【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(40)逃げたわね

(40)逃げたわね



俺は、お天気アプリを知らなかったことに驚く。みんなは、お天気アプリがあったことに驚く。

「スマホにそんな機能があったなんて知りませんでした」
「私も知らなかった、いつから?」
「俺に聞かれても知らんぞ、俺がスマホ登録したのはライトタウンでだからな」
4月21日以前の事は解らん

「だいすけさんが、スマホを持ってたことに驚いたレロ」
「それも黒」
「だいすけさんは、王族関係者だったのか、俺の目に狂いは無かったな」
「俺は、王族じゃない、平民だ」
「じゃあ、それ盗んだの?」
「これは、俺のだ!」


「本当、お天気アプリでお天気確認できるわ」
「ちゃんとこの辺りのお天気を表示してますね…、どうなってるんでしょうか?」

 俺も思う、この世界に衛星は無いだろうし、気象予報機関が有るとも思えん。
 誰が、どんな方法でアプリを使えるようにしているのだろうか?

「で、どうする?一週間雨が続くぞ」
「ここからなら、二日間程で、茶屋に着きます。移動しませんか?」
今度は賛成多数で移動になった。

で、俺がポンチョタイプの雨具を作って売った。
「凄いレロ、だいすけさんは、こんなものまで作れるレロ、子供も作れるレロか?」ポッ
「コドモヨウ***ハ、ツクレル」
お 俺が動揺してどうする…。
子供も作ろうと思えば出来る筈だ、種無しじゃないからな。(たぶん)

馬用ポンチョタイプの雨具、荷台にシートで、移動を開始した。

俺は、車輪がぬかるまない様に、土魔法で地面を固くした。馬も歩きやすいのか喜んでいた。

「魔物の反応を感知したら教えてよ」
「少しくらい遠くても良い」
ポンチョを買って金が無くなったと、泣いている。

「雨でも魔物出るのか?」
「雨の日にしか出ない魔物も居るレロ」
そう言えばそんなノベ物語読んだな


暫く進むと、スライムらしき反応数体を感知したが、岩の隙間に隠れている。教える気にはなれん。


◆ホースヒールポイント◆
「やっぱり魔物の反応、無いな」
モグモグタイム
雨だから、ハンバーガーやサンドイッチって気分じゃないから串団子…イメージみたらし団子。

「これ、美味しい!」
「この味は、初めて食べたわ」
「美味しいレロ!」
「俺の目に狂いは無かった」
目から、雨を降らす面々。

魔物の反応を教えてあげた。
見た目アメーバ…動く水溜まりっぽい物
「これ、魔物か?」
「初めて見るわ」
「見つける方が難しいかもな」
剣を刺す、効かない。斬る…斬れない。
「無敵か?」
【神眼】でステータス確認している、HPが減らない。ダメージを受けてない。(HP:20/20)

「『アイス』」
トッティが凍らせた。
で、斬る パリン 粉々になった。
 チャリチャリ モンドロップ

「液状では無敵か? 凍らせたら呆気なかったな」
「『落雷』」バリバリバリ ジュッ
焼き消えた
 チャリチャリ モンドロップ
「雷系でも倒せたな」

トッティ「な な な 何で、雷系が使えるの?」レロが無くなっていた。
ラビル「雷って、土属性の上級魔法でしょう?」
「そうなのか? サンダーベアが使ってたぞ」
「サ サンダーベア? 地下迷宮ダンジョンフロアボスクラスのモンスターだろ? どこで見たんだ?」
「俺が居た、森の奥にあった、地下迷宮ダンジョン
フロアボスじゃなく地下二層にゴロゴロ居た普通の魔物、群れてたりした。

「でも、だいすけさん、サンダーベアが使っていて、何故だいすけさんが、使えるのですか?」
「俺に土属性があるからじゃないのか?」
首を横に振る魔法系職業のルーシー、トッティ
「属性があれば使えるって物じゃ無いレロ」
「本人の素質や相性、レベル等色々条件があるのよ」

