四獣神

狗井 ケモケモ

第2話 いきなり急成長!?スキル説明会

朱雀すざくは思う。ユニークスキルというのは、長年の修練により開花されるものだと今までそう伝えられてきた。
朱雀は白と魔物を倒してきたが(主に白が)10日後くらいにレベルが12となった白は唐突に

「魔導の才覚ってな~に?朱雀さん」
「え~とな待ってろよ魔導の才覚って言うのはだな...」

そう、スキルと言うのは、レベルが上がったとき、又は、熟練度がある程度たまると習得できたりする。
朱雀は長年生きてきたが、魔導の才覚など聞いたことも見たこともない。けれどそれが属性など他の魔法や武技の派生なら誰でも習得可能ということ。なので朱雀は半信半疑ながら白にステータスを見せてもらう。

「スキル 〔真理の追求者〕」

このスキルはそのアイテムの特徴、スキルの解析などにたけてる。朱雀はスキルの説明文を読むとマジカヨと呟く。なぜならそのスキルは

「え~と、白おめでとう。ユニークスキル手にいれたな。」

そうユニークスキルだったのだ。しかもチート級のスキルだった。

〔魔導の才覚〕

このスキルは発現したその時から常時発動する。
発現した対象者にMP300、魔力50、MP消費量激減、
火、水、風、土、闇、光それぞれの属性の魔法の威力、効果を50%アップさせる。
一度詠唱し、その魔法を発動させたら次からは、詠唱を破棄できる。

白の魔力はこのスキルにより、89に上がった。
魔力を簡単に言うのであれば、威力10の魔法があるとすると、魔力が5上がるだけで威力が2上がると言えばわかるだろうか、普通の魔法使いは最大でも、200前後だが、白は、このままいくと400前後になるのは間違いないと思う。しかし、長年の修練が必要なユニークスキルがたった11日で習得できたことがおかしいのだがはたして...

「白、俺が見てないときになんかしてたりする?」
「うん、お兄ちゃんが趣味で集めてた魔導書を読んだり、お料理の勉強したりしてるよ。あとは...この間お兄ちゃんがいなかったときにレヴィアさんが来て魔法について勉強したくらいかな?」

イヤァーもう確定ですわ。あの嫉妬の魔女のせいだわ、絶対あの人嫉妬のスキル使いましたやん。一応確認はするけどさ

「白、レヴィアが嫉妬とか言ってなかったか?」
「うん言ってたよ、それがどうしたの?」
「え~とな白、嫉妬というのはだな、七つの大罪というスキルでまたの名をワールドスキルと言って...この説明はいらんか。まぁとにかく嫉妬というのは、まだあまり知らんが相手のスキルを50%だけマネして発動させることができるスキルで、そのマネしたスキルを習得可能になるということ。種族適正や属性適正を無視してな。はっきり言ってチートだよあんなもん。」

そうチートだよ俺のスキルといい勝負してるよ。まぁ習得できるといっても生きてる間に習得できるとは限らない・・・・・・・・・・・・・・・・・がな、とはいえあいつの種族平均で1000年くらい生きるとかなんとか。

「まぁその嫉妬というスキルを使って覚えたのを教えて成長したんだろうな。まぁ今は癒治魔術師プリーストだし二次転職しないと火力が出せないけどな。」

ぶっちゃけならなくても初級魔法でオーク一撃だから必要無いが...

「さてと白さんレベル的にはそんじょそこらの雑魚には勝てるが、レベル20になると二次転職がまってます。けれど経験値が入りにくいそう思ったことはないかい?」
「あります。けどどうして経験値が入りにくくなるの?」
「それはだな...知らんっ!」
「......」
「いやマジで、長年生きてるけどマジでわからん。冗談抜きで。」
(多分青龍辺りが知ってそうだけどな。)
「では、話を戻すとして、敵にもレベルというのがある。さっき白が倒したオークは8レベ相当だな、効率的にレベルアップするならすぐ近くの、《鬼畜の山》
があるから行くか?」
「行きます!」

即答かよ...あそこレベル15相当のキリングジッパーが大量に出るからな~。まぁいざとなれば俺が山ごと消すが...

「じゃあ行くか。」
「はい♪」
「おっとその前に昼飯食おうか。」



《鬼畜の山》
山に入ってから1時間後...

「おかしいだろ!?キリングジッパーのエンカウント率がほぼ100%ぐらいだぞ!しかもだ、白さんマナ切れで倒れちゃったし休ませろや!」

そう...群れで来るのはいいとしても数がおかしい。
なんせ50匹も来たらさすがに無理だわ(白さんのMPが)

「しかたない...スキル発動〔月下乱舞〕」

無数の花びらがキリングジッパーに襲いかかり細切れにしていく。

「はぁ~...疲れた、結界張って少し寝るか。」

(光の神よ 其の力を守りの力として顕現せよ 我が望むは邪なるものを阻むこと )

神域結界レベル3

ポワァという音と共に結界が貼られる。あとは任意で消すだけだ。

「さてと、白には毛布を被せたし、マットの上で寝かせた、結界も大丈夫...寝よう!」



『この子はどうしますか長?』
『...遠い人が来ないとこに捨てよう、村のためにも、この子のためにも。』
『分かりました。では、《グラッチェ山》の奥に置いてきます。幸いこの子には炎熱耐性がありますしね』

『恨むなよこれが、最善策なんだ。...せめてその刻印さえなければ普通に生きれたのにな...』
『ま...待って!あっ』ドサッ


.........
......
...
『なんで...なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでただ火の刻印がついてるだけで、全部俺が悪くなるんだ!ただ散歩してただけで顔を恐怖に歪める!俺は何もしてないのに俺のせいになる。』
【お前なんかいなければよかった】
『黙れ...』
