ 凄いのね~」

「シーズーでは、2万の蟹を氷付けにしたとか?」
フューブさんが呆れたような苦笑い

連絡用とお手伝いにストーンゴーレムを召喚
「ストーンゴーレムは喋れませんが、言葉は解りますし、力はあります、荷物運びに使ってください、念話で僕に連絡が出来ますから、準備が出来たら、知らせてください」

そう伝え、

冒険者ギルド本部で冷凍の蟹50体換金
『神の食卓』一休さんに冷凍の蟹10体、置いてくる
妖精の館に冷凍の蟹2体、置いてくる
商業ギルド本部で、冷凍の蟹30体換金

そして、シーズーへ転移


◆シーズー役所 町長室◆
カジノの島『スタトベガス』へ行っていたことに驚かれる
スタトベガス島の『ナイバータ』で 蜘蛛と蟹の大群が同時発生したことに驚く

復興支援部隊の派遣に賛同

ダミエナ、オリエナの作ったお昼を転移しての昼食
腹が減っては戦は出来ぬ 的な考えがこの世界にもある冒険者が生きる世界だからかもしれない

冒険者ギルド、商業ギルド、運び屋協同のナイバータ支援派遣

午前中の打合せの結果
~~~~~~~~~~~~~~~~~
シーズー学園に
メイド科、建築・建設・造船科、魔法科に風魔法特化コースの新設、部活的な授業以外の活動に漁師、航海士に興味を持つ生徒の活動を許可する
という事になった
※今回は、新設メイド科等の試験は受験生全員対象の希望者とする
希望者が10名以下なら、今年は無し
授業に指導員として召喚獣講師を採用が条件付きで認められた
教員の中から、教師の増員の要望があっていたので不安はあるが試験導入が認められた形(反対は無かった)
※条件:Sランクの冒険者ショウリの特別指導講義の時間が組まれました(魔法、剣技、体術他)
今回の入試の試験官をする(魔法科、剣士科の両方)
召喚獣は僕のを優先的に使う
※召喚獣にも採用試験をする

ここまですんなり、事が運ぶのは、僕が、蟹を退治して、試験が出来るのが大きな要因らしい
~~~~~~~~~~~~~~~~~

「学園には、剣士科、魔法科に商業科、教師科があるんですね、今回のメイド科、建築・建設・造船科の新設 ありがとうございます、 試験の試験官ですか?…僕に出来ることは協力します、講義の時間は僕に合わせてもらえると助かります 一応、冒険者ですから」

明日、筆記試験の後、13時から魔法科、14時から剣士科の試験官をする事になった


15:00
◆帝都 冒険者ギルド本部前◆
緊急要請のためか集まったのは50名の大工等の職人
木材等の資材 家100件分
食料 2000人分
幌馬車10台(職人の宿泊用)

ナイバータへ転移する
副ギルドマスターフューブさんの直属の配下? クラスAの男6人パーティー『ダイナソークレイジー』が、現場責任者はリーダーのティラノ=サイ象さん
サイの獣人 武闘家 裸でも鎧を着ているよう肌をしている

ゴーレム、ストーンゴーレム、サイクロプスを作業に召喚、手伝わさせる


16:20
◆シーズー役所前◆
緊急要請のためか集まったのは60名の大工等の職人
木材等の資材 家200件分
食料 1500人分
幌馬車10台(職人の宿泊用)
テント等の宿泊道具

ナイバータへ転移

帝都の派遣部隊との共同作業

ロン、ライト、デュークをシーズー部隊に協力するように任せる
食事面のサポートにカオル、ミホ、フレイに頼む(エプロン【調理★★☆】装備)
ロンに、『大工』『木工加工』のスキルを付与
デュークに精霊、妖精への指示を任せる
闇の大精霊ですし、ライトも居るので大丈夫だと思います

シーズーの職人のテンションが高い、何故なら、みつお(三尾酒コーピオン)の酒を渡したから
終われば、また飲ませる約束をしたから



移動式家キャンピング・ハウス クラブ長室◆
今日を振り返る
 ちょっとカジノの島『スタトベガス』へ行っただけだったけど、行って良かったって事かな?

ライトたちの話だと、精霊界でも 蟹の暴走祭カニイバルの事、キャンサーリンの事は解らなかったし、イヴが戻るのを待つしか無いだろう

 ナイバータの被害が 死者が0でないのが残念…死んだ人は寿命だったのだろうか?、シーズーの人は蟹の暴走祭カニイバルで死んだ人は居ない…これも運命なのだろうか?
 僕たちが居たから、死ななかった

 ナイバータの怪我人の治療をした、僕の治療でなかったら、死んでいたかもしれない
 これも寿命? 運命なのだろうか?

 僕はたまたまシーズーに居たのだろうか?
 たまたまナイバータに行ったのだろうか?

