色彩を宿す者たち〜銀を宿した少女(元青年)は異世界を生き抜く〜
第十八話 謎の水晶眼球と前半戦
「しっ!」
ー《銀魔導剣技》"銀天瞬突"
創華の八本の剣が飛び多数の小晶球を相手にする中、この四人の中で最も瞬発が高く素早い冷夜が水晶眼球の元に到達し、その勢いのままだが、水晶眼球の周囲に存在している円環には、決して当たらぬように銀光を纏う刀の切っ先を水晶眼球に突き刺す
ギイィィィィンン
水晶眼球と打刀が衝突した場所を音源に鉄同士を削りあったような、黒板を爪で引っ掻いた音を悪化させたような甲高く非常に不快な不協和音が発生する
「ハァァァ!」
「せいっ」
ー《金天剣帝技》"剣帝金斬"
ー《黄天魔鎚技》"黄炎鎚撃"
だか、そんな不協和音を不快には思えど気にするものはこの場には誰もいないとばかりに冷夜が突き刺した打刀を回収してその場を離れ、その場に冷夜に続いて突っ込んできた春斗と奏がそれぞれ金色を纏う斬撃と黄炎を纏う鎚撃を叩き込む
ドッカァァァン
奏の鎚撃が春斗が大太刀の斬撃で水晶眼球の周囲に存在する円環の輪の幅を鎚が通るように広げ、冷夜が打刀を突き刺し壊れ易くなった場所に命中、不快な音の影響を容易に吹き飛ばす程の轟音が周辺に響き渡り、水晶眼球の身であった砕けた灰色の水晶が飛び散る
ー水晶眼球は傷付いた我が身に意を返す事もせずに高速で自転し、周囲にいた二人を吹き飛ばす。その時、傷付いた場所から灰色の晶片が僅かに宙を舞い、唐突にされど必然的にその晶片に変化が起きる
ドガァァァン
「「「「っ………」」」」
飛び散った晶片が突如、鈍色の光を発生させ始め少し経つと一気に光が強くなり衝撃波と爆音と爆煙と閃光を撒き散らす。全員が僅かに声を漏らしたようだが一切聞こえる事無く爆音に掻き消される
「みんなッ!大丈夫っ!?」
「オレ達は大丈夫!」
ー《銀天魔導》"銀爆"
閃光と爆音がやみ、創華の問いに返事を返すと同時に冷夜が魔法で爆風を発生させ煙を吹き飛ばす
煙が晴れた中では更に後ろに下がり、いつの間にか剣を戻して身を守る創華と三人で集まり結界を張って爆発を耐えた冷夜達が居た。
しかし、この時不幸中の幸いだったのは、小晶球や周囲の水晶も軒並み爆発していて、防御の邪魔をする敵がいなかった事だろう。もし、防御出来なかったらと考えると全員がゾッとする他無かった
ポチャン
全員が無事だった事に安堵していたのも束の間、部屋の中央にあった巨大水晶から僅かな水が零れ落ちるかのような音が鳴る。音に釣られて巨大水晶に目のを向けるとそこには、薄っすらとしたヒビが入り、中にあったらしい水のような液体が僅かながらに漏れ出していた。そして当然の如く、敵の体内にある巨大水晶から出て来た水が只の水の訳が無かった。
次の瞬間、爆発するような速度で修復が始まる
弾け、微塵となった筈の大量の小晶球が元の形に戻るように急速に集まり始め、吹き飛んだ筈の水晶がまた、地面から生えてくる。そして、水晶眼球の欠けた体は最早、何事も無かったかのように傷一つない状態に戻っていた。
しかし、これだけで変化は終わらない。
零れた水から小晶球より一回り小さい水晶球が生まれ始め、巨大水晶を守るかのように表面を覆い尽す。それはまるで人が鎧で身を包むようであり、強固なシェルターに閉じこもる様でもあった
「あのデカい目玉にあっさり、攻撃が通ると思ったらそういう事かよ」
この衝撃的な光景に誰もが驚愕をしながらも皆、似たような感想を口ずさむ。だが、流石は数世紀に渡り戦い続けた歴戦の勇士に真性の天才すらも眩む程の才覚をその身に宿す才能の化物、当然の事ながらこの場に驚愕ごときで身体を、思考を止めるような愚か者はいなかった
「陣形はさっきまでと基本同じで!ただ奏は中央の巨大水晶の確認!もし出来そうなら破壊して!私も出来るだけ援護する!水晶眼球との戦闘は出来るだけ省エネで持久戦を想定して動いて!」
ー早速とばかりに創華から指示が出る。
その言葉と同時に四本の剣が小晶球と水晶の迎撃に向かい、二本を周囲に待機させ、残りの四本の剣を全て、奏の援護に向かわせる
「「「了解」」」
そして、全員が短く言葉を返し、それぞれの行動を開始した
冷夜と春斗が水晶眼球に向かい走り出し、奏がその後ろに追随するように走り出す。その奏の隣には左右それぞれ二本ずつ橙色の剣が並走している
その状況で水晶眼球が動き出す。
