非日常を謳歌し放浪する ー正義?人道?楽しければいいじゃないー

夜桜

納得できたようです

なんなんだこの葉っぱは。
幻覚?幻覚か?いやバーチャルと言う可能性も… 
だが、、これは… 

「ドッキリだな」

混乱のあまり思考が変な方向へ行ってしまった。
だが、どっち道現実ではないのだ。慌てる事は無い……はず。

(人工的?だが、重力を無視して浮かせられるか? だったらやっぱりバーチャル映像か… )

この時やってしまったのが最大のミスだろうか?
いや望んでいた世界への扉に手を掛けただけか。

(さわ、れ、るのか?)

篠月の前で、まるで風などないかのように静止し続ける葉っぱに、つい、少しの好奇心で手を伸ばしたのだ。

カサッ

「… え?」

指に伝わってきたのはバーチャルのすり抜けるような感覚でもなく、オモチャのつるりとした感覚でもなかった。

「え?え?(本物?モノホン?え?まじで?え、じゃあどうやって浮いてたんだよ!?!?)」

ベタベタ触っても伝わってくるのは明らかに本物な葉脈などの感触。
思い切って、ピリッと、ちぎってみても、プラスチックのような感覚はなく、紙のような感覚もない。
ちぎったところを触ると少しベタついている。

これがおもちゃならば手を叩いて褒め讃えるべきではないか。まぁ、今のところ、そんな高度なおもちゃが開発された話も、やろうとしていると言う話も聞いたことがないが。

そこまで考えると、葉っぱをポイッと捨てて、さっきと同じように小石を指差して言った。

「こ、小石よ浮け?」

アニメなどである詠唱などわかるわけも、わかるはずもないので、また気の抜けたような言葉になる。その上にまさかの疑問形。

「…わーお」

しかし、そんなふざけた詠唱?でも、小石はスッと浮き上がって、またしても、さっきと同じように目の前で静止した。

「うーん?(小石も、浮く。浮かないものもあるのか?いや、超能力?を手に入れたかはわからないし… )」

目の前で、普通ならば風に乗せられても、来る事すら叶わないはずのところで小石が静止していて、これもできるんじゃないかと、なんとなしに言った。

「落ちろ」

が、効果抜群だったようで
篠月が言った瞬間に重力が、やっと出番が来たな!と言わんばかりに、働き始め、静止して落ちなかったはずの小石が驚くほど簡単に重力に従って落ちる。

「ははは」

これは望んでいた非日常。
目の前で起きたことに思わず乾いた笑いが漏れる。

「これは、家に帰って実験だな」

少し、少しだけ、胸が弾んだ。

コメント

  • Cry

    続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
    疑問形で聞いてたところ面白かったですw
    次の話も待機して待ってます(❁´ω`❁)

    0
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