俺をかわいい女の子にしてください!

ゆーD

女神はやばい

 起きるとそこは豪華なベットの上だった。
 部屋も大きく一つ一つが価値の高そうなものばかりであった。

 ただこの世界のことなんもわからないよなと思っているとキラキラと光った玉がこちらに飛んできてそれを掴むと一気にこの世界のことや、記憶、そしてありあまる情報が脳に入ってきた。
 マリーさんがいうにはこの身体の持ち主自体がマリーさんであるらしく『ヘルプ』という魔法を唱えるとマリーさんと電話のような会話ができ、『ムーブ』で直接会えるらしい。『ヘルプ』と『ムーブ』は上級魔法士なら誰でも使えるらしく日常でも使えるため使い分けはしっかりしてくださいとマリーさんにも言われている。

 とりあえず起きて服を着替えようと思った直後。俺は気づいてしまった。
 まだこの子の顔みてない!他人事のようだがまだこの身体に入ってまもないからしょうがないと思ってくれ。
 記憶から『ミラー』を唱える。するとそこから鏡が出てきてこの絶美少女を捉える。
栗色のセミロングくらいの長さの髪とクリクリとして潤んでいる赤目に最強の顔バランスと顔面偏差値。
 顔面偏差値はゆうに二千を越えてる。
え?そんなのはないって?それほどの可愛さなんだ!
 モフモフでフワフワ。そんな言葉が適するのだろう。
 もう言葉が出なかった。これは世界が破滅する可愛さ!それがまさか自分だなんて!嬉しいというか恥ずかしいというかなんとも言えない感情がくすぐったい。

ドンドン。
「スラールです。ミューナ様、御朝食の準備が整いましたのでお着替え手伝わさせていただきます」
「分かりました。それではお願いしますね!」
 あれ?なんでこんなスラスラ喋れるんだろう?
 あ、そういえばマリーさんが会話は今まで通り喋れるようにしてますのでご心配なくって言ってたな。
「スラール、お母様とお父様はまだ帰られてませんか?」
「ジニー様は今日のお昼頃ご帰宅されるそうです。ジョンソン様は二日後に帰るとの連絡があったそうです」
「そうですか、良かったです」
「ふふっ、本当にミューナ様はジニー様とジョンソン様を慕われておりますね」
「それはもう!自慢の父と母です!」
 自分の口から出てるのに僕は涙が出そうです。こんなに素晴らしい子供いるんですか?
「それでは着替えが終了致しましたので食卓へ向かいましょう」


 食卓というから小さい机かと思ったらよくドラマとか映画で見るあの長い机だった。というかこの屋敷めちゃくちゃでかい。東京ドーム三個は入る。

 朝ごはんはパンなんだけど恐らくパンの部類でも高いものなのだろう。めちゃくちゃ美味しい。

 その朝ごはんも食べ終えそろそろ学校に向かう準備をしようとしたところにインターフォンが鳴る。
 スラールが用件だけ承って俺に用があれば俺に伝えるはずだ。
「ミューナ様、アスト様が来られておりますが学校に行く準備はよろしいですか?」
「もう少しで準備が終わるので少し待っててとお伝えください」
「かしこまりました」
 そして部屋を出てすぐに左上に赤いのが点滅してるなぁと思っていると
『強制的に『ヘルプ』が作動します』
 へ?そんなことできるのかよさすがマリーさん!

「流石じゃありません!言い忘れてましたけどその一人称俺から私に戻してください!」
「だってこれ癖だからなかなか直らないよ?」
「はぁ・・・・・・ミューナが通ってる学校というのは基本的に心を読むくらいはすんなりできます。なので俺とか心の中で言ってると違和感がすごいんです!そしてその違和感は私にまで伝わるんです!」
「っていってもなぁ?あ、そうだ。マリーさんが『俺』に慣れればいいんだよ」
「分かりました。それでは心の中で『俺』といった瞬間に背中に電流ながすように仕組ませていただきますね!」
「え?ちょっと待って!マリーさん?!ねえ!!俺━━━━━━━」
ビリッッッ
「痛ぇぇぇぇえ!!これまじでやばいって!死んじゃうから!緩めて!女神様でしょ?ねえごめんなさい!」
「それで治るのなら私は心を鬼にしてでもやらせていただきます!」
 なんでこの人ちょっと楽しそうな口調なんだよ!
 この『駄女神』め!!!
 バチッッッビリリリリリッッッ
「痛ええええ!まじで死ぬ!ほんとに死ぬよ今意識飛びかけたよ!」
「私心の中読めるって言いましたよね・・・・・・?今あなたの心の中で言ったこともう一回言ったら容赦しませんよ?」
「はいっ!以後気をつけます!!」
 もうこう言うしかなかった。
 なんか一人称私にしたら男としての威厳がなくなる気がするんだがなぁ。

「ミューナ様?どうかなさいましたか?」
スラールが尋ねてくるがどうかなさいましたかレベルの話ではなくなってるし電流機能本気でやばいです。

女神マリーやばいっ!!

ビリッッッッ

「痛ええええええ!!!!!!」

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