チェガン
現状
  あれからリヒトは今まであった出来事をエレナに説明した。が、やはり全く記憶にないため、リヒトが頑張って説明しようが信じてもらえない。
  いや、信じてもらえないってより現実味が無くて信じられないのだろう。
「それは、すごい話だね!!でも、そんなことが現実で起きてたらもうこの世界は無くなっちゃってるんじゃないかな?」
「無くならないためにもこの人達が頑張ってくれてるの!!」
「リヒトはお話作るのすごく上手だね!聞いてて楽しいよ!!」
「本当の話なんだってばぁ〜」
  あれから何分くらい経ったかわからないが現状は最初とあまり変わっていない。
 
「リヒトの話、もう少し聞きたいな」
「作り話じゃなくって本当に目の前で起こったの!!」
「主人公の前で??それで?主人公はどうなったの?!」
(ダメだ...完璧に作り話になってる...)
  エレナはいい子で明るく、周りを笑顔にすることが得意。なんだけど、どこか抜けててたまに、話が通じない時がある。
(たまにではないか...)
  このままでは一向に話が進まない。
  誰かに助けを仰ごうと隣を見ると、机に突っ伏しているアルカが目に映った。
「ね...寝るなぁー!!!!」
「いってぇー!!」
  今までにないほどの力でアルカの頭に拳を下ろした。
  これがまさに、火事場の馬鹿力。
(ちょっと、違うかな)
「何しやがる...」
  恨めしそうな顔でリヒトの方へ向いた。
「なんで、説明中にアンタが寝てんのよ!!」
「なげぇーし、言葉噛み合ってねぇーし、馬鹿だし、起きてる意味ねぇーし」
「寝てる意味も無いわ!!」
「それに、寝てんの俺だけじゃねぇーし」
「え...」
  周りを見渡すと、みんなそれぞれ違うことをやっていた。
 本を読んだり、隣の人と話してたり、寝てたりとさまざまだ。
(自由人多すぎませんか...)
  思わずリヒトはため息を漏らした。
「どうしよう...」
ピリリリリリ...
  必死に考えていると誰かの電話がなった。
「誰??」
「俺俺」
「アルカの?」
「もしもし......今か?...いや、無理じゃねぇーけど......あ〜...」
「仕事か?」
「あの携帯の方への着信ですから、そうでしょうね」
「忙しいなぁ〜」
「他人事...のようだね...」
「俺、関係あるのか?」
「...ないと...思う」
「なら、他人事だな」
「...。」
  ヒュース、ガブ、カルムが何か話していた。
(仕事?)
「わかった...今からいく。どこ?」
「了解だ。んじゃな。」
ピッ。
「仕事。行ってくらぁ〜」
  立ち上がり部屋から出ていこうとしたアルカをリヒトは引き止めた。
「待って!仕事って?」
「今は急ぎだ。帰ったら話してやらんこともない。」
「上からね...」
「一応、身分は上だ」
「際ですか...」
「んじゃな。」
  今度こそ出ていこうとしたアルカをアーノが引き止めリヒト達の方へ目線を向けた。
「...なるほどな」
「なるほどって?」
  あれは、会話とも言えるのかわからないが二人には何か分かったようだ。
「んじゃ、2人とも。俺と来い。」
「「え?」」
〜実八留町〜
「どもども〜、久しいな」
「来たか...ん?後ろの2人は?」
「気にしないでいい。」
  何も知らないリヒト達はアルカの後ろを淡々と着いてきた。
  目的地は[実八留町]。
  自然豊かな観光スポットの一つだ。
  来てみると緑いっぱいでとても落ち着きそうな場所だ。
  今いるのは[踊華公園]の中心にある桜の木の前だ。
  地面が山鳴りになっているため桜の木が一段と目立ち、綺麗に見える。
  ただ一つ除いて。
「ここで、何かあったのかな...」
  こんな大自然の中。
  居るのはパトカーや救急車。
  あっちこっちで慌ただしく動いているのは警察だろう。
「私達...場違いだよね...」
「...うん...」
  2人は、端っこで目立たないようにしていた。
  するといきなりアルカに呼ばれた。
  よく分からないがとりあえず行くしかないようだ。
「お前ら、あんなところにいたのかよ。」
「だって...場違いじゃん...私たちがいるのは...」
「そら、そーだろーよ」
「少しくらい否定の言葉が欲しかった!!」
「事実はどう足掻いても否定できないからなぁー」
「酷い!」
「まぁ〜まぁ〜」
 
  エレナがリヒトを宥めている時、アルカは警察に話を聞いていた。
「なに、やってるんだろう...」
「さぁ〜?でも、なんかすごいね!」
「...確かにねぇ〜」
  まさか、こんなところに自分たちが入ることになりうとは思わないだろう。
  何が何だか分からないこの状況。
アルカは何を言いたいんだろうか。
「んじゃ、ひとまず容疑者を集めてほしい。あと、殺人だろ?死体はどこだ?」
.........怖いワードが淡々とアルカの口から出てきたことにリヒト達は言葉を失った。
(どういう事なの......???)
「なに、あほ面してんだ。お前?」
「......どういう状況なの?」
  頭が半分停止している中とりあえず、一番気になっていることを聞いてみた。
「殺人事件、容疑者集め中、犯人探し、状況収集、だな」
「...じゃなくて!!」
「リヒト!落ち着いて?」
「う〜...だってぇ〜」
  おかしいでしょ〜と言うがエレナは分かっていないのか首を傾げている。
(この仕草、可愛い)
  いや、これは関係ないな。
うん...ないな。
  そんなことより今自分たちが置かれている状況を考える方が先決だ。
「なんで、私たちがここにいるのかを聞いてるんだけど...」
「呼ばれたからだろ?」
「呼ばれたのはアルカでしょ?私たちがいる意味は無いと思うんだけど...あと、なんで、アルカが呼ばれたのかも謎だし」
「それはなぁ〜...」
「探偵さ〜ん!容疑者集めました!」
「おう!今行くわ」
  そのまま歩き出したアルカは当たり前のような顔で「行かねぇーのか?」
と聞いてくる。
「「た...探偵?!?!?!」」
  歩いている途中で簡単に説明された。
  どうやら、アルカは学生で色々とお金が必要。だから、自分の『チェガン』を活かせる[探偵]をやってるらしい。
(説明が簡単すぎてなんとなくでしか理解できなかった...)
「なんか、すごいんだね。アルカさんって人」
「すごいのかすごくないのかわかんないな...」
  とりあえず、何もわからないリヒト達はアルカのあとに続くしかなかった。
 
  いや、信じてもらえないってより現実味が無くて信じられないのだろう。
「それは、すごい話だね!!でも、そんなことが現実で起きてたらもうこの世界は無くなっちゃってるんじゃないかな?」
「無くならないためにもこの人達が頑張ってくれてるの!!」
「リヒトはお話作るのすごく上手だね!聞いてて楽しいよ!!」
「本当の話なんだってばぁ〜」
  あれから何分くらい経ったかわからないが現状は最初とあまり変わっていない。
 
「リヒトの話、もう少し聞きたいな」
「作り話じゃなくって本当に目の前で起こったの!!」
「主人公の前で??それで?主人公はどうなったの?!」
(ダメだ...完璧に作り話になってる...)
  エレナはいい子で明るく、周りを笑顔にすることが得意。なんだけど、どこか抜けててたまに、話が通じない時がある。
(たまにではないか...)
  このままでは一向に話が進まない。
  誰かに助けを仰ごうと隣を見ると、机に突っ伏しているアルカが目に映った。
「ね...寝るなぁー!!!!」
「いってぇー!!」
  今までにないほどの力でアルカの頭に拳を下ろした。
  これがまさに、火事場の馬鹿力。
(ちょっと、違うかな)
「何しやがる...」
  恨めしそうな顔でリヒトの方へ向いた。
「なんで、説明中にアンタが寝てんのよ!!」
「なげぇーし、言葉噛み合ってねぇーし、馬鹿だし、起きてる意味ねぇーし」
「寝てる意味も無いわ!!」
「それに、寝てんの俺だけじゃねぇーし」
「え...」
  周りを見渡すと、みんなそれぞれ違うことをやっていた。
 本を読んだり、隣の人と話してたり、寝てたりとさまざまだ。
(自由人多すぎませんか...)
  思わずリヒトはため息を漏らした。
「どうしよう...」
ピリリリリリ...
  必死に考えていると誰かの電話がなった。
「誰??」
「俺俺」
「アルカの?」
「もしもし......今か?...いや、無理じゃねぇーけど......あ〜...」
「仕事か?」
「あの携帯の方への着信ですから、そうでしょうね」
「忙しいなぁ〜」
「他人事...のようだね...」
「俺、関係あるのか?」
「...ないと...思う」
「なら、他人事だな」
「...。」
  ヒュース、ガブ、カルムが何か話していた。
(仕事?)
「わかった...今からいく。どこ?」
「了解だ。んじゃな。」
ピッ。
「仕事。行ってくらぁ〜」
  立ち上がり部屋から出ていこうとしたアルカをリヒトは引き止めた。
「待って!仕事って?」
「今は急ぎだ。帰ったら話してやらんこともない。」
「上からね...」
「一応、身分は上だ」
「際ですか...」
「んじゃな。」
  今度こそ出ていこうとしたアルカをアーノが引き止めリヒト達の方へ目線を向けた。
「...なるほどな」
「なるほどって?」
  あれは、会話とも言えるのかわからないが二人には何か分かったようだ。
「んじゃ、2人とも。俺と来い。」
「「え?」」
〜実八留町〜
「どもども〜、久しいな」
「来たか...ん?後ろの2人は?」
「気にしないでいい。」
  何も知らないリヒト達はアルカの後ろを淡々と着いてきた。
  目的地は[実八留町]。
  自然豊かな観光スポットの一つだ。
  来てみると緑いっぱいでとても落ち着きそうな場所だ。
  今いるのは[踊華公園]の中心にある桜の木の前だ。
  地面が山鳴りになっているため桜の木が一段と目立ち、綺麗に見える。
  ただ一つ除いて。
「ここで、何かあったのかな...」
  こんな大自然の中。
  居るのはパトカーや救急車。
  あっちこっちで慌ただしく動いているのは警察だろう。
「私達...場違いだよね...」
「...うん...」
  2人は、端っこで目立たないようにしていた。
  するといきなりアルカに呼ばれた。
  よく分からないがとりあえず行くしかないようだ。
「お前ら、あんなところにいたのかよ。」
「だって...場違いじゃん...私たちがいるのは...」
「そら、そーだろーよ」
「少しくらい否定の言葉が欲しかった!!」
「事実はどう足掻いても否定できないからなぁー」
「酷い!」
「まぁ〜まぁ〜」
 
  エレナがリヒトを宥めている時、アルカは警察に話を聞いていた。
「なに、やってるんだろう...」
「さぁ〜?でも、なんかすごいね!」
「...確かにねぇ〜」
  まさか、こんなところに自分たちが入ることになりうとは思わないだろう。
  何が何だか分からないこの状況。
アルカは何を言いたいんだろうか。
「んじゃ、ひとまず容疑者を集めてほしい。あと、殺人だろ?死体はどこだ?」
.........怖いワードが淡々とアルカの口から出てきたことにリヒト達は言葉を失った。
(どういう事なの......???)
「なに、あほ面してんだ。お前?」
「......どういう状況なの?」
  頭が半分停止している中とりあえず、一番気になっていることを聞いてみた。
「殺人事件、容疑者集め中、犯人探し、状況収集、だな」
「...じゃなくて!!」
「リヒト!落ち着いて?」
「う〜...だってぇ〜」
  おかしいでしょ〜と言うがエレナは分かっていないのか首を傾げている。
(この仕草、可愛い)
  いや、これは関係ないな。
うん...ないな。
  そんなことより今自分たちが置かれている状況を考える方が先決だ。
「なんで、私たちがここにいるのかを聞いてるんだけど...」
「呼ばれたからだろ?」
「呼ばれたのはアルカでしょ?私たちがいる意味は無いと思うんだけど...あと、なんで、アルカが呼ばれたのかも謎だし」
「それはなぁ〜...」
「探偵さ〜ん!容疑者集めました!」
「おう!今行くわ」
  そのまま歩き出したアルカは当たり前のような顔で「行かねぇーのか?」
と聞いてくる。
「「た...探偵?!?!?!」」
  歩いている途中で簡単に説明された。
  どうやら、アルカは学生で色々とお金が必要。だから、自分の『チェガン』を活かせる[探偵]をやってるらしい。
(説明が簡単すぎてなんとなくでしか理解できなかった...)
「なんか、すごいんだね。アルカさんって人」
「すごいのかすごくないのかわかんないな...」
  とりあえず、何もわからないリヒト達はアルカのあとに続くしかなかった。
 
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