魔法が使えるのはそんなにもおかしいことだろうか。
14話 力の謎と姉妹の秘密。
意識はあった。だが体が動かなかったのだ。
意識がある状態で俺達パーティメンバーはギルドの一室の部屋に寝かされていた。その寝転がった状態で起きているのは俺とアル。二人はすっかり寝てしまっている。
レフィは魔力切れと右手に傷を負った。
アリアは体に2つの刺さった剣があったが、破片を残すことなく取り除けたという。後遺症はないそうだ。
俺は力の使いすぎで動けなくなっている。戦いの最中に刺さったはずの剣はどうやらあのときの炎で燃やし尽くしていたようで、あとは回復を待つだけらしい。
アルに限っては無傷だが、落ち着かない様子だ。
「なぁ…アル…さっきの…お姉さんか…?シルに変わったあれは何なんだ…」
唯一立っていられる状態のアルに話しかける。
「えーっとね…私もさっき知ったんだけど、転生のときにシルがいなくなったじゃない?あれはどうやら、魔法による事故で、シルの魂と体が複合して私の中に入っちゃったみたいなの。例えると、私の中に引き出しがあって、その中にシルがあって…本気を出したときにその引き出しが開放されて、二人分の力が出るらしい…私もあんな力出したの初めてで、意識がなかったんだけれど、シルが代わりに戦ってくれたみたいね…」
長々と喋られてしまったが、なんとなく理解した。
だがそれも疑問ではあるが問題は俺の方だ。
「なぁ…俺のあの力は何なんだ?」
そう。戦いの最中にシルの力で発動した炎神の力。
あれに関してもシルの力だと言うには少し無理がある。なぜなら二人共光属性の使い手で、炎が使えないこともないがあまり得意でないらしい。
「あれはね、晴夜に秘められた力。力を縛っていた鎖をシルか壊した感じなの。それであんな力が出てしまったのよ。その能力の名は神器錬成【ゴッドアーツ】。神器の力を10分の1以下にして生成して、扱う技らしいわ。晴夜の得意魔法が炎だから偶然炎の神であるスルトが目覚めたらしいわ。訓練すれば他の神器も作れるはずよ…。」
「本当か!?ならばすごい戦力になるぞ!」
俺はとても喜んだ。なぜなら今のところ欠けていた自分の力が開放されて強い力となったのだから。
「でもね、その力はすごいけど晴夜の体がそれに対応していないのよ…晴夜にわかりやすく言うとMP切れ。錬成に使う魔力とそれを扱う力がまだ晴夜には備わってないみたいね…」
いわゆる宝の持ち腐れというものだ。
力はあってもそれを操ることのできないというなんとも不便なものだ…と心の中で呟く。
「ところで、アル。このあとどうする?」
そう尋ねると、目の前の少女は簡単に言った。
「この街を出て、次の街へ行きましょう。」
「え?なんで?この街すっごいいいじゃん…」
「明日になったらわかるわよ。」
そう言われたのを背に不思議に思い、また、布団へ潜る。
そして翌朝…
「おはよ〜う…」
「あれ?生きて…るんですか?」
「あ、お腹が痛くない…」
ようやくレフィとアリアが起きた。
「ふたりとも大丈夫か?アルが治療してくれたみたいだぜ」
そう言うと二人はアルに視線を向けてこう言う。
「ごめんなさい…役に立てなかったのですが、経緯を教えてくれませんか?」
ふんふん。とアリアもうなずく。
「実はカクカクシカジカで…」
「なるほど、神器とはまた大きく出たな晴夜。」
「いやぁ…実際使いこなせていないからね、それより、今日からまたクエスト行くかー…」
「それよりアルカさんは大丈夫なのですか?」
「うん!私は平気!」
そう言って俺たちはクエストカウンターへ向かう。すると恐ろしい光景を目にした。
「……?な、ない…」
山のようにあったクエストがもはや一桁くらいしかなかったのだ。
「な、なぜだ…?前はいっぱいあったはずだろう…」
「不思議ですね…なぜこんなことが…」
アリアとレフィが不思議そうに考え続ける。そこでアルが答えを出した。
「答えはですねぇ〜…なんと!晴夜さんが撃っちゃったレーヴァテインの影響で!魔物達が逃げて行っちゃったんですよ〜www」
そう言うアルをみて、三人はやらかした…と心の中で呟く。
「なら…もう次の街へ行くしかないな…」
この街。ウイニスの街は、随分とはじめの街にしてはよくできていた。そして、とても楽しかった。
そう思いつつ、このパーティメンバーは馬車へと向かう。そして、新たな冒険が始まる。
「次の街はアスレニア。近くにでっかい鉱山があって鍛冶工業が栄えているらしいわ。それとギルドが雇っている騎士達の集落、アスレニア騎士団があるのよ」
「へぇ〜…武器に騎士団…かぁ…かっこいいじゃねぇか…」
そう言って馬車に乗り、アスレニアの地へと向かう。
