先生、好き。

春陽。

教師を辞めて...?

「先生、好き。」
何回思ったかな。この言葉。
女子高に通ってる私、榊 美咲は、イケメン教師の一条 狛先生のことが好きなの。イケメンってゆうだけじゃなくて、頭もいいし、それにとっても優しいの!
こんな完璧な人他にいないって程にね。
でも、先生には美人な彼女さんがいる。
だってこの前見たんだもん。綺麗な人と一緒に洋服見てた...。
あーもー!最悪...
ということを思いつつ今日が終わる。
家に帰った私は、ご飯の支度をする。お母さんが夜勤で、お父さんはまだ帰ってきていない。
今日も1人で晩ご飯かぁ。寂しいな...。
と、思った瞬間に電話が鳴る。
ん?誰だろう。私は受話器を取るとお父さんが出た。
「美咲、お前バイトする気ないか?」
...バイト?なんで急に?今まで別に必要ないとか言ってたくせに。
「何のバイト?」
一応聞いてやるか...。
「メイドだ。しかも、大手会社の社長専用の。」
メイド?なんでよりによってメイドなの?
「え、なんで?急にどうしたの?」
「実はな、美咲をメイドにしてくれたらこの商談が上手くいくんだよ。」
...は?
でも、とりあえず商談が上手くいかなきゃダメって事だよね?
「うん。いいよ。じゃあしてみる。」
と、言い電話を切った。

翌日
「皆さん、先生から大事なお話があるので聞いてください。」
と、一条先生が話を切り出した。
「実は、実家の家の会社を継ぐことになりました。そして、明日から会社に行かなければなりません。ということで、先生は、明日からいなくなります。」
クラスが一気にざわつく。
先生、私の恋どうなっちゃうんですか?
ずっと先生のこと...好きだったのに。
会社って近い?遠い?
やだ。そんなのやだ!
キーンコーンカーンコーンと、教室にチャイムが響き渡る。

「やだ...やだよ...。」
私が落ち込んでると、親友の真彩が慰めに来てくれた。
「先生の家ってあの一条財閥なんでしょ?それに、先生は長男らしいしね。」
そんな事知ってる。それでも嫌なの。
そう思った瞬間、放送が鳴る。
「2年A組、榊さん至急国語準備室まで来なさい。繰り返します。」
この声っ...先生の声だっ
「真彩、行ってくる!」
先生、どうして私なの?
でも、普通に考えて委員長だからかな。
一年生から先生の役に立ちたくてずっと委員長をやってた。
国語準備室...ここであってるよね。
トントン
「失礼します。」
扉を開けると、いつもの先生がいた。
「あぁ、榊。ちょっとお礼が言いたくてな。」 
お礼...?先生にお礼されるようなことしたかな。
「ありがとな。俺専用のメイドになってくれて。」
...メイド?
そういえばメイドのバイトってお父さんが言ってたような...?
ってそれって、先生の!?!?
「先生、本当に...?私、先生専用のメイドになれるの?」
「うん、そうだよ。」
神様...こんなに幸せことってあっていいんですか?
「よろしくお願いします!」
「あぁ。よろしく。早速だけど、今日の放課後からここに来てほしい。」
渡された地図を見て私は、直ぐに場所が分かった。
だって、お父さんの会社の近くなんだもん。
「はいっ」
この時の私はまだ何も知らなかった。
先生がどんな人かを...

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