まぁ、コピー体質のお陰で覚えたから色々な条件は知らん。

「だいすけさん、だからって事だろ」
「そうだ、俺らの常識はこいつには通じん」
「そうね」
「そうレロね」
「じゃあ、先を急ぎましょう」


雨の中の宿泊、サーカスのテントの様なテントを立てた。(一人で)

「だいすけさん、だからって事だろ」
「そうだ、俺らの常識はこいつには通じん」
「そうね」
「そうレロね」
「じゃあ、夕食にしましょうか」

テントの中にテント(女性用宿泊テント)
俺は、外で見張り。ムエフエが一緒に見張り。
一言も喋る事無く夜が明けた。
途中二度、魔物を退治にテントを離れた。
アメーバスライム、【神眼】で見極め、核を抜き取る

「いくら、俺のコピー体質でも、こいつの物理無効はコピー出来んか…。」
コロン 『アメーバスライムの卵』

「スライムの卵? こんなドロップ初めてだ」
大きさはダチョウの卵くらい(見たことは無いがそれくらい大きい)

 卵は、ランドセルの収納ストレージには入らなかった、ウナと一緒にランドセルの中に入れる事にした。転がらないように卵ケースを作った。緩衝材加工して割れないようにする。

翌朝
「昨晩見張りの時、例のアメーバスライムを討伐して、卵をドロップしたんだが、スライムが、卵をドロップすることあるのか?」
ランドセルから、卵ケースを出して、聞いてみた。

ラビルもカイブンもグッドモーニングも御者も知らなかった。

「旨いレロかな?」「食べん」
「育てるつもり?」「あぁ」


「だいすけさん、だからって事だろ」
「そうだ、俺らの常識はこいつには通じん」
「そうね」
「そうレロね、食べたかったレロ」
「ダレイナユグの冒険者ギルドで聞いてみましょうか? 一応、センターの本部にもメールしておくわ」
「じゃあ、出発しましょうか」


雨の中の進行、茶屋に着いた。
例の模擬戦したがりは居なかった。 

「逃げたわね」
ラビルの殺気で馬とスライム(とウナ)が震えた。
「こ 怖いレロ」

休憩を終え、ダレイナユグへ向かう。
「何でもダレイナユグ側に『試練の塔オルドルタワー』が現れたって、あの人そこに行ったらしいわ」
「『試練の塔オルドルタワー』が現れた?」
挑戦権とかパスとか手に入れないと行けないんじゃないのか?

「『試練の塔オルドルタワー』は神出鬼没、いつどこに現れるかは不明、期間限定の塔なの」
「『グッドモーニング』も2回しか挑戦してないレロ、2回挑戦したけどクリアはしてないレロ」
「出現期間もクリア階数も、毎回違い、中の構造、出現モンスターもバラバラなんだ、冒険者なら挑戦したよな」
「私たちが、ニージハシタを発つ時にはそんな情報はありませんでした、だとすると、ここ4~5日以内に出現したと考えられます。」

「その『試練の塔オルドルタワー』って、何日くらい出てるんだ?」
ラビルの知る限りで短いものだと、1週間ね」
「じゃあ、着く頃に無くなってる可能性もあるのか?」
「1週間以内のクリアは考えにくいレロ、期限切れで消えるんだと思うレロ」
「その期間も解らん…か。挑戦したいな『試練の塔オルドルタワー』」


「で、走ってるの?」
「あぁ、カイブンさんの許可を貰った、今日中に着きたい」

俺は、ダレイナユグに商隊とは別行動で向かっている。
試練の塔オルドルタワー』に挑戦する為に。



【能力をコピーする体質】見たり聞いたりしたスキル、魔法、特技をコピーする体質。

 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

フォロー、いいね ありがとうございます
感想・誤字報告等ありましたら一言お願いします




コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品