意識がある状態で俺達パーティメンバーはギルドの一室の部屋に寝かされていた。その寝転がった状態で起きているのは俺とアル。二人はすっかり寝てしまっている。
レフィは魔力切れと右手に傷を負った。
アリアは体に2つの刺さった剣があったが、破片を残すことなく取り除けたという。後遺症はないそうだ。
俺は力の使いすぎで動けなくなっている。戦いの最中に刺さったはずの剣はどうやらあのときの炎で燃やし尽くしていたようで、あとは回復を待つだけらしい。
アルに限っては無傷だが、落ち着かない様子だ。
「なぁ…アル…さっきの…お姉さんか…?シルに変わったあれは何なんだ…」
唯一立っていられる状態のアルに話しかける。
「えーっとね…私もさっき知ったんだけど、転生のときにシルがいなくなったじゃない?あれはどうやら、魔法による事故で、シルの魂と体が複合して私の中に入っちゃったみたいなの。例えると、私の中に引き出しがあって、その中にシルがあって…本気を出したときにその引き出しが開放されて、二人分の力が出るらしい…私もあんな力出したの初めてで、意識がなかったんだけれど、シルが代わりに戦ってくれたみたいね…」
長々と喋られてしまったが、なんとなく理解した。
だがそれも疑問ではあるが問題は俺の方だ。
「なぁ…俺のあの力は何なんだ?」
そう。戦いの最中にシルの力で発動した炎神の力。
あれに関してもシルの力だと言うには少し無理がある。なぜなら二人共光属性の使い手で、炎が使えないこともないがあまり得意でないらしい。
「あれはね、晴夜に秘められた力。力を縛っていた鎖をシルか壊した感じなの。それであんな力が出てしまったのよ。その能力の名は神器錬成【ゴッドアーツ】。神器の力を10分の1以下にして生成して、扱う技らしいわ。晴夜の得意魔法が炎だから偶然炎の神であるスルトが目覚めたらしいわ。訓練すれば他の神器も作れるはずよ…。」
「本当か!?ならばすごい戦力になるぞ!」
俺はとても喜んだ。なぜなら今のところ欠けていた自分の力が開放されて強い力となったのだから。
「でもね、その力はすごいけど晴夜の体がそれに対応していないのよ…晴夜にわかりやすく言うとMP切れ。錬成に使う魔力とそれを扱う力がまだ晴夜には備わってないみたいね…」
いわゆる宝の持ち腐れというものだ。
力はあってもそれを操ることのできないというなんとも不便なものだ…と心の中で呟く。
「ところで、アル。このあとどうする?」
そう尋ねると、目の前の少女は簡単に言った。
「この街を出て、次の街へ行きましょう。」
「え?なんで?この街すっごいいいじゃん…」
「明日になったらわかるわよ。」
そう言われたのを背に不思議に思い、また、布団へ潜る。
そして翌朝…
「おはよ〜う…」
「あれ?生きて…るんですか?」
「あ、お腹が痛くない…」
ようやくレフィとアリアが起きた。
「ふたりとも大丈夫か?アルが治療してくれたみたいだぜ」
そう言うと二人はアルに視線を向けてこう言う。
「ごめんなさい…役に立てなかったのですが、経緯を教えてくれませんか?」
ふんふん。とアリアもうなずく。
「実はカクカクシカジカで…」
「なるほど、神器とはまた大きく出たな晴夜。」
「いやぁ…実際使いこなせていないからね、それより、今日からまたクエスト行くかー…」
「それよりアルカさんは大丈夫なのですか?」
「うん!私は平気!」
そう言って俺たちはクエストカウンターへ向かう。すると恐ろしい光景を目にした。
「……?な、ない…」
山のようにあったクエストがもはや一桁くらいしかなかったのだ。
「な、なぜだ…?前はいっぱいあったはずだろう…」
「不思議ですね…なぜこんなことが…」
アリアとレフィが不思議そうに考え続ける。そこでアルが答えを出した。
「答えはですねぇ〜…なんと!晴夜さんが撃っちゃったレーヴァテインの影響で!魔物達が逃げて行っちゃったんですよ〜www」
そう言うアルをみて、三人はやらかした…と心の中で呟く。
「なら…もう次の街へ行くしかないな…」
この街。ウイニスの街は、随分とはじめの街にしてはよくできていた。そして、とても楽しかった。
そう思いつつ、このパーティメンバーは馬車へと向かう。そして、新たな冒険が始まる。
「次の街はアスレニア。近くにでっかい鉱山があって鍛冶工業が栄えているらしいわ。それとギルドが雇っている騎士達の集落、アスレニア騎士団があるのよ」
「へぇ〜…武器に騎士団…かぁ…かっこいいじゃねぇか…」
そう言って馬車に乗り、アスレニアの地へと向かう。
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