神様の日記

Togemoti

脱出

 倒れているのは希でなく死神だった。
「嘘だ、ろ。」
 倒れた死神を呆然と見ていた。
 気がつくと自分の姿が変わっていること気づく。
 紺のパーカーのような服に皮の黒いズボンにヘッドホンを首にかけていた。
 「なんだこれ、、。」
 「うふふ、ふふ、いい〜わ〜」
 死神の方に目を向ける。
 死神はゆらりと立ち上がりながら頰を紅潮させ希を見る。
  「反撃をしてくるからわざと受けちゃった。」
  「わざと?」
  (嘘だろ、、、、)
 明らかに一撃がはいった感触があったからだ。
  「ええ、だって反撃をしようとする人なんていなかったから。私ってそんなに怖い?」
  ゾッとした。
 彼女が嘘を言ったようには、見えなかったからだ。
 (希!)
 「え、ア、アリス?」
 アリスの声が聞こえた。
 辺りを見回すがアリスの姿はない。
 (今あなたの頭に直接言葉を送ってる、今から私の言う通りに動いて!)
  「な!どういう、、!」
 目を離している隙に刀が希の首を落とさんと迫る。
  「しんじゃえ。」
 死神の刃を後ろに飛び避ける。
 (悩んでる暇がない!)
  「アリス、どうすれば。」 
 死神の攻撃を紙一重の差で避けながらアリスに叫ぶ。 
   「そこの窓から落ちるの!」
 急に姿を現したと思うと希の首根っこを掴み窓を突き破り外に飛びでる。
 「ここ何階だーーーー!」
 そして希とアリスはビルの合間の闇に飛び込んだ。
 
 

 









 
  
 
 
 

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