不幸な男は異世界で最強になったようです
15#ハクアと天翼十二議会
アテナとの戦闘のあと、俺たちはもう1度女神の間に移動した。
あのあとアテナはなんとか起き上がり玉座まで運ばれたのだ。
「まさか、人間に負けるなんて思ってもいませんでした。ショウタさん何者ですか?」
「普通に人間ですが」
「まぁ、そうですよね.....これなら安心して預けられそうです」
そういいアテナはハクアの方を見る。
「えっと、アテナ様?」
「ハクア、ショウタさんついて行きなさい」
「それはつまり、案内しろということですよね?」
「何を言っているんですか。そんなの今後ずっとに決まっているではないですか。というわけでハクア、今日からショウタさんのパーティーに入って活動しなさい。助けてもらったお礼もあるのでしょう?」
「えぇっ!?し、しかしそれとこれとは別の......」
「ハークーアー?」
「はい...わかりました......」
何だこの光景は。戦天使が女神に怒られてる所とか誰得よ。
ていうかこの人俺らのパーティーに入るのか。
さっきからエミリが物凄く目を輝かせて見てるんだが。
「というわけなのでショウタさん、お願いしますね?」
「え、あ、はい....」
この空気で断るなんてできねぇだろ!
◇
そんなこんなで戦天使ハクアが俺たちのパーティーに入った。
他の種族が入るなんてこと地上でも聞かないぞ。
俺たちは城を出てグリフォンの縄張りであるとある浮島に向かっていた。
「改めて、天翼十二議会第3位ハクアだ。みんなよろしく頼む」
「そういや、なんなんだ?その天翼十二議会って」
「ああ、そういえば言ってなかったな。天翼十二議会というのは.....」
「ショウタそんなことも知らないの!?天翼十二議会って言うのはね、この世界、つまりはアークの全ての政治、経済、環境などを担っている私たちのところでいう政府みたいな存在の団体なの。ちなみにこの世界にはさっきの中心都市ガルガンド、西のアルスト、東のホルスト、南のエルスト、北のサルストがあって、天翼十二議会が決まったことがそれぞれの国に伝達されるっていう仕組みなの」
というふうにハクアが話そうとした時エミリが割って入ってきた。
出来ればハクアに説明願いたかったが。
「んじゃ、順位っていうのは?」
「それはな、天翼十二議会ではさっきの、順位で格付けされている。十二議会というわけだから12位まである。基本的には家柄などが関係してくるが一番は実力だ。実力が高い者から基本的には上の順位に立てる」
「へぇ~そんなことだったのか」
この世界の仕組みについて今度勉強してみるか。
というよりハクア第3位なのに抜けて大丈夫なのだろうか。
 
「てなわけで私はエミリ・ネルソン、よろしくねハクア」
「あぁ、よろしく頼むエミリ」
そんなこんなで自己紹介を終えた俺達はグリフォンの縄張りの浮き島に入ったためグリフォンを探していた。しかしどこを見渡してもグリフォンの姿がなく俺たちは警戒すらもしていなかった。
「いないわねぇ~グリフォンちゃん~出てらっしゃ~い」
「そんなので出てきたら誰も探すのに苦労しないわよ。根気よく探すしかないわね」
「まったくだ。これ2頭討伐とか難しすぎじゃないか?」
俺達がそんなことを話していると、後から翼の音が聞こえた。
「ショウタ上!!」
「!?」
案の定と言うべきか。
ハクアの翼の音かもしれないと思っていたがそうではないらしい。
上を見て目に入ったのは馬のように四足歩行の足、鳥類の鷹のような顔、そして何よりも翼が目立つグリフォンが上空から俺へと突進を仕掛けてきている最中だった。
「キィィィィィィ!」
グリフォンはまっすぐ俺の方へと向かってきていた。幸いなのはまだ10メートルくらい余裕があることだろう。俺は剣を即座に抜刀して突進が俺の横を通る瞬間に剣を降る。俺の剣は見事にグリフォンの片足2本を切断しグリフォンを転倒させる。