 スイレンと出会った時は、呼ばれているような気がした

 イヴの時は、試練の迷霧オルドルメイムで出会うような気がしていた

 まゆをエンディナーにした、その前にスパロー(精霊喰いの大蜘蛛)をカードモンスターにせず、討伐していたら?
 繭の状態の神の大蜘蛛アランカブトゥーはどうなった?
 神の大蜘蛛アランカブトゥーが雄だったら、エンディナーにした?
しなかった気がする…

 結婚したのも、父さん、母さんは驚いていた
だから、父さん、母さんが設定した仕組んだものではない これも運命なのだろうか?


 僕がこんな事を考えるのは、ナイバータで死んだ遺体に泣きすがる遺族を見たから?
家を壊され途方に暮れる人を見たから?

1人の女性が言った
「もう少し早く来てくれていたら、主人が死なずに済んだと」

瓦礫の前で子供が泣いていた、両親が死んだと

老婆が亡骸の前で泣き崩れていた
孫が魔物に殺されたと

 
家は僕が作ろうと思えば直ぐ出来る

そこに住んでいた人は?
蘇生魔法は存在するらしい 只し、その人の寿命が残っていた場合のみ蘇生する
 さっきまで、健康でピンピンしていた人が魔物に殺された、蘇生魔法で蘇らなかったら それは寿命…
 魔物に襲われなくても別の原因で死んだ?
そんなことはこの世界の人は知らない
盗賊に襲われて死ぬ
魔物に襲われ死ぬ
病気で死ぬ
毒、溺死、焼死、事故死
寿命をまっとうし老衰で死ぬ
死の形にも色々ある

彼女は言った
「もう少し早く来てくれていたら」

本当にそうだろうか?

僕はナイバータに行った
 もっと早く飛んでいたら 早く着けた…
 そしたら、助けられた?

偽盗賊の街が蜘蛛と蟹に襲われていると聞いたから
 移動しながら聞いていたら?

そもそも なぜ 僕は盗賊の襲った理由を聞いた?
盗賊の言い分を信じた?
【神眼】で盗賊彼らを悪だとは判断しなかったから?

偽盗賊が馬車を襲っていたからそれを止めた
 その現場に居合わせなかったら?
 街が襲われていることを知ることも無かった
もっと多くの人が死んでいたかもしれないが、それをいつ知る?シーズーで?帝都で?スタトベガスに来てから?
その時に 「もっと早く来てくれていたら」なんて言われるのか?

僕は何故 あんな目で見られなければいけない?
あんな言われ方をされなければならない?

僕が強いから? 冒険者だから? Sランクだから?

両手を振り上げ下ろす

どーーーん 机が押しつぶれる

ドタドタドタ ガチャリ ドアが開く

「ショウリ どうしたの?」
エスプリが来た

「ショウリ 泣いてる?」

僕は涙を流していた

「何があったの?」
エスプリが心配してくれる

「ショウリ様?」
ダミエナ、オリエナが来た
まゆ、ルージュが来た
「ショウリ様、 何かあったのですか?」



「ねぇ 僕は 結婚しても良かったのかな?」

「何でそんなことを言うの?」
エスプリが聞く

「僕は確実にエスプリきみ達より早く死んじゃうよ、あと5年で死んじゃうよ」
エスプリきみ達を残して死んじゃうよ」
「どんなに強くても 僕の寿命はあと5年なんだよ」
涙が溢れてくる

「ショウリ?」
「ショウリ様、何があったのですか?」
「ショウリ様?」

「僕は残された者の気持ちを考えていなかった」
「僕のおじいちゃんもおばあちゃんも死んだ、病気や寿命で、僕は小さかったし、『死』の意味を知らなかった」
「アンティークシップのアンクゥさんやティガさんの遺体を見ても何にも感じなかった」
「ナイバータで魔物に殺された人を見ても何にも感じなかった…」
「瓦礫に埋もれた人が死んでいても何も感じなかった」


「でも、身内を殺された遺族の姿を見たら、怖くなった」

「もし、ミーゼが殺されたら?」
「もし、まゆが殺されたら?」
「もし、ルージュが殺されたら?」
「あの死体が、エナだったら?」
「瓦礫に埋もれたのがシーレンやスイレンだったら?」
「イヴは女神だから死なない??」
「エスプリは加護があるから死なない?」


遺族あの人達は 僕を何故あんな目で見る?」
「僕が何をした?」
「子供を殺したのは 僕じゃない、夫を殺したのは 僕じゃない、家を壊したのは 僕じゃない」
「蜘蛛を退治したじゃないか、蟹を氷付けにしたじゃないか、怪我を治してやったじゃないか…」

「… ショウリ …」
「ショウリ様」
「ショウリ様…」

エスプリが抱き締めてくれた
まゆが抱き締めてくれた
ルージュが抱き締めてくれた

僕はエスプリを抱き締めた
ほんの少し力が入った
「痛っ」パチュン ビチャ ボトッ

「え?」
まゆ、ルージュ「「キャー」」

 エスプリが



 千切れた…

「うわ~~~~~~~~~~~~」フッ
僕は気を失った




残り1802日(1月13日)

1月14日シーズー入学試験
1月17日ワナキオさん結婚式(帝都)
1月23日帝都入学試験
1月末 竜宮城ドラゴンシーパレス



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