片思い
41話 早朝の謎の足音
次に目が覚めたのは、朝6時を回っていた。
(いつの間に寝たんだっけ…。なんだろう…体が重い…)
上体を起こして自分の着ている服を見て驚いた。なんと、帰宅後、部屋着を着替えておらず、制服のまま寝ていたのだ。そのせいで、制服はクシャクシャで髪の毛もボサボサ。
なんて、嫌な朝なんだと思いつつ、急いで制服をハンガーにかけて、部屋着に着替えてお風呂場へと直行した。
シャワーを浴び、髪や身体を洗った。サッパリした爽快感に包まれ脱衣所へと向かう。
「あら?おはよう。朝からシャワー?」
浴室から出た私に、母親は不思議そうに聞いた。
「うん。お風呂に入るの忘れてて…。」と苦笑いして返答した。
「ふーん。そう言えばご飯も食べてなかったわね?なんかあったの?」
「ううん!何にもない!ただ疲れてて…。」
「そう?風邪ひかないようにね。」
そう言って母親は脱衣所から出ていった。
はーっと、ため息を一つ付いた後、髪を乾かし、服を着て、リビングへと向かった。
朝ごはんを食べ、コーヒーを飲み、学校に行く準備をして家を出た。
今日は田辺に会ったら告白は断ろう。
でも、どうやって言えば良いのかな?
そのことを考えていると、いつの間にか校門に着いていた。
まだ、午前7時30分。朝練をしてる生徒と顧問の先生を除くと、ほとんどの生徒は登校していない時間帯。
靴箱から上履きを取り靴を入れ、上履きを履いて教室へと向かう。
ガラガラ。
ドアを開けると誰もいない教室に私は、「おはよう」なんて言う必要はなく、自分の席へと向かい、椅子に座った。
隣の席に目がつく。田辺の席。まだ彼は登校しておらず、もちろんカバンもない。
(私は今日、この人からの告白を振るんだ。)
人生初の告白は、私が一番嫌いな人だったなんて。しかも、告白を断ってしまうとは…。切なくも(?)悲しい現実に私は虚しさと悲しみに染まった。でも、仕方ない。これが現実なのだから。そう決意するも、心は涙色に染まっていく…。
「ごめんなさい…」
そう呟いた時だった。
教室の廊下から足音が聞こえてきた。
(え?こんな時間に誰だろう?)
早くきた自分が言うのもなんだが、登校するにはやけに早い。
(え?誰?もしかして、田辺だったりして?)
朝練してる田辺ならあり得る。だが、朝練を途中で退出してまで、わざわざ教室へと向かうだろうかなんて考える余地はどこにもなかった。
(もし、田辺なら言わなきゃ!でも、なんで言えば?)
焦る気持ちでいっぱいな私に「冷静」なんて言葉は浮かばなかった。どんどん足音は教室へと向かっていくのと同時に鼓動は早くなり、嫌に心臓が動いているのを実感した。
ピタッと足音が止まる。
一瞬私の心臓も止まりそうになったが、なぜか誰も入って来ない。
(え?何で?)
気味悪く感じつつも、私はドアを凝視し、入ってくるであろう人物を待っていた。だが、入ってくる気配が無い。まるで、最初から誰もいなかったと主張するように。更に気味悪がった私はドアの方へと恐る恐る近づいていった。
ついには、ドアの引き手に手を伸ばした。
(絶対誰かいる!なのに何で入ってこないの?)
何で教室へ入ってこないのかと言う疑問と気味悪さとで恐怖を感じつつも、引き手を引いた。しかも少しずつ…。すると、そこにいた人物は予想外の人だった!
(いつの間に寝たんだっけ…。なんだろう…体が重い…)
上体を起こして自分の着ている服を見て驚いた。なんと、帰宅後、部屋着を着替えておらず、制服のまま寝ていたのだ。そのせいで、制服はクシャクシャで髪の毛もボサボサ。
なんて、嫌な朝なんだと思いつつ、急いで制服をハンガーにかけて、部屋着に着替えてお風呂場へと直行した。
シャワーを浴び、髪や身体を洗った。サッパリした爽快感に包まれ脱衣所へと向かう。
「あら?おはよう。朝からシャワー?」
浴室から出た私に、母親は不思議そうに聞いた。
「うん。お風呂に入るの忘れてて…。」と苦笑いして返答した。
「ふーん。そう言えばご飯も食べてなかったわね?なんかあったの?」
「ううん!何にもない!ただ疲れてて…。」
「そう?風邪ひかないようにね。」
そう言って母親は脱衣所から出ていった。
はーっと、ため息を一つ付いた後、髪を乾かし、服を着て、リビングへと向かった。
朝ごはんを食べ、コーヒーを飲み、学校に行く準備をして家を出た。
今日は田辺に会ったら告白は断ろう。
でも、どうやって言えば良いのかな?
そのことを考えていると、いつの間にか校門に着いていた。
まだ、午前7時30分。朝練をしてる生徒と顧問の先生を除くと、ほとんどの生徒は登校していない時間帯。
靴箱から上履きを取り靴を入れ、上履きを履いて教室へと向かう。
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ドアを開けると誰もいない教室に私は、「おはよう」なんて言う必要はなく、自分の席へと向かい、椅子に座った。
隣の席に目がつく。田辺の席。まだ彼は登校しておらず、もちろんカバンもない。
(私は今日、この人からの告白を振るんだ。)
人生初の告白は、私が一番嫌いな人だったなんて。しかも、告白を断ってしまうとは…。切なくも(?)悲しい現実に私は虚しさと悲しみに染まった。でも、仕方ない。これが現実なのだから。そう決意するも、心は涙色に染まっていく…。
「ごめんなさい…」
そう呟いた時だった。
教室の廊下から足音が聞こえてきた。
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早くきた自分が言うのもなんだが、登校するにはやけに早い。
(え?誰?もしかして、田辺だったりして?)
朝練してる田辺ならあり得る。だが、朝練を途中で退出してまで、わざわざ教室へと向かうだろうかなんて考える余地はどこにもなかった。
(もし、田辺なら言わなきゃ!でも、なんで言えば?)
焦る気持ちでいっぱいな私に「冷静」なんて言葉は浮かばなかった。どんどん足音は教室へと向かっていくのと同時に鼓動は早くなり、嫌に心臓が動いているのを実感した。
ピタッと足音が止まる。
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気味悪く感じつつも、私はドアを凝視し、入ってくるであろう人物を待っていた。だが、入ってくる気配が無い。まるで、最初から誰もいなかったと主張するように。更に気味悪がった私はドアの方へと恐る恐る近づいていった。
ついには、ドアの引き手に手を伸ばした。
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