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ファンタジー

連載中:2話

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  • あらすじ

     思い出とはいったい誰が決めるものなのだろう。
     
     その光景、その時交わした言葉。進行形で不幸だとしても、未来では幸福だったりする。
     
     私は、私の名前を知らない。彼は、私の欠けたパズルを集める手助けをすると言ってくれた。
     
     集める方法はただ一つ。
     
     人の心に眠っている、”人生の本”を覗くしかない。
     
     それは本人さえ知りえない記憶そのもの。
     
     ・・・でも、彼は言った。
     
     『記憶を覗くのに抵抗を覚えるなんて、普通なんだよ。肝心なのは、君自身がどうしたいのか。』
     
     彼の言葉。さまよっていた私を見つけてくれた彼。
     
     薄暗い境界線なんてものさえない。見えない所を永遠とさまよい続けるあの時を戻るくらいなら。
     
     これは、思い出の話。

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