【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(87)投げちゃった

(87)投げちゃった



アメイヤに温泉造りを見せ、修理するだけでなく工夫するところを見せる。
温泉を堪能し、アメイヤを腕枕で寝かせ、保険をかけておく。

何事も無く、朝を迎えた。

「おはよう」
「パパ、おはよう」
「おはよう、だいすけ」
「おはよう、だいすけさん」
「おはようございます、だいすけ様」
だいすけご主人様、おはようございます」

奥様方の反応は温泉に入ってもらわないといけないくらい冷たく感じるのは気のせい?

ベドザパードを出発する時間、商業ギルド前に行くと、冒険者ギルドマスターが挨拶に来ていた、魔物の討伐に改めて感謝された。
 商業ギルドマスター達も見送りに来ていた、宿屋の主人からも、感謝された。

ルーシー達は、朝風呂を堪能、上機嫌。
お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジのベッドも良かったけど、温泉も最高!」
「朝から、温泉、気持ち良かったレロ」
「旅には、温泉だな」
「ここに来たら、温泉です」

昨晩は、温泉は故障中、今朝起きたら、入れる様になっていた、だから、朝風呂。
 俺に感謝しろ、夜中に直してやったんだからな。と、心で思う。

ドラコスとラビルは、まだ温泉らしい。
 遅れてもあの二人なら、走って乗り合い馬車に追い付くだろう。

「ほっほっほ、おはようじゃ」
「おはようございます、みなさん」
二人は、遅れることなく来た。

先 頭 カイブン、ムエフエ
2台目 ダッコ、センガン
3台目 御者A、フェイス、ルーシー
乗り合い馬車(1) 御者C[新]、ドラコス、他6人
乗り合い馬車(2) 御者D[新]、ラビル、シュウレイ、しゅうか、ランラン、他3人
6台目 御者B、シマザメ、トッティ
最後尾 パーティー『アンドレ・アルス』

シロは、御者要らず、俺とアメイヤは、商隊の横を走る。お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジの御者席にはビューティーと紅が座る、ビューティーは、モンスターテイマーのスキルで御者を出来るが、シロは、断る。
(紅は御者のスキルは、持ってない)
ウナとランコは食事の準備。

乗り合い馬車の乗客もランコの腕前を聞かされ、楽しみにしている。

ベドザパードを出た、『パードユグのトンネル』を目指して。

「冬は、雪が積もる事があるんですよ、この辺りは。」

 道は広い、馬車が履行出来るほどに、鉱山物資を運ぶためか、道もしっかりしていた。

標高は800メートル程、紅で上空からこの辺りの景色は見ている、そろそろ見晴らしが良い所に出るはず

「わぁ、きれいだね、パパ」タッタッタッタ
「はしゃぎ過ぎて落ちるなよ」タッタッタ

「どうする? 魔物だが少し遠い」
「行かせて!」
「どっちが?」
「先に、グッドモーニングからよ」
決めていた様だ。

「良いのか? 次が数が多かったら、シュウレイ達が得するぞ」
「仕方無いレロ、そう決めたレロ」
一旦止まり、グッドモーニングが降り、討伐に行く。アメイヤも同行。

商隊は、ゆっくり進む。
距離が、離れていること、グッドモーニングは護衛だから置いていけない。

暫くすると、グッドモーニングが戻ってきた。無事、討伐、回収出来ていた。
※アメイヤが回収、預かる。

この辺りに出る魔物は、ハグレ狼、岩トカゲ、鹿、猪、ゴブリン。 ゴブリンは放置(霧散)、何の役にもたたない。
 アメイヤには、感知スキルがある、取りこぼし無いようにしてくれて、(ランドセルで)回収もしてくれる。

アメイヤを誉め、頭を撫でた。
「よくやった」
「エヘヘ」

「熊だ、この反応は…。シュウレイ、しゅうか、ランラン。行けるか?」
「心配してくれるの?」
「アメイヤ、やるか?」
「やります、やれます、やらせてください。」
「お お姉さま…。」
「大丈夫だよ、危なくなったら、助けるから」
「頼もしいな、アメイヤは」
「立場が逆…。」
ランランの言うのは最もだ、4歳の子供に言われる台詞じゃ無い

シュウレイ達は、熊二頭を倒した。マウンテンベア、狂暴な熊の魔獣。
「お姉ちゃん達、強かったよ」
と、報告してきた。マウンテンベアの毛皮は高く売れる。が、雑な討伐になっていた。

お昼を済ませ、進む。
昼食に感動するシーンは、いつもの事なので省略。


「ん? 商隊かな? 馬車が来る。」

荷馬車10台の大商隊。
食料の輸送だった。悪いことをしたかな?
大分多く、ベドザパードで買い取ってもらったぞ。

「パパ、お馬さん疲れてる。ケガもしてる」
商隊の前に立つ。
「退いてくれ、急いでるんだ」
「馬を休ませろ! 俺達の言うことじゃないだろうが、馬が疲れてる、ケガもしてるんじゃないか?」
「はははっ、馬の言葉でも解るのか?邪魔だ退け!」
商人が居ない?御者と冒険者のみ?

