ラッシュ列伝

ユーサン

始まりの終わりと終わりの始まり

第零章:その日は突然と
自分は教室にいても何もやることも無いので、庭に軽く出てきた日向で、寝そべっていた。とても静かな場所でここがお気に入りでもある中、ふと頭にこれまでの短い人生が走馬燈のように流れてきた。小学生の時は周りと同じようにはしゃいで楽しく暮らしていた。中学校もそれなりに…ああそうだ、ここで変わったんだ。周りなどただの1人の人間であり、すぐ感情を流される存在。それは確かで不確かなものであってもこの世は多数決で回っているといっても過言ではないと思いはじめた時の記憶もよぎる。そして、高校になると録でもなく何もせずに2年まで上がっ。「こんな時間までお寝んねなんてまるでヒーローさんみたいね。ヒーローは遅れてくるでしょう?」どこからか聞いたことのない声が聞こえてきた。これも記憶なのかと思うが同時に目が覚めた。「キーンコーンカーンコーン」
校舎の金が鳴る音に起きたようだ。今の時間は「8時40分」遅刻であった。
あまりSHR(ショートホームルーム)中には入りたくはないが遅刻届けを出すのもなんとなく気分が乗らないので、仕方がなく階段を登り二階にある自分の教室2-Bの前まできた。教室の中では男の先生と聞き覚えのない女性の声も聞こえていた。今日は担任の及川輝子(おいかわ てるこ)ではなく副担任の禿田 透(かむろだ とおる)みたいだ。ついてないな今日は。「ガラガラガラ」
「おざぁます」おはようございますを言うのが面倒くさく簡略化しつつ、相手も通じる軽い挨拶と共に窓側の一番後ろにある自分の席に移動した。その際、副担任の隣りに先程の聞き覚えのない女性をみてなんとなくだが、見たことの覚えがあるがもやもやする感じのまま横切っていった。「お前はいつもいつも遅刻やサボりが多い、義務教育でも何でもないんだ。きたくなかったら辞めなさい」副担任が正論をいっているが耳を貸す意味もなく流しながら席についた。「えー、話を戻すがとゆー事でこの子を今日からこの学校に転校してきた。仲良く過ごすんだ、分かったか。」なんとなく予想はしていたが、どうやらうちのクラスに転校生が来たらしい。自己紹介も終わっているようで名前は…寒川 涼子みたいだ。身長は大体160ぐらいで小柄な青髪の可愛らしい女の子だ。
「遅いのぉお前はいつも」自分の席の前から話しかけてきたのは友達…親友の相模 悠之介(さがみ ゆうのすけ)、「ユウ」。高校生活初日にいきなり話しかけてきてそれからつきっきり一緒って感じだ。初めはうっとおしかったが、表面から音までいいやつで純粋に学校生活を楽しんで欲しいと俺についてきているのだろう。「それより、ルシエルがこんな手段でくるとは何事だ…」ユウはルシエルとかよく分からんことをいっているがまぁ中二病なので軽く乗りつつ無視が一番早い。「ルシエルがきたんだ、そりゃ大変だな」そー自分言うと、ユウは少し顔を歪め、そのあと表情を少し下向きにし「すまん、おまいには関係の無いことやったのう」中二病ではなく、何かしらの関係があったのかはわからないが俺に謝るように言っているような気がした。いつもだと、元気よく返したりして語っているがどこか今日のユウは真剣であった。
「えー、とにかく今日1日案内してくれる人を探している。誰かーやれ」先生がなんか言っているが俺はやりたくない…。ほかの人に任せるのが無難
「誰もいないし、一宮に任せるとしよう」…ん?、今自分に任せるって言ったか?馬鹿な…そんなはずが無い「俺なんかに頼むよりほかの人がいいと思いまーす。寒川さんもそー望んでいると思いまーす」やりたくないやりたくない。コミュ障・毒舌・クソ野郎に任せちゃいかんぞ?先生さんよ。そんな言葉も届かず、結局自分になってしまった。「寒川さんの席だが、丁度あいつの隣空いてるから」禿田は軽くディスってましたけど…俺悲しい…。そうすると寒川さんはコクリと小さく頷くと隣の席に座った。「えーっと、一宮くん? よろしくね、」何か物静かに挨拶をしてきた。転校生が仲間になりたそうに見ている…いや視線はこちらに向けていない。少し鋭く俺の前のユウに向けていた。さっきルシエルがどうのこうの言ってたが、知り合いだったのか。「よろしくな…」俺の心がコミュ障反応で襲うっ。なんやかんや、SHRが終わり、授業でありおねんねタイムの幕開けだ!。俺は肘を机につき、窓の外やもう片方の手に握られたスマホでつべったーを見ていた。そんな感じに優越な時間も過ぎていき、睡魔も襲ってきたときたらおやすみモードだ。H.phoneだけ…つまんねぇな。

4時間目も終わり昼食の時間だ。人間は何故規則正しく時間通りに食べなければならない。お腹が空いてしょうがない。朝を食べてないせいだな、うん。「あなたはお昼どうするの?」うわぁただでさえ、ユウの相手するだけで大変なのに寒川さんも話しかけてくるのかよ…ある意味人気者か?!俺///。「いや、コンビニに買ってあるやつを食うけど…」ボソッと吐くように呟いた。「そう、、悪いけど学食の所に案内してもらえるかしら?」おいおい、冗談だろ、あんな人がいて、男子がいて、女子がいて、やっぱり人がいる所に連れていくか?俺を。「それは悪いな。他のやつをあたってくれ…」またそう吐くと彼女は「だってあなたが案内してくれるんじゃないの?」確かにそんな事言ってたような…言ってないような気がしなくてもないが、あとであのはげた…禿田に言われるのも癪なので案内だけすることにした。廊下を2人で歩いていると彼女は毎日コンビニ?や何処に住んでいるの?などと話しかけてくれるが少々俺には耐えられない…。キャッチボールが下手なのだ。毎回ミットに収められず後に転がっていく。そうしているうちに学食等が販売されている学生うじゃうじゃのフードコートについた。出る時間も遅く座れそうな席もなく、ここがそうだと言い、教室に戻ろうとすると、どれがいいか分からないだの、一緒に並ぼうだの言ってきたのだ。すまんなと会釈しても通じない。仕方なく並ぶことにするが、彼女は結構並んでそうの人群れに行った。並んでいるという表現には語弊がありそうでよくよみるとただ、群れているという表現が正しいようだ。ここはなんだ、何があるんだ…。隣のヤツも知る由が…彼女はただ前を向いている。この先に何があり、何が始まるのか俺には検討もない。先頭のおばちゃんが「3.2.1.GO~!」と訳も分からない事をいっ…「ぐはっ」後から押され…どっちかって言うと蹴られた感覚が背中に激痛と共に脳の混乱との2連コンボが襲う。脳と身体への同時に味わえるなんてMの奴らにとっては快楽だろうな…軽く意識が飛んでしまった。この先には本当に何があるんだ

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