【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(92)だいすけが、行方不明

(92)だいすけが、行方不明
 ~ アメイヤside ~



~ パードユグのトンネル内 ~

その頃、パードユグのトンネル内で、グッドモーニングとシュウレイ、しゅうか、ランランが、ワーウフルと交戦中
更に2体を倒し、残り5体

「!?」
「パパ?」
“パパ! パパ!”
「ママ、パパと念話出来ない、返事が無いよ」
「え?」
“だいすけ様 だいすけ様”

「カイブンさん、だいすけ様と連絡出来ますか? だいすけ様は、どちらへ行かれたのか、解りますか?」
指輪のだいすけ様の位置を知らせる機能が働かない、だいすけ様は、どこへ?何が起たの?

アメイヤと紅が、戦線離脱
グッドモーニングが劣勢に

「くっ、何なんだ、どうして、ワーウフルが」キンキン
「無駄口、ダメ、集中する」カンカン
赤ランクのセンガン、ランランが何とか持ちこたえられるレベル、このワーウフルは強かった。

「狙えない、離れて欲しいレロ」
前衛が打ち合っているため、魔法が使えないトッティ。
「『継続回復フォーチェーン・ヒール』」
「これくらいしか、私には出来ません『灯りライト』 離れてください。」
ライトで目がくらみ、攻撃の手が止まる

「『ファイアアロー』」
トッティの魔法の前に、しゅうかの魔法が放たれた
「『アイスニードル』」
遅れてトッティが放つ
火が消えた

「何やってるですの、消してどうするですの!」
「ごめんなさいレロ」

「反省は後だ! 『兜割り』」ザクッ
シマザメの技が決まる

「はいです」「解ったレロ」

残り4体


「カイブンさん、だいすけ様の行き先解りましたか?」
「ドラコスさんのメールによると、センターの冒険者ギルドの闘技場へ行ったのではと言うことです。」

4体のワーウフルをアメイヤが瞬殺。
アキレス腱を切り、動きを止め、上から『ロック』、倒れた所を斬首。霧散。

「足を狙うのもありだな…」
フェイスが呟いた
「上から魔法もありレロね」
トッティが呟く

見たら何だ、そんな事と思う事でも気づかないグッドモーニング


「ママ、パパは?」
「センターの冒険者ギルド本部みたい」
「おかしいよ、なら何故念話が通じないの? パパの反応が無いの?」
アメイヤの腕輪もだいすけの反応を示さない
「『ロケートアイ』もパパを見つけられないのは何故?」

紅は、お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジの中の、ウナ、ランコ、ビューティーに状況説明、だいすけ様が行方不明だと伝えた。
ウナ、ランコ、ビューティーがお泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジから出てきた。

「どうかしたの? だいすけさんに何かあったのですか?」
シュウレイが、聞いてきた。

「パパが行方不明になっちゃった」

「…「えーっ!?」…」同調シンクロした


トンネルの中に居ても解決しない
「兎に角、ジ・ユグに向かいましょう」

だいすけ行方不明はパーティーの問題、商隊にも乗り合い馬車の乗客にも関係無い、だいすけ一人居なくても商隊の進行には影響はない。

今までなら、モグモグタイムにランドセルの中身が無いと困っていたかもしれないが、今は、みんなランドセルを持っている、ランコが食事を作ってくれる。

だいすけが居なくても困らない

困らないが、商隊は無言で進む
ガタガタ ガタガタ
荷馬車の車輪の音だけがトンネル内に響く

フェイスが魔物をキャッチ
「魔物です、数、種類は不明」
フェイスの感知は数や種類までは解らなかった
それでも、全く解らないよりはマシ。

進行を止め、装備を構え、いつでも攻撃できる様な体勢をとる。

見えたのは、上半身だけのお化けの魔物
「『アッパーハーフ』上半身だけのゴースト系の魔物です、長い腕に注意です。」
両腕を広げると3メートルにもなる身長(上半身)は、1メートル程だ。飛んで攻撃する、高度は2メートルまで、飛行速度は人が歩く程度、下半身が見えてないだけと言う説がある。

「腕を振り回して来ます」
「今度は、グッドモーニングでいいんだっけ?」
「どうぞ、譲って差し上げますです」
「魔力を節約したいですの」
魔力譲渡トランスファーなら、ボク出来るよ」

「…「えー!?」…」同調シンクロした
「アメイヤちゃん、魔力譲渡トランスファー使えるの?」
「うん、使えるよ」

「そう、流石だいすけさんのお子さんですのね」
アメイヤの顔から笑顔が消えた
「あっ、心配要りませんですよ、だいすけさんは大丈夫ですよ」
慌てる、しゅうか

グッドモーニングがアッパーハーフ4体を討伐。
シマザメが思いっきり、殴られていた。
「『ヒール』レロ」
トッティが回復させた

「上半身しかないから、動きが読みづらい、まさか、回転で裏拳が来るとは…。腕が長いのも距離感狂うな」

「だいすけ様が、王都センター冒険者ギルド本部へ、行ったまでは確認されてるのですか?」
「メールでは、ドラコスさんは、そう言ってるですが、ギルド本部では、だいすけさんの目撃情報はありません、闘技場の管理者オルドルも音信不通、行方不明との事です。」
「パパは、闘技場へ行った、闘技場のオルドルが行方不明…、闘技場でパパが何かした?パパかオルドルに何かあった…と言うことかな?」
「カイブンさん、試練の塔オルドルタワーのオルドルに、何か聞けませんか? 私達はクリア者で中に入れません、誰か入れる信用できる方にお願い出来ませんか?」
「ドラコスさんに連絡してみましょう」
カイブンさんは、ドラコスさんにメール
返信は、『検討中、ラビルが向かう準備中』と返ってきた

「ラビルさんが、向かう準備をされてるみたいです」
「私、ベドザパードへ戻ります、私なら、ラビルさんを今日中にダレイナユグの試練の塔オルドルタワーに連れて行けます」
紅が商隊を離れ、ベドザパードへ戻ることになった。

「アメイヤちゃん、一人でセンターに行ける?」
ランコママが言う。

「…「え?」…」
誰もが驚いたが、アメイヤちゃんなら、一人でも、センターに行けるだろ。ランドセルも冒険者カード(赤)も、試練の塔オルドルタワークリアの証もある。

「そうですね、商隊と一緒より、アメイヤちゃんが、先に行った方が、全然早いわね」
「普通、4歳の子供だけの一人旅をさせる親は居ないレロ」
「俺ら、グッドモーニングより強い4歳児なんだ、一人でも大丈夫だろう?」
「うん、行ける。行かせて」
カイブンが、次の町ジ・ユグ、ジ・ザパードの商業ギルドへメールした。

「一応、ジ・ユグとジ・ザパードの商業ギルドに、アメイヤちゃん、4歳児が一人で行くことは、メールしておきました、写真も添付してます、検問でも問題ない筈です、気を付けて下さいね」
「大丈夫だよな、試練の塔オルドルタワークリアの証もあるんだから」
「一緒に行きたいけど、私達じゃ足手まといになるだけだもんね」
「アメイヤちゃんに、着いていけるヤツなんてここには居ないだろう」

「行ってきます」
「気を付けてね」
「気を付けて下さいね」
「アメイヤ様、お気を付けて」
「シロ、ランコママ達をよろしくね」
「お任せ下さい」

タタタタタッ
ボクは、ジ・ユグへ向けて、走り出した。

「速っ!」
「もう、見えなくなったレロ」
直線のトンネルで一瞬で視界から消えた




アメイヤ目線での話しになります。

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