「ヒヒーン、その馬達はここで休ませる」
シロが喋った、馬が動きを止める。

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

パーティー『アンドレ・アルス』以外が驚いた。
「な 何だ?その馬は?」
「ボクの従魔、シロ。ユニコーン・ペガサスだよ」

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

「竜人?」
アメイヤと紅に気づく。

「あぁ、俺の子だ。四歳だが、飛び級で赤ランクの冒険者だからな」
試練の塔(オルドルタワー)クリア者ということは敢えて伏せておく。

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

「か 関係無い、我々はベドザパードに食料の輸送中だ、急ぐんだ邪魔しないでもらおう。」
手綱を持つ手が震えている。強がっている?何かを隠してる?

「ベドザパードの食糧危機は俺達が解消させた、急ぐ必要は無いぞ」

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

「です、だいすけさんが、オークやオーガの肉を提供され、奥様のランクさんの手料理でお腹いっぱい食べられてました」

「それはそれ、これはこれだ、これだけの荷物傷んだらどうしてくれる?」

「痛まなきゃ良いんだろ?」
『?』のジ・ユグからの商隊

「ここからだと、ベドザパードまで25キロか? こっちの方だな?」
「いきなり、荷物もなんだ、これで確かめるか?」
【神眼】ロック
足元の石を拾い投げる
「ふん」 キラン
視界から消えた 無事、狙い通りに届く。
俺以外の頭に『?』

メールする、ベドザパード商業ギルドギルドマスターに。

「準備は出来た」
「届けてやるよ、俺が」
「どうやって?」
「こうやって…だ!」荷物を投げる

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

「な な 何をしてる!」
「邪魔を(ふん) するな(やっ) 邪魔を(ふん) すると(とう) コントロールが(やっ) 乱れる(おりゃっ)」
「止めろ!」剣を抜く護衛の冒険者
「見てろ!」睨む
『条件結界』(無言詠唱)
「う 動けん、な 何を…した?」
「石化の呪文だ」
嘘だよ、体にまとわり付く条件結界で邪魔をしないようにしただけだ。解除条件、荷物を投げ終わったら


「せ 石化?」



♪メール受信音♪♪~♪♪
「無事、荷物が届いたようだな」 
「『まだある』送信」ポチッ

「おりゃ、ふん、やっ、(20分経過)…これで、最後 だぁー! 」
「『中央に置いたので最後だ』送信」ポチッ

キラン 荷物が飛んでいき、消えた
荷馬車10台分の荷物を投げ終わった
条件結界が、解消された

「だいすけさん、まさか?荷馬車の荷物、全部…」
「投げちゃった、ベドザパードの商業ギルドの駐馬車場まで」

「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

♪メール受信音♪♪~♪♪
「ほら、証拠だ」
商業ギルド駐馬車場に荷物のピラミッドが出来ていた。写メされてきた。
25キロのコントロールされた遠投。
全ての荷物が無傷で配達された。


「アメイヤ、回復終わったか?」
「うん、キズも治してあげた。お水もあげた。」
アメイヤは、俺が荷物を投げている間に、馬を回復させ、世話していた。

御者、護衛の冒険者が唖然としている隙に、馬を走らせる
奴等は、俺を止めようとして御者席から降りて御者席には誰も居ない。
「そら、軽くなったろ?行け」ペシッ
馬の尻を叩く 荷馬車が動き出す
「ベドザパードだぞ、他に行くなよ」
ガタガタ ガタガタ
「ヒヒーン」返事した?
「解ってるって、パパ」シロの通訳を伝えてくれた

「あっ、待て!」
「ほら、お前らも走らないと置いて行かれるぞ」
御者、冒険者が慌てて追いかける

「そこまで、しますか?」
「ほっほっほ、だいすけ、やり過ぎじゃないか?」
ラビルとドラコスが言う

「馬は、使い捨ての道具じゃない、疲れもするし、ケガもする。 荷物を運んでもらっているのなら、それ相応の扱いをするべきだ」
「馬の気持ちにもなれ、…それだけだ」


「変です、馬の気持ちだなんて…。」
「それが、だいすけ様です。それが、私達の旦那様です、ビューティーさん」




ベドザパード、商業ギルド
「信じられません、荷物を投げて配達してくるなんて」
「信じられません、荷物を投げて、これ程、きれいに積むなんて」

ギルドマスターの目の前には、きれいに荷卸しされた荷物のピラミッドが出来ていた。
ギルドマスターは、この後、荷物を投げた距離(25キロ)を知り、更に驚く。

ピラミッド荷物を仕訳するのに苦労したことも追記しておく。
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