「今だ!」
「『テンペランスボルト』!」
「キィァァァァァ!」
近くにいたエレナが放った魔法は見事にグリフォンに命中し、黒焦げになって絶命した。
「あと1頭か」
「ショウタ!あれを見ろ!」
そう叫んだのはハクア。
ハクアは飛べるため空中の監視をしてもらっていたのだが、俺がハクアの指差す方向を見ると目視できるだけで30頭はくだらないグリフォンがこちらへと向かってきていた。
「っ!エレナ!エミリ!ルビー!魔法でだいたい撃ち落としてくれ!あとは俺らで何とかする!」
「私は大体を弱らせてくる!あとは頼むぞ!」
「「「了解!」」」
3人が魔法展開に入る中ハクアはグリフォンの郡勢の300mほど前に止まる。
「転身!天女の鎧!」
そう、戦天使は高い戦闘能力、膨大な魔力、そして何より特有スキル『鎧転身』。自身の鎧を存在する世界中にある鎧に転写できる。もちろん転写した鎧の性能をしっかりと受け継いで。と、エミリがこよ世界に来る道中で言っていた。
「『ソードサクリファイス』!」
ハクアが剣をグリフォンの郡勢に向ける。次の瞬間ハクアの後に軽く100本ほどの剣が魔法陣から剣先をのぞかせていた。
そして一斉にグリフォンの郡勢に向けて射出した剣は、ある程度は撃墜できたが残った残党がハクアを避けこちらへと向かってくる。
「『アトミックフレア』!」
「『ウインドストーム』!」
「『エレクトロボウ』!」
2人の魔法と1人のスキルが残党に向かって放たれる。残った半数のグリフォンを撃ち落とし、翔太に飛翔してきたのは僅か10頭程だった。
「剣よ、罪を砕け!『雷切』!!」
俺が放った雷切は残ったグリフォンすべてを巻き込み空中で大爆発した。残ったグリフォン全てが地面に激突しオーパーキルした。
「終わったわね...」
「一時期はどうなるかと思ったわよ.....心臓に悪いわ」
「まさか魔族の中でも上位種のグリフォンがあんなに出てくるなんて思いませんでしたよ....」
というふうに俺とハクア以外の3人は疲れた顔をしていた。
俺達はというと
「そうか?特に強かもなかっただろ」
「あぁ、あんなのはここら辺にはうようよといるぞ」
ケロッとしている。
討伐数を大幅に超えた俺たちは報告をするためにアークのギルドに来ていた。
「すいませんクエスト報告と、買取を.....」
「はい、えっと....討伐目標が2頭で今回の討伐数が....40頭!?」
受付の人はこんな感じに驚いていた。
そういえばここにいるのはすべて戦天使か。流石戦天使が暮らす世界だ。
「あなた達そのパーティーで40頭も討伐したの!?どうやって!?」
「え?1頭討伐したら郡勢が来てそれを根こそぎ葬ったらこうなりました」
「あなた達まさかグリフォンの縄張りに入ったの?」
「え?それが一番の狩り方じゃないんですか?」
「いや、戦天使の冒険者でもここまでするパーティーはいませんよ.....とりあえずお名前を伺ってもよろしいですか?」
「轟 翔太です」
「あなたがあの噂のレベルカンストの方ですか!失礼しました!ならこの討伐数にも納得がいきますね!それと、そこにいらっしゃるのはハクア様ですか?」
「ん?何か呼んだか?」
そういいハクアが受付に近づいてくる。
受付の人はまたも驚いた顔をしてさらにテンパっていた。
「ちょうど良かった。ハクアの俺たちのパーティー加入への手続きもしてもらいたかったんです」
「え!?ハクア様がパーティーに入るのですか!?」
「何か問題でも?」
「い、いえ、あの孤独のハク.....むぐっ!?」
俺が認識できるより早く受付の人の口がハクアの手によって口を塞がれた。
「変なことは言わないでさっさと登録とその他の手続をしてもらうおうか!」
「ふぁ、ふぁい!」
その後ハクアの俺たちのパーティーへの加入の手続きが完了し、報酬金の10万レスを貰い、グリフォンの素材の買取も終わりとりあえず地上に帰ることにした。
ちなみに素材の値段はすべて合わせて金貨10枚=10万レス貰った。
あのあとアテナはなんとか起き上がり玉座まで運ばれたのだ。
「まさか、人間に負けるなんて思ってもいませんでした。ショウタさん何者ですか?」
「普通に人間ですが」
「まぁ、そうですよね.....これなら安心して預けられそうです」
そういいアテナはハクアの方を見る。
「えっと、アテナ様?」
「ハクア、ショウタさんついて行きなさい」
「それはつまり、案内しろということですよね?」
「何を言っているんですか。そんなの今後ずっとに決まっているではないですか。というわけでハクア、今日からショウタさんのパーティーに入って活動しなさい。助けてもらったお礼もあるのでしょう?」
「えぇっ!?し、しかしそれとこれとは別の......」
「ハークーアー?」
「はい...わかりました......」
何だこの光景は。戦天使が女神に怒られてる所とか誰得よ。
ていうかこの人俺らのパーティーに入るのか。
さっきからエミリが物凄く目を輝かせて見てるんだが。
「というわけなのでショウタさん、お願いしますね?」
「え、あ、はい....」
この空気で断るなんてできねぇだろ!
◇
そんなこんなで戦天使ハクアが俺たちのパーティーに入った。
他の種族が入るなんてこと地上でも聞かないぞ。
俺たちは城を出てグリフォンの縄張りであるとある浮島に向かっていた。
「改めて、天翼十二議会第3位ハクアだ。みんなよろしく頼む」
「そういや、なんなんだ?その天翼十二議会って」
「ああ、そういえば言ってなかったな。天翼十二議会というのは.....」
「ショウタそんなことも知らないの!?天翼十二議会って言うのはね、この世界、つまりはアークの全ての政治、経済、環境などを担っている私たちのところでいう政府みたいな存在の団体なの。ちなみにこの世界にはさっきの中心都市ガルガンド、西のアルスト、東のホルスト、南のエルスト、北のサルストがあって、天翼十二議会が決まったことがそれぞれの国に伝達されるっていう仕組みなの」
というふうにハクアが話そうとした時エミリが割って入ってきた。
出来ればハクアに説明願いたかったが。
「んじゃ、順位っていうのは?」
「それはな、天翼十二議会ではさっきの、順位で格付けされている。十二議会というわけだから12位まである。基本的には家柄などが関係してくるが一番は実力だ。実力が高い者から基本的には上の順位に立てる」
「へぇ~そんなことだったのか」
この世界の仕組みについて今度勉強してみるか。
というよりハクア第3位なのに抜けて大丈夫なのだろうか。
 
「てなわけで私はエミリ・ネルソン、よろしくねハクア」
「あぁ、よろしく頼むエミリ」
そんなこんなで自己紹介を終えた俺達はグリフォンの縄張りの浮き島に入ったためグリフォンを探していた。しかしどこを見渡してもグリフォンの姿がなく俺たちは警戒すらもしていなかった。
「いないわねぇ~グリフォンちゃん~出てらっしゃ~い」
「そんなので出てきたら誰も探すのに苦労しないわよ。根気よく探すしかないわね」
「まったくだ。これ2頭討伐とか難しすぎじゃないか?」
俺達がそんなことを話していると、後から翼の音が聞こえた。
「ショウタ上!!」
「!?」
案の定と言うべきか。
ハクアの翼の音かもしれないと思っていたがそうではないらしい。
上を見て目に入ったのは馬のように四足歩行の足、鳥類の鷹のような顔、そして何よりも翼が目立つグリフォンが上空から俺へと突進を仕掛けてきている最中だった。
「キィィィィィィ!」
グリフォンはまっすぐ俺の方へと向かってきていた。幸いなのはまだ10メートルくらい余裕があることだろう。俺は剣を即座に抜刀して突進が俺の横を通る瞬間に剣を降る。俺の剣は見事にグリフォンの片足2本を切断しグリフォンを転倒させる。
「今だ!」
「『テンペランスボルト』!」
「キィァァァァァ!」
近くにいたエレナが放った魔法は見事にグリフォンに命中し、黒焦げになって絶命した。
「あと1頭か」
「ショウタ!あれを見ろ!」
そう叫んだのはハクア。
ハクアは飛べるため空中の監視をしてもらっていたのだが、俺がハクアの指差す方向を見ると目視できるだけで30頭はくだらないグリフォンがこちらへと向かってきていた。
「っ!エレナ!エミリ!ルビー!魔法でだいたい撃ち落としてくれ!あとは俺らで何とかする!」
「私は大体を弱らせてくる!あとは頼むぞ!」
「「「了解!」」」
3人が魔法展開に入る中ハクアはグリフォンの郡勢の300mほど前に止まる。
「転身!天女の鎧!」
そう、戦天使は高い戦闘能力、膨大な魔力、そして何より特有スキル『鎧転身』。自身の鎧を存在する世界中にある鎧に転写できる。もちろん転写した鎧の性能をしっかりと受け継いで。と、エミリがこよ世界に来る道中で言っていた。
「『ソードサクリファイス』!」
ハクアが剣をグリフォンの郡勢に向ける。次の瞬間ハクアの後に軽く100本ほどの剣が魔法陣から剣先をのぞかせていた。
そして一斉にグリフォンの郡勢に向けて射出した剣は、ある程度は撃墜できたが残った残党がハクアを避けこちらへと向かってくる。
「『アトミックフレア』!」
「『ウインドストーム』!」
「『エレクトロボウ』!」
2人の魔法と1人のスキルが残党に向かって放たれる。残った半数のグリフォンを撃ち落とし、翔太に飛翔してきたのは僅か10頭程だった。
「剣よ、罪を砕け!『雷切』!!」
俺が放った雷切は残ったグリフォンすべてを巻き込み空中で大爆発した。残ったグリフォン全てが地面に激突しオーパーキルした。
「終わったわね...」
「一時期はどうなるかと思ったわよ.....心臓に悪いわ」
「まさか魔族の中でも上位種のグリフォンがあんなに出てくるなんて思いませんでしたよ....」
というふうに俺とハクア以外の3人は疲れた顔をしていた。
俺達はというと
「そうか?特に強かもなかっただろ」
「あぁ、あんなのはここら辺にはうようよといるぞ」
ケロッとしている。
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「あなた達そのパーティーで40頭も討伐したの!?どうやって!?」
「え?1頭討伐したら郡勢が来てそれを根こそぎ葬ったらこうなりました」
「あなた達まさかグリフォンの縄張りに入ったの?」
「え?それが一番の狩り方じゃないんですか?」
「いや、戦天使の冒険者でもここまでするパーティーはいませんよ.....とりあえずお名前を伺ってもよろしいですか?」
「轟 翔太です」
「あなたがあの噂のレベルカンストの方ですか!失礼しました!ならこの討伐数にも納得がいきますね!それと、そこにいらっしゃるのはハクア様ですか?」
「ん?何か呼んだか?」
そういいハクアが受付に近づいてくる。
受付の人はまたも驚いた顔をしてさらにテンパっていた。
「ちょうど良かった。ハクアの俺たちのパーティー加入への手続きもしてもらいたかったんです」
「え!?ハクア様がパーティーに入るのですか!?」
「何か問題でも?」
「い、いえ、あの孤独のハク.....むぐっ!?」
俺が認識できるより早く受付の人の口がハクアの手によって口を塞がれた。
「変なことは言わないでさっさと登録とその他の手続をしてもらうおうか!」
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