世界を渡る私のストーリー

鬼怒川 ますず

ある神話の世界5

戦いは常に激しく行われた。
魔獣達はデザルマハザルの炎に顔色変えず、人々に襲いかかっては次々と命を奪っていく。
それはいつもの光景、前まで行われていた戦いそのものだ。
でも、今は彼らがいた。

3人の異世界よりきた少女達。
ツヅリ達だ。

「はぁぁ!」

ツヅリは詠唱も無しに威力の高い魔法を練り、魔獣達に放つ。
神聖を纏っていない魔法のおかげか、魔獣達はそれを食らうと瞬時に肉体を消滅させて消えていく。
そんなツヅリでも撃ち漏らしがあるが、そんな魔獣達の間をまるで縫うように高速で動く影がある。
影が通り過ぎた後には純白の羽が舞い、反対に魔獣達は各々の体液をブチまけて地面に倒れていく。
影が止まるとそこには血に濡れた剣を持ち、翼をはためかせる1人の女騎士がいた。

「やはり何かを斬るのは楽しいなぁ!!」

切り終わった後にミレーナは笑顔で感想を述べる。
その背後に肉切り包丁を持った魔獣が襲い掛かるが、それが振り下ろされることはない。
肉切り包丁の魔獣の額から禍々しい刃が現れ、そのまま前のめりに地面に倒れた。
その背後から剣を刺した少女は、自身が愛用している魔剣を抜いて辺りを見回す。

「…あの人の為なら、こんな不利な状況でも戦ってやる…!」

魔剣の少女、リアンは魔剣を振りかざして再び魔獣達と相対する。

その光景を目にし、デザルマハザルも戦っている人々も彼女達の後を追う。

「あの娘達に続け!」
「魔獣なんぞに負けてたまるか!」
「家族のためにも絶対に勝つんだ!」
「行くぞぉぉぉ!!」

人々の戦意は向上し、魔獣を倒せなくともそれまで出来ないでいた足止めに留まらせるほどに成長した。
それはデザルマハザルも同じことだ。
彼は吐く炎に誇りを持っていたが、先の戦いで魔獣達には効かなかったのが原因で一時期不調ではあった。
攻めることが容易に出来なくなった彼は慣れない防戦に徹していたが、それでも3人の姿を見て考えを改めた。
その大きな巨躯で魔獣の攻撃から身を呈して人々を守り、少しでも被害を少なくする策を講じ始めた。
その結果、人々の中に出てくる犠牲者も少なくなり、快進撃が順調に行われる。

士気の向上と戦力。
その二つを同時に手に入れた私達はなおも進み続ける。
あの闇がいる果てに。

「世界を渡る私のストーリー」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く