不幸な男は異世界で最強になったようです
24#ハクアさんの結婚大騒動(中編)
翌日、俺はまた天界、アテナの所へ来ていた。
「やはりそうでしたか....」
「ええ。やはり不当な借金の代わりとして結婚するようです」
「となるとこんなことを出来るのは」
「もちろん」
俺とアテナの意見は同じ。つまり
「「悪魔族」」
「ですが、天界は悪魔が入れないように私自身の力で結界を張ってあります。なのにどうやって.....」
「召喚された時の感知は出来てるんですか?」
「出来ませんが.....まさか!!」
「そうです。バトラスが恐らくは自分の屋敷かどこか、人目のつかない場所に召喚したんでしょう。もうこれでは戦天使というよりは堕天使ですね」
「そういう事でしたか....どうりで....でもどうやって敵の位置を?」
「少しお待ちください......いた」
俺は『探知』であたりを探る。神威の力を借り、さらに広範囲に展開する。するととある洞窟からとてつもなく強い、多分近くを通っただけで分かる魔力が確認された。北の洞窟。前にグリフォンを討伐した時の小島の近くだ。
「あなた今どうやって.....」
「無属性魔法『探知』です。訳あって俺は無属性魔法をすべて使えるんです。じゃあ少し行ってきます」
俺はそうして『移動』でグリフォンを討伐した時の小島に出る。来てみたらわかった事。何故こんなにも強力な魔力が感知されないのか。
洞窟を作っている小島全体に認識阻害の結界が張られていたからだ。
「どうりで何も引っかからねぇわけだ。よし、行くか」
俺は洞窟の中に足を進める。
しばらくすると野太い声が聞こえてくる。
「さぁてさてさて、面白くなってきた♪これは見ものだねぇ♪」
「何が見ものなんだ?」
「っ!?貴様は!」
「おう、俺の名前を知ってんのか。なら話が早い。悪魔、てめぇを連行する」
「たとえお前でも俺を捉えることが出来るかな?」
〜数分後〜
「ひぃぃぃぃぃごめんなさいごめんなさい!」
「確かに太刀筋は早い。だがヘラクレス以下なら俺は負けねぇ」
俺に向かって悪魔は攻撃を仕掛けてきたが単調過ぎて面白みがなかった。というわけで早々に四肢を切り落として胴体と頭だけ残し、切った部分の止血をして『移動』で戻った。
「いよっと。お待たせしました」
「ショウタさん!?あなたいつの間に....ってその右手に持ってるものって」
「拉致ってきました☆」
「......と、とりあえずあとは私たちにおまかせを。近衛兵!」
アテナの声に近衛兵が集まってきたので俺は悪魔を手渡した。
さて、後は金だけか。
「ショウタさん、絶対に吐かせます」
「お願いします。もし確実なことがわかったら連絡ください。結婚式当日に行きますから」
「わかりました。お達者で」
俺はそのまま地上の王都のギルドへ『移動』をつかった。
そこから俺はクエストをこなし、金を稼いだ。
次の朝、早朝から高難易度クエストをいくつもクリアし、夜遅くを迎える、という生活を10日ほど続けた。エレナたちに内緒で。10日目。
ハクアの結婚式まであと3日という日の夜についにバレた。
俺はいつも通り、高難易度クエストの報酬金をもらってクタクタになって自分の部屋に『移動』する。するとそこにエレナ達がいた。
「なんでお前らここに......」
「ショウタ!!」
「なんだよ....」
「あなた最近どこに行ってるのよ!毎日朝早くに出ては夜遅くにボロボロになって帰ってきて!」
「うるせぇよ.....明日も早いんだ....出てってくれ」
「ショウタ!」
「うるさい!出てってくれ!俺にはやらなきゃいけない事があるんだ!お前らに構ってる余裕なんかないんだよ!」
俺がそう言い終わった瞬間、俺の頬を衝撃が走る。数秒後ジーンと痛くなってくる頬を抑えて顔を上げると.....
