【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(29)スライム育成所

(29)スライム育成所



本屋で買い物
魔法書を買おうとした
「あるのか?」
「あるよ」
「火の初級・中級、水の初級・中級、風の初級・中級、土の初級・中級、光の初級・中級、闇の初級・中級、生活魔法書」
「全部でいくらだ?」
「金貨大24枚と金貨小8枚だよ」(248万円)
金貨大25枚を出す。
「素材と料理の本あるか?」
「素材は魔物のかい?」
「そうだな、鉱物や植物が欲しい、アイテムを作るときの為に」
「あんた、何者だい?」
「ただの役者アクターだ」
役者アクター!…」
ランドセルに本を入れて、更に驚かれる。
「収納魔道具!?」
「ありがとな、ばあさん」
「ま 待ちな、ちょっと待ってな」
店の奥から本を持って出てきた。
なんだろう…このモヤモヤ。 

「これ、読めるかい?」
「イレイセ語? 『魔素の成り立ち』、古代精霊語? 『精神と魔法』『精霊の言葉』ってタイトルの本だ」
「読めるのかい?」
「たぶん」
「なら、持っていきな。あげるよ」
「良いのか?」
「わたしゃ読めん、たぶんこれからも売れん。あんたが活用した方が本の為になる。だから、あげるよ」
聖なる壁ホーリーシールド』(無言詠唱)
「ありがとな、ばあさん」
三冊をランドセルに入れ、店を出た
俺の肩の上のウナがばあさんに手を振っていた。
店の中から、ばあさんの声が聞こえた
「おぉ~、神様~」

「ありがとな、ウナ。」
「うん」
 俺が何も言わなかったがウナが俺の意図した事をしてくれた。
 これで、変な人・怪しい人だとは思われないと良いが…。通報されたり面倒なことにならないと思いたい。



◆冒険者ギルド◆
カランコロン♪
視線が集まる。
ガヤガヤ ザワザワ

掲示板を見る
*常時依頼*
・薬草採取 ・毒消し草採取
・ゴブリン討伐 ・スライムの捕獲

ん?スライムの捕獲?

カウンターで聞く。昨日の女性は居ない様だ。
「ちょっと聞きたい、あのスライムの捕獲って依頼、何だ?」

「スライムの捕獲ですか? あちらのテーブルでよろしいですか?係りの者を呼んで参ります。」

言われたテーブルで待つと眼鏡をかけたじいさんが来た。
「あんたか? スライム捕獲について知りたいと言うのは?」
「あぁ」
「人に物を訊ねる態度じゃないな、まぁいい」
いいんかい 文句言われるかと思った

「あんたは、町でスライムが働いてるのは知ってるか?」
「見たことはないが、宿屋に気配は感じたな。トイレとか」
この世界のトイレとかには魔物の気配を感じる、処理をしてくれてるのだろう

「そうだ、トイレの処理やキッチンの残飯処理、部屋の掃除などスライムがしてくれる」
「そして、この町の側に『スライムの穴』と呼ばれる地下迷宮ダンジョンというか洞窟がある、そこでスライムの捕獲だ。」
「へぇ、スライムの穴ね、面白そうだ」
「ただ捕まえれば良いってもんじゃ無いぞ、使えるヤツじゃないと意味無いぞ」
「どうやって捕獲するんだ?」
「あんたは冒険者ランクは?」
カードを出しながら
「仮登録のHだ」
「仮登録? H? 訳ありか?」
「飛び級しに王都への途中に寄った」
「Hってことはレベル20以上だろ?何でそれまでに冒険者登録しなかった?」
「出来る場所に居なかったからな」
「どこだそこは? まぁいい」
いいんかい 根掘り葉掘り聞かれるかと思ったぞ

「よく見ると、その服、ビッグフロッグだろ?」
「あぁ、雨だからな」
「不思議なヤツだな、まぁいい」
いいんかい 不思議ってどう言うことだ?

