色彩を宿す者たち〜銀を宿した少女(元青年)は異世界を生き抜く〜

スーノ

第十六話 巨体系統【原初の怪物】と前半戦

ー【原初の怪物】が息を吸う様な動作をする

あれ、あの動作って間違えなくアレだよね、だって〈直感〉が警告鳴らしまくってるから

「私が奏を連れて回避する!、春斗は冷夜を!」

創華の指示が響く
その声に反応し、即座に行動に移る

ー〈空間庫〉《橙装操作》
創華は〈空間庫〉から長剣を取り出し長剣の柄と奏を掴み長剣を高速で移動させ範囲から離れる

ー万物踏破の靴"地上モード"
〈瞬間機動〉
春斗は靴のモードを切り替え〈瞬間機動〉使用し冷夜を抱えて離れる

ー【原初の怪物】が口から灰色の極太レーザーを発射する

レーザーを発射した【原初の怪物】の体に付いていた全ての水晶の発光が消える

無かった音とは裏腹にレーザーが通った射線上は地面が抉れ一部が気体化し大半が液状化してしまっている




「冷夜、無事か?」

「う、うん、助かった。だけどこの体勢はちょっと恥ずかしい」

必死だった為か春斗はオレを胸に抱える体勢で回避していて今は春斗に抱き締められるような感じなっている、この体勢は春斗の体温なんかが直で感じられてかなり恥ずかしい、それに思考が戦闘に集中出来ない

「あ、悪い、今離す」

春斗達はギリギリで回避し、無事だった。まあその後は少し無事では無かったが

「そっちは大丈夫か!」

「大丈夫だよ!、奏も無事!」

どうやら創華達も無事のようだ

「全員、戦闘準備!、その後は出来るだけ固まらずに行動して!」

確かに一箇所に固まればさっき見たいな攻撃のいい的になる

ー《銀天姫装》"銀天姫装"
《固有武装:銀天姫の双剣》
冷夜は銀天姫装を纏い、銀天姫の双剣を召喚する

ー《金天帝装》"金天帝装"
《固有武装:金剣帝の大太刀》
春斗は金天帝装を纏い、金剣帝の大太刀を召喚する

ー《橙装天装》"橙装天装"
《固有武装:橙操の短剣》
〈空間庫〉《橙装操作》
創華は橙装天装を纏い、橙操の短剣を召喚し、〈空間庫〉から残りの九本の長剣を取り出し浮かせる

ー《黄天魔装》"黄天魔装"
《固有武装:鍛治王の黄鎚》
奏は黄天魔装を纏い、鍛治王の黄鎚を召喚する

それぞれの戦闘準備を整え散らばる






ー【原初の怪物】が三本の尻尾を鞭のようにしならせて冷夜に攻撃する

一本目を横に転がり回避し、回避した場所に来た二本目を左手の打刀で受け流すように斜めに受け、尻尾が衝突した衝撃を使い右側に跳ぶ、そこに薙ぎ払いに来た三本目をスライディングし潜り抜ける

ー《銀魔導剣技》"銀天翔斬"
そして再度に攻撃に来た一本目に銀色の斬撃を飛ばし、斬撃が尻尾を止めた間にその場を離れる

次の瞬間に四本の橙色の長剣が飛翔し尻尾を相手取る

ー〈瞬間機動〉
《金天剣帝技》"剣帝金斬"
その間に春斗が【原初の怪物】の左後足に近づき金色の斬撃を放つ

ガガガガガガッ

放たれた斬撃と逆鱗の間で削れる音がなり火花が飛び散る

ー【原初の怪物】は鬱陶しいとばかりに左後足を動かして春斗に攻撃する

ー春斗は腹下に潜り込んで回避し、【原初の怪物】が足を振り終わると同時に〈直感〉が警告を鳴らし直ぐに腹下から抜け出す

次の瞬間、【原初の怪物】が足を甲羅の中に引っ込めて腹下の地面をプレスする

ズッドォォォォン

大重量が地面に落ちた音が鳴り響き土煙が上がると同時に地面が揺れる

ガタガタガタガタガタガタ

ー【原初の怪物】が足を甲羅から出し頭の角を奏に振るう

ー《黄天魔鎚技》"黄炎鎚撃"
奏は黄炎を纏う戦鎚を振るい迎撃する

ガチンッ

「……っ」

角と鎚が激突し、金属がぶつかり合うような音が響くと同時に奏が僅かに声を漏らす

そして拮抗した瞬間に両目に向かって長剣が三本ずつ飛翔する

ー【原初の怪物】は角で長剣を弾くように振るう

「奏!、そいつの視界を遮って!」

ー《黄天魔法》"黄炎壁"
フリーになった奏が【原初の怪物】の視界を遮るように黄炎の壁を発生させる

長剣は視界を遮られた【原初の怪物】の攻撃を右側の三本が回避し黄炎の壁を越えて【原初の怪物】の右目玉に命中する

角の攻撃が命中した長剣はバキンッと音を立てて壊れる

【原初の怪物】は右目玉に刺さった三本の橙色の長剣を瞼を閉じ叩き割るが痛みで口を開け僅かに声を漏らす

「ーーー」

ー《金天剣帝技》"剣帝金極斬"
ー《銀魔導剣技》"銀姫天極斬"
いつの間にか移動した春斗と冷夜が開いた口に白金色と白銀色の斬撃を放ち喉奥の巨大水晶を攻撃し、その場から離脱

パリンッ

その攻撃にガラスが割れるような音が鳴り響き巨大水晶が砕け散る、更にそれだけに留まらず破壊した水晶の奥の喉を斬り裂きようやく止まる

ー《黄天魔鎚技》"黄氷破鎚撃"
そして内側から喉を斬られた激痛で咆哮を上げようとする【原初の怪物】の下顎を奏が黄氷を纏い巨大化した戦鎚で叩き上げる

「ーー」

その結果【原初の怪物】の口が閉じ、咆哮は僅かに声が漏れるだけで終わった

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