【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(10)治療

(10)治療



「本当なのか?」
「あぁ、病気ならな、フォレスト・パークの血が要るが、それで病気を治せる薬が作れる。」

俺には、【抗体を直ぐに作れる体質】病気等の抗体を直ぐに作る、同じ病気にならない体質。 が、ある。
パークの血から抗体を作れる。


「あり得ない! パーク様の血を媒体にした薬など」
「パーク様の血が要るだと、馬鹿げている。」
「ゴタゴタ言ってても、パークそいつの病気は治らんぞ」
パーク様をそいつ呼ばわりした、からこうなる。

バシッ ガジュ ドン
襲われたが、【嫌われ体質】で攻撃に嫌われてみた。当たらない。
「我らの攻撃を交わした?」
俺、動いてません。

「何やってんの? ボクの前で…、ボクのお客だよ」
怒ったのはパークだった。で、怒られたの俺じゃない。

HP/MP/霊力は二桁でも、攻撃力が60万は変わらない、その威圧で妖精たちが膝を着く。

「も、 申し訳ございません。」

「これで、良いのかな?」
葉っぱに血を垂らしたパーク

「あぁ、本当は嫌なんだがな…。」
俺は、それを口に入れると飲んだ。 ゴクン

まずっ やっぱり、血は美味しくないな、お爺ちゃんに『すっぽんの血は健康に良い』と言われて興味本位で飲んだ事があったが、気持ち悪くなって二度と飲まないと子供心に思ったのは懐かしい記憶だ。

俺の行動に回りの妖精も驚く。
ざわざわ ガヤガヤ
「何をしてる?」「折角のパーク様の血を!」

抗体が出来たのを感じ、指を噛んでキズを作り、その葉に俺の血を垂らした

「飲め」葉っぱを差し出す。
すぐキズが治る
※【めっちゃ早く再生する体質】のおかげでキズが直ぐに治る


回りの妖精が止める中、パークは葉に垂らされた(俺の)血を飲んだ。 ゴクリ

するとみるみる顔色が良くなっていき、回りの妖精たちも驚く。
パークは目をつぶり『瞑想』を始めた。

「『フルヒール』」
魔力が回復したパークは回復魔法を使った様だ。
HPが全回復した。

どんどんMPも回復している様だ。

「お告げ通り…治ったみたいだよ」
治療完了?完治?速効って凄くない?


「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

パークは、俺に触れ
「ありがとう」
と言った。 それは、他の妖精達からすれば精霊に認められた存在、自分達より上の存在になる。

「今迄のご無礼、お許しください。」
こういう所は妖精はきちんとしてるみたいだ。

俺に何か力を感じた
『森の精霊[フォレスト・パーク]の賜物たまもの
霊力が付いた。

霊 力:100(/92,400)

「霊力?」
「君の名前を教えてもらえるかな?」
「俺は、だいすけ。ごしき・だいすけだ」
「だいすけ。 君に霊力を与えた、自然界の力を使えるよ。君次第だけどね。」
「魔力とどう違う?」
「魔法の火力…威力・効果が上がるよ」
「同じ、魔法を使っても元が魔力か霊力かで、威力が変わります。『ファイヤーボール』なら10倍以上になります。霊力1で。」
グランデス・フローロスが補足する。

「それ、普通の人の話?それとも妖精や精霊の話?」
「私が説明致します」ペコリ
「人が霊力を持つことは滅多に有りません、人が霊力を使うと天候を操れるようになったり、地震を起こしたり、その力は魔力より強大です。人の話ですよ。」
198歳のベルデ・フレスコって幼顔だが先生か秘書っぽいお姉様口調…顔とのギャップがある


俺はまだこの世界に来て2年、それも1人で過ごしてきた。魔法も我流。
 ラノベ等の日本の知識と2年の経験。
全く、霊力の凄さも実感も無いが、天候操作とか俺が使ったら…もっと嫌われそうだ。


だが、悪い物では無いようだ。
体に力が満ちてくる

何だか、回りの妖精達も小さく見える…見える? なっていく?

あれ? 俺、大きくなってる?
霊力を貰って『小さいパルゥス』の効果が切れたようです。

慌てて、窓から、飛び出した。

危うく 大樹を中からぶち破るところでした。

「ごめんよ、まさか直ぐに魔法の効果が切れるとは思わなかったよ」
と、パークは悪ぶれることなく頭を掻いていた。

俺は、精霊『フォレスト・パーク』の賜物を貰った妖精達の尊敬する存在となって、ウナがお側付き?の役に任命された。

「お側付きって何だ?」
「ずっと、だいすけの側に要れるの、だから人の町にも行ける」

「そうか、良かったな」
「じゃ、そろそろ、戻ろうか?」

「だいすけ、君は妖精が見えるんだよね?」
「今更か? あぁ、見える」
「『妖精の門』も開ける?」
「あぁ、出来るようになった。」
これには、回りの妖精達も驚いた。ウナも。

「じゃ、ボクのお願いを聞いてくれないかな?」
「報酬は?」
この発言に回りの妖精達も驚く。ウナも。
精霊からのお願いに見返りを求めるなど妖精では、あり得ない。

「妖精界の木(霊木)や果物でどう?」
「あぁ、それでいいよ。 で、願いって?」

「迷子の妖精を見つけたら、妖精界へ送ってくれないかな? こっちから見つけるの大変なんだ、特に内緒で勝手に人間界に行った妖精を見つけるのは…。」
ウナが俺の後ろに隠れた。
1年間探しに来なかったのではなく、来れなかったってのが正しいようだ。
ウナは勝手に人間界に行ったって事だな。


「『妖精の門』って何処でも開けるのか?開いたら何処に通じるんだ?」
「だいすけは、転移系の魔法は知ってる?」
「少しは知識はあるぞ、記憶転移やテレポート、ルーラ、ゲート、どこでも扉とか」
「その中に知らないものもあるけど…、記憶転移に近いね、一度行ったことある場所に開けるよ」
と言うことは今の俺の場合、『プラデラの草原』と『ボスクェの森』と『だいすけの森』を繋げられるってことだな。


 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
『だいすけの森』って何処かって?
俺とウナが居た森だ。

二年前は、『バテスミーゴの森』だっんだが、二年間魔物を討伐しまくったら、森の主になっていた、バテスミーゴの森→だいすけの森に名前が変わった。

『鑑定』で確認したから、あの森が俺の物になったのは間違いない。何処まで知られているのかは不明だが…。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



「じゃあな」
パーク達に別れを告げ、だいすけの森へ戻った。ウナと共に。


「さて、町に行こうか」
「うん」


次回から、俺とウナの冒険の始まり。



賜物(たまもの)…頂き物、良い物。

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