ラッシュ列伝

ユーサン

ビターチョコレート

俺は今とんでもなく嫌な予感…つまり悪寒が背筋を下から上に向かい伝っていた。これからの不安かいっぱいの中に少しの期待が生じていた。生まれてこの中、自分の事を期待や必要されたことがない為必要とされたことが嬉しいのである。自分までもが不必要だと感じていた自分が必要とされていてそれも見たところ重要と来た。多少重要=危ない事という可能性もあり、怖いが聞いてみるだけいいと思った。「その計画話すだけ話してはくれないか?」私…きになりorz。「ミライ、駄目だ聞くのも駄目だ。もう学食堂にも近寄るな!」「話すだけならいいじゃない。…現在その四天王の1番実力のある人物オーディンこと鎌倉 予知夢 (かまくら よちむ)が噂だけど使天王の他に裏使天王を作っているらしいわ。それも、近頃他にもRushRUNの大会が出来るらしい…。この先は裏の情報だけどその大会の上には鎌倉 明(かまくら あきら)彼の父も参加するんだけどかなりの金持ちなのよね。それに少し危ない新開発もしてて、それが関与するかどうとかも…」詳しく彼女は説明してくれた。つまり鍵を握るその鎌倉を倒すか作戦を突き止める必要があるらしい。
それにしても、後者の作戦は確かに危険な香りがするが、前者に関していえばそこまで大変なことでもないだろう…。「そういえばユウも寒川さんもなんで裏使天王につかかっるんだ?別にそっちはほっといても問題はないでしょ…」なんとなくではあるがある程度察しはつく。これは自分からいうよりも効率的に話を進める前提。つまり、土台を俺が作らなくては行けない状況でなければならない。語る側ではなく質問する側に現在は俺はいる。聞く必要が俺にはあったのだ。「そうね、強いていえば地位かしら。知ってるかもしれないけど、相模と私はそれなりのお金持ちで両親が会社の社長。私は新聞のね。その立場で私たちの親は協力の中でこのRush RUNという通称R2プロジェクトを制作してきたわけ。その中でトップにならなくちゃいけないプライドとさらに最近の彼はおかしいわ。その事もあって突き止めたい」やっぱりそうか。寒川新聞とか聞いたことあるからな…。それにしても、地位以上に怪しい行動か。俺はなんとなく第六感が働いたような気がする。正確には第六感より光の線がこのふたりと共にいけと示している。第六感は行けよりも行っちゃいけないぞといやなオーラを2人から放つように近づけてくれない。「それよりもうユウはやる気満々だが、わしゃ参加させたくない。なにより、関係ないなかろう?巻き込む必要は…」ユウは少し説得に力が入っていないみたいに見えた。これは止めるという行為を諦めたのか。または、参加して欲しい目星でも浮かんだのか。どちらにせよ、もうひとつ気になることがあった。「寒川さん…君前にどっかで俺と会ってないか?」そう、今日の朝から気になっていたもうひとつの疑問。たまたま似ているのか、この喋り方やしぐさ、どこかで見覚えが…。「!?…まぁ無理もないわね…私を覚えてなくても…ね。」急に力が抜けたような口調で話していた。どこかで印象的な会い方をしているのか向こうのみ印象的だったのかもしれないが、はやり会ったことはあるらしい。「あっごめん。なんとなくあったことのあるような事しか…」彼女は俺に言われると少し下を向き、まぁしょうがないわねと一言呟き前を向いた。「やっぱり、関係ない人を巻き込むのは駄目ね。間違ってたわ」彼女は椅子を立ち、多少コチラをチラッと見るとすぐ前を向き走って保健室を出ていった。「なんか思い出のある面識でもあったんか?」いや、そんな思いれのある記憶なら忘れることはないだろう。だが、どうしても何かが引っかかる…。見た目も特徴的だ。だとすると俺にとっては思いれのないか、忘れているかだな…。忘れるとすればかなり昔だ…。「まぁ、とりあえずこれでも食え。頭から色々忘れる方が楽だぞ」ユウは俺にチョコレートをくれた。多分気を使ってくれているのだろう。きっとRush RUNの件で頭が混乱すると思い、チョコレートをもっといてくれたんだと思う。ん、まてよ、1度頭をちゃんと整理したせいか何か見えてきた。俺の頭の中が真っ暗の中、光の線が脳裏を駆け巡る。高校生、中学生、小学生…あっここだ。光の線の先に答えはあった。そういえば自分でも思い出してきた…あれは小学4年の春先(4月~5月ぐらい)に1人転校生が来た。そう、それが寒川 京子だった…。だが、彼女はお金持ちでいて自覚はしていないのだろうが少々皮肉をいう面があった。俺は単純バカでその自慢話を素直に「羨ましい」という単語で一括りにしていた。そのせいか、彼女にとって1人の親友的存在だったのだろう。周りはからかいから始まり少々いじめ気味にもなっていた。
ある日の放課後である。俺は1人で帰っていると公園で集まっている同じ学年の子達をみた。きになり目を細く見やると、そこには寒川さんの姿もあった。気の上に少し小洒落たランドセル等が乗せられていたのである。ん、、何故か光の線が強く光り自分も思い出せなくなった。だが、一つだけわかる。ここでも光の線が見えたのである。俺は、それに従い喧嘩沙汰にはなったが、勝ち取り言わゆる助けたということをした。彼女は泣きながらありがとうと言い、次の日この学校を絶った。そこで空想は終わった。俺はチョコレート1口頬張った。ほろ苦いな…ビターチョコレートとはここまで苦いはずもないが口の中…頭の中が苦い気持ちで一杯で保健室をあとにした

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