俺をかわいい女の子にしてください!

ゆーD

授業難しい

こうして授業が始まったが開始すぐに外に出て実践訓練だ。十三年生からはほとんど毎日外で訓練や稽古がある。
 この訓練はなんと軍でも取り入れられてるという激キツなメニューだ。
 ただミューナが先生にバレないように筋力向上魔法を自分とアストにかけているため二人はそこまでキツそうな様子ではない。
 
 次に『魔法攻防』という魔力の力だけで攻撃、防御をするという訓練が行われたがミューナの魔力保有量は人間の理を越えているのでこんなことは楽勝だがアストはきつそうな顔をしている。
 それもそのはずでこの訓練はペアに合わせて攻防を繰り返さなければならないためアストはミューナと同等の力を出さなければならない。しかしアストの魔力保有量は人並みにしかなく、何発も大きい魔法が打てるものではない。

 これでもミューナはかなり抑えてる方であるようだが、周りを見てもこの規模の魔法を繰り返す生徒は一人もいない。

 アストがこうも何発も打てているのは普段の慣れとミューナが少しずつアストに魔力転移をしてアストに魔力を送っているからである。
 こうして『魔力攻防』の訓練が終わる頃にはミューナ以外の生徒が倒れているのであった。

 極めつけはこれだ。
『戦術』である。戦術を学ぶにはどうしてもほかの知識が必要となるし深いものになると専門用語等を理解していなければならないためアストはこの時間が大好きだったがミューナはこの時間のせいで寿命が縮んでいると思っている。
 ここで思ったことがあるのだがこの世界に来て馬鹿になってしまったのか全然頭に浮かばないのだ。
 まさかと思いマリーさんに聞いてみるとなんのことはない。

「私の知識がその身体の基本だから・・・・・・」
だそうだ!なんで?女神って万能じゃないの?
 ただ通常の『ヘルプ』を使うことで知識を引き出せるそうだ。
 ただこっちは一度閉じるとその記憶も消えてしまうらしいので『ヘルプ』を作動したまま作業を終えなければいけないらしい。
『ヘルプ』は常時作動したままができないというため所々開かなければならないがそこまで疲れることではないのでそこは問題ないだろう。

 ただ戦術面は前世の記憶なんて何も役に立たないためいつも通りのミューナのポンコツさがそのまま出ているが本当に魔法以外は何も出来ないらしい。

  一方アストはとてもイキイキとした顔をしていて先程の死んでいた顔が嘘のようだ。
 そしてその顔がむちゃくちゃ可愛い。
 目はキラキラしていて笑顔とにやけ顔の繰り返し。
 この顔を見るために永遠とこの時間が続いてほしい。切実に。


 まぁでもこの時間は正直かなりきつい。
 集団囲い込みっていう超オーソドックスな戦い方と言われているこれでも理解が難しい。

 これを理解していないとこれからのことが思いやられそうだったから必死に覚えようとしたがる。そのために色々な情報、状況を理解しなければ意味がないだそうだ。

 答えが出せないならもっと意味ねえだろ!って思ったのだが隣のアストが余裕綽々で問題を解いているのをみて人間か?って本気で思った。

 だって戦況がほんとに二十秒事に変わっていくんだぜ?まだ解いてる途中で問題が変わっていくんだからまず解き終わってないから次に進めないしその問題文を理解するのも相当難しい。

 開始して四問目あたりで何がなんだがわからなくなって完全に頭がショートした。
 隣でウキウキしながら問題解いてるアストが大物すぎて驚きを隠せない。
 
 十五問目を超えたあたりで徐々に皆脱落してきたがアストは問題をみて三秒たたずに答えを弾き出している。

 ちなみにこの世界の魔法士は基本的にペン等は使わず『転写』といういわゆる印刷魔法のようなものを応用し、思ったことを瞬間的に文字として浮かばせる魔法『意転』を使う。
 そのためこの瞬間技も可能というわけだ。

 二十問目を突破したあたりでアスト以外皆脱落しているが未だに問題は続きそれを秒で解き瞬間的に写すとまだ余裕のある感じだった。

 百問目を突破してすぐにアストの動きが止まり考える仕草をとった。
 とても集中しているようで恐らく周りがうるさくても何も関係ないだろう。
 
 その調子のまま二〇四問目でアストも脱落した。が、二〇四問目まで行けることが天才すぎてこちらは何も言うことができない状況だ。
 先生も百問目過ぎてすぐ解けていなかったしそれほどの難易度だったのだろう。
 アストどんな化け物だよ・・・・・・。


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