「あなた、無理しすぎ。どうせハクアのことでなんか悩んでるんでしょ?話してみなさい」
エミリが俺を張り手してそう言って来た。
「まだ分からない?ハクアはこんなにボロボロになったショウタを見たらなんて言うと思う?そこまでして助けてもらいたくはないって言われるわよ。助けるなら皆で、そう決めたのは誰かしら?」
「エミリ.....」
「ショウタ(さん)」
「エレナ、ルビー.....実はな」
俺は今までのこと全てを伝えた。これからどうするか、どうやったら助けられるのかを。
「30億....まさかそんなに....」
「規格外ね。私のとこなら出せると思うけど」
「それはあいつのプライドが収まらないだろうな。しかもそれならなんでこの10日間俺がズタボロになって帰ってきたかわかんなくなるわ」
「今どれ位貯まったの?」
「28億」
「「「28億!?」」」
エレナ達は声を揃えて驚いていた。無理もない
「あなた一日どれくらいのクエストこなしてたわけ!?」
「高難度クエストを40個くらいか?」
「あなた一人で!?」
「そういうこと。疲れたわ」
「あなた過労死するんじゃないの?」
「死んでたまるか。せめてものあいつ助けるまでは死ねねぇよ」
「とりあえずあれよね。明日からはみんなで頑張るわよ」
「お前ら....」
「仲間でしょ?それとも言い出しっぺが一人で突っ走って矛盾させる気?」
というわけでそこからの二日感、俺達は様々なクエストをこなして貯金を貯めた。そして最終日、モンスター討伐から帰ってきて数えると.....
「30億溜まったぞーー!」
「疲れたけどいい経験になったわね」
「んじゃ、換金してくる」
俺は受付のお姉さんに換金を頼むそうすると
「あのぅ....今ショウタさんに魔王幹部討伐の懸賞金が3億レス届きました」
俺はそれを聞くとお姉さんの肩を無言でガシッと掴んで
「おねぇさぁん。それ早く行ってくださいよォ。それと早く金貨3000枚に換金してきてください!!」
「は、はいぃぃぃぃ!」
しばらくして換金した金貨3000枚とクエストの懸賞金を持ってきたお姉さんから全部受け取りエレナ達の所へ戻る。
「どうだった?」
「実はな、俺が貯めた28億とこの前の魔王幹部の懸賞金とその前の幹部の懸賞金で31億、揃ったんだわ。だからこれお前らのもんだな」
「なによそれ......私たちの行動無駄だったってこと!?」
「んまあ.....そゆこと」
「あああああ!!!」
エレナが涙目で俺の首を掴んでくるのを避けながらその日を終えた。
ハクアの結婚式の一日前である。
「やはりそうでしたか....」
「ええ。やはり不当な借金の代わりとして結婚するようです」
「となるとこんなことを出来るのは」
「もちろん」
俺とアテナの意見は同じ。つまり
「「悪魔族」」
「ですが、天界は悪魔が入れないように私自身の力で結界を張ってあります。なのにどうやって.....」
「召喚された時の感知は出来てるんですか?」
「出来ませんが.....まさか!!」
「そうです。バトラスが恐らくは自分の屋敷かどこか、人目のつかない場所に召喚したんでしょう。もうこれでは戦天使というよりは堕天使ですね」
「そういう事でしたか....どうりで....でもどうやって敵の位置を?」
「少しお待ちください......いた」
俺は『探知』であたりを探る。神威の力を借り、さらに広範囲に展開する。するととある洞窟からとてつもなく強い、多分近くを通っただけで分かる魔力が確認された。北の洞窟。前にグリフォンを討伐した時の小島の近くだ。
「あなた今どうやって.....」
「無属性魔法『探知』です。訳あって俺は無属性魔法をすべて使えるんです。じゃあ少し行ってきます」
俺はそうして『移動』でグリフォンを討伐した時の小島に出る。来てみたらわかった事。何故こんなにも強力な魔力が感知されないのか。
洞窟を作っている小島全体に認識阻害の結界が張られていたからだ。
「どうりで何も引っかからねぇわけだ。よし、行くか」
俺は洞窟の中に足を進める。
しばらくすると野太い声が聞こえてくる。
「さぁてさてさて、面白くなってきた♪これは見ものだねぇ♪」
「何が見ものなんだ?」
「っ!?貴様は!」
「おう、俺の名前を知ってんのか。なら話が早い。悪魔、てめぇを連行する」
「たとえお前でも俺を捉えることが出来るかな?」
〜数分後〜
「ひぃぃぃぃぃごめんなさいごめんなさい!」
「確かに太刀筋は早い。だがヘラクレス以下なら俺は負けねぇ」