「先ずは、スライム育成所へ行け、捕獲後にスライムを入れる篭がレンタル出来る。」
さっき買った『プラボハミギ案内書』を出す。
町の建物の配置図…地図っぽい物を見る。
「ここか? …スライムの気配を感じないぞ?」
「感知系のスキル持ちか?」
「そんなところだ」
「この距離で感じるのか?」
「スライムの穴は感じたぞ」
地図には載ってないスライムの穴の場所を指差す。 (地図の)町の外、2キロ程の場所を。じいさんの鼻の穴が広がった。

「(スライム育成所に)行けば解るが、スライムが不足している。今、育成所にはスライムが居らん」
悲しそうな顔のじいさんと別れ、スライム育成所を目指す。

相変わらずの小雨、濡れる事はない。


◆スライム育成所◆
「誰か居ますか?」
『仙人眼』で居るのは解っている男と女一人づつ。
「開いてるよ」(女の声)
扉、開いてるし…。入って良いって事だよな?
人の居る方へ入っていく。

「スライム捕獲の為の篭を貰いに来たんだが…。」
「ヒック そこにあるのどれでも持ってけ」
「飲んでるのか? 昼間から」
どれでもって…使えそうなものが無い…、壊れている。潰されてる。曲がっている。人の仕業じゃなさそうだ。大きさ的には中型犬のケージ、それらがグシャグシャだ。

「ヒック お前には ヒック 関係無いだろ」
「ごめんなさいね」
飲んだくれの奥の部屋から奥さんらしき女の人が出てきた。
「見て解るだろうけど、捕獲用の篭が無いの…、スライムに壊されちゃって」
「壊された?スライムに?」
困った顔をする女性。

「何があったかは知らんが、捕獲用の篭って特別な物なのか?」
『鑑定』では、ただの篭なんだが聞いてみた。

「いいえ、スライムが逃げなければ何でも良いのよ」
「じゃあ今からスライムの穴に行ってくる」
「ふん、ヒック 入れやせんよ ヒック」
「危険そうには感じんが?」
「結界が張ってあるみたいなの」
「結界?」
『仙人眼』…、??
『鑑定』?二人を鑑定。 !?
なんだこの結界? こんな結界があるのか?
「簡単に解けそうだぞ、その結界」
「へ? 何を言ってる?」ヒック
「入り口に『クリーム=ソーダが謝ったら解除リリース』って書いてあるぞ。」
「「はぁ?」」「ここから見えてるの?」

「クリーム=ソーダって、おっちゃんだろ?」
飲んだくれてる男を指差す。


◆スライムの穴◆
「へぇーここがスライムの穴?」
おっちゃんとおばさんと俺とウナがスライムの穴へ来た。

「どこにそんな事が書いてある?」
キョロキョロ「「?」」
それらしい看板も張り紙も落書きも見当たらない。

「おっちゃん、結界ってどんな風になるんだ?」
おっちゃんが、穴の方へ手を伸ばす。
バチッ ホワンワンワン
おっちゃんの手が結界に触れると、静電気の様に火花が散り、水に石を投げ入れた時のような黙視できる波紋が出来る。
見えない壁?が有るようだ。
「これだ」酔いも覚めている、『状態異常回復アヌマリディタ・レフェクティー』を使った。
「私は、難とも無いんだよ」
おばさんは洞窟の入り口まで行けた。
俺も入れた。「入れたぞ」
二人が驚く。

「おっちゃんだけか?」
首を横に振る
「冒険者ギルドへ依頼を出して何人も挑戦した、誰も入れなかった。何故、お前は入れる?」
「さあな」
少し奥に歩き、おばさんに壁に書いてある文字を見せた。
「ここだ」
「? これが読めるの?」
「え? 読めないのか?」

『クリーム=ソーダが謝ったら解除リリース
ムイラス語がおばさんには読めなかった。




 §§§§ ステータス(深緑) §§§§
名前:クリーム=ソーダ
種族:人族 
職業:魔獣使い/スライム育成所所長
性別:男 (42歳)
身分保証クラス:冒険者関係機関職員
素質:
レベル:42/100 [ ー ] [ L(赤) ]
P・C:
健康状態:良好
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 §§§§ ステータス(深緑) §§§§
名前:クリーム=ソフト
種族:人族 
職業:魔獣使い/
性別:女 (39歳)
身分保証クラス:冒険者関係機関職員
素質:
レベル:39/100 [ ー ] [ K ]
P・C:
健康状態:良好
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