体を囲むように存在していた、円が一つにまとまる。その外見は一見するとまるで灰色の土星のようにも見える、だがその敵は殺意を表すように鋭い円の縁と眼球を模したその本体を持っていて、そんな考えなど一瞬で吹き飛ばしてしまう。何故ならその姿は土星のように神秘的では無く、禍々しさを感じる程に悍ましく凶悪な姿だったからだ
ー《銀魔導剣技》"銀天瞬突"
創華の八本の剣が飛び多数の小晶球を相手にする中、この四人の中で最も瞬発が高く素早い冷夜が水晶眼球の元に到達し、その勢いのままだが、水晶眼球の周囲に存在している円環には、決して当たらぬように銀光を纏う刀の切っ先を水晶眼球に突き刺す
ギイィィィィンン
水晶眼球と打刀が衝突した場所を音源に鉄同士を削りあったような、黒板を爪で引っ掻いた音を悪化させたような甲高く非常に不快な不協和音が発生する
「ハァァァ!」
「せいっ」
ー《金天剣帝技》"剣帝金斬"
ー《黄天魔鎚技》"黄炎鎚撃"
だか、そんな不協和音を不快には思えど気にするものはこの場には誰もいないとばかりに冷夜が突き刺した打刀を回収してその場を離れ、その場に冷夜に続いて突っ込んできた春斗と奏がそれぞれ金色を纏う斬撃と黄炎を纏う鎚撃を叩き込む
ドッカァァァン
奏の鎚撃が春斗が大太刀の斬撃で水晶眼球の周囲に存在する円環の輪の幅を鎚が通るように広げ、冷夜が打刀を突き刺し壊れ易くなった場所に命中、不快な音の影響を容易に吹き飛ばす程の轟音が周辺に響き渡り、水晶眼球の身であった砕けた灰色の水晶が飛び散る
ー水晶眼球は傷付いた我が身に意を返す事もせずに高速で自転し、周囲にいた二人を吹き飛ばす。その時、傷付いた場所から灰色の晶片が僅かに宙を舞い、唐突にされど必然的にその晶片に変化が起きる
ドガァァァン
「「「「っ………」」」」
飛び散った晶片が突如、鈍色の光を発生させ始め少し経つと一気に光が強くなり衝撃波と爆音と爆煙と閃光を撒き散らす。全員が僅かに声を漏らしたようだが一切聞こえる事無く爆音に掻き消される
「みんなッ!大丈夫っ!?」
「オレ達は大丈夫!」
ー《銀天魔導》"銀爆"
閃光と爆音がやみ、創華の問いに返事を返すと同時に冷夜が魔法で爆風を発生させ煙を吹き飛ばす
煙が晴れた中では更に後ろに下がり、いつの間にか剣を戻して身を守る創華と三人で集まり結界を張って爆発を耐えた冷夜達が居た。
しかし、この時不幸中の幸いだったのは、小晶球や周囲の水晶も軒並み爆発していて、防御の邪魔をする敵がいなかった事だろう。もし、防御出来なかったらと考えると全員がゾッとする他無かった
ポチャン
全員が無事だった事に安堵していたのも束の間、部屋の中央にあった巨大水晶から僅かな水が零れ落ちるかのような音が鳴る。音に釣られて巨大水晶に目のを向けるとそこには、薄っすらとしたヒビが入り、中にあったらしい水のような液体が僅かながらに漏れ出していた。そして当然の如く、敵の体内にある巨大水晶から出て来た水が只の水の訳が無かった。
次の瞬間、爆発するような速度で修復が始まる
弾け、微塵となった筈の大量の小晶球が元の形に戻るように急速に集まり始め、吹き飛んだ筈の水晶がまた、地面から生えてくる。そして、水晶眼球の欠けた体は最早、何事も無かったかのように傷一つない状態に戻っていた。
しかし、これだけで変化は終わらない。
零れた水から小晶球より一回り小さい水晶球が生まれ始め、巨大水晶を守るかのように表面を覆い尽す。それはまるで人が鎧で身を包むようであり、強固なシェルターに閉じこもる様でもあった
「あのデカい目玉にあっさり、攻撃が通ると思ったらそういう事かよ」
この衝撃的な光景に誰もが驚愕をしながらも皆、似たような感想を口ずさむ。だが、流石は数世紀に渡り戦い続けた歴戦の勇士に真性の天才すらも眩む程の才覚をその身に宿す才能の化物、当然の事ながらこの場に驚愕ごときで身体を、思考を止めるような愚か者はいなかった
「陣形はさっきまでと基本同じで!ただ奏は中央の巨大水晶の確認!もし出来そうなら破壊して!私も出来るだけ援護する!水晶眼球との戦闘は出来るだけ省エネで持久戦を想定して動いて!」
ー早速とばかりに創華から指示が出る。
その言葉と同時に四本の剣が小晶球と水晶の迎撃に向かい、二本を周囲に待機させ、残りの四本の剣を全て、奏の援護に向かわせる
「「「了解」」」
そして、全員が短く言葉を返し、それぞれの行動を開始した
冷夜と春斗が水晶眼球に向かい走り出し、奏がその後ろに追随するように走り出す。その奏の隣には左右それぞれ二本ずつ橙色の剣が並走している
その状況で水晶眼球が動き出す。
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