俺に向かって悪魔は攻撃を仕掛けてきたが単調過ぎて面白みがなかった。というわけで早々に四肢を切り落として胴体と頭だけ残し、切った部分の止血をして『移動』で戻った。
「いよっと。お待たせしました」
「ショウタさん!?あなたいつの間に....ってその右手に持ってるものって」
「拉致ってきました☆」
「......と、とりあえずあとは私たちにおまかせを。近衛兵!」
アテナの声に近衛兵が集まってきたので俺は悪魔を手渡した。
さて、後は金だけか。
「ショウタさん、絶対に吐かせます」
「お願いします。もし確実なことがわかったら連絡ください。結婚式当日に行きますから」
「わかりました。お達者で」
俺はそのまま地上の王都のギルドへ『移動』をつかった。
そこから俺はクエストをこなし、金を稼いだ。
次の朝、早朝から高難易度クエストをいくつもクリアし、夜遅くを迎える、という生活を10日ほど続けた。エレナたちに内緒で。10日目。
ハクアの結婚式まであと3日という日の夜についにバレた。
俺はいつも通り、高難易度クエストの報酬金をもらってクタクタになって自分の部屋に『移動』する。するとそこにエレナ達がいた。
「なんでお前らここに......」
「ショウタ!!」
「なんだよ....」
「あなた最近どこに行ってるのよ!毎日朝早くに出ては夜遅くにボロボロになって帰ってきて!」
「うるせぇよ.....明日も早いんだ....出てってくれ」
「ショウタ!」
「うるさい!出てってくれ!俺にはやらなきゃいけない事があるんだ!お前らに構ってる余裕なんかないんだよ!」
俺がそう言い終わった瞬間、俺の頬を衝撃が走る。数秒後ジーンと痛くなってくる頬を抑えて顔を上げると.....
「あなた、無理しすぎ。どうせハクアのことでなんか悩んでるんでしょ?話してみなさい」
エミリが俺を張り手してそう言って来た。
「まだ分からない?ハクアはこんなにボロボロになったショウタを見たらなんて言うと思う?そこまでして助けてもらいたくはないって言われるわよ。助けるなら皆で、そう決めたのは誰かしら?」
「エミリ.....」
「ショウタ(さん)」
「エレナ、ルビー.....実はな」
俺は今までのこと全てを伝えた。これからどうするか、どうやったら助けられるのかを。
「30億....まさかそんなに....」
「規格外ね。私のとこなら出せると思うけど」
「それはあいつのプライドが収まらないだろうな。しかもそれならなんでこの10日間俺がズタボロになって帰ってきたかわかんなくなるわ」
「今どれ位貯まったの?」
「28億」
「「「28億!?」」」
エレナ達は声を揃えて驚いていた。無理もない
「あなた一日どれくらいのクエストこなしてたわけ!?」
「高難度クエストを40個くらいか?」
「あなた一人で!?」
「そういうこと。疲れたわ」
「あなた過労死するんじゃないの?」
「死んでたまるか。せめてものあいつ助けるまでは死ねねぇよ」
「とりあえずあれよね。明日からはみんなで頑張るわよ」
「お前ら....」
「仲間でしょ?それとも言い出しっぺが一人で突っ走って矛盾させる気?」
というわけでそこからの二日感、俺達は様々なクエストをこなして貯金を貯めた。そして最終日、モンスター討伐から帰ってきて数えると.....
「30億溜まったぞーー!」
「疲れたけどいい経験になったわね」
「んじゃ、換金してくる」
俺は受付のお姉さんに換金を頼むそうすると
「あのぅ....今ショウタさんに魔王幹部討伐の懸賞金が3億レス届きました」
俺はそれを聞くとお姉さんの肩を無言でガシッと掴んで
「おねぇさぁん。それ早く行ってくださいよォ。それと早く金貨3000枚に換金してきてください!!」
「は、はいぃぃぃぃ!」
しばらくして換金した金貨3000枚とクエストの懸賞金を持ってきたお姉さんから全部受け取りエレナ達の所へ戻る。
「どうだった?」
「実はな、俺が貯めた28億とこの前の魔王幹部の懸賞金とその前の幹部の懸賞金で31億、揃ったんだわ。だからこれお前らのもんだな」
「なによそれ......私たちの行動無駄だったってこと!?」
「んまあ.....そゆこと」
「あああああ!!!」
エレナが涙目で俺の首を掴んでくるのを避けながらその日を終えた。
ハクアの結婚式の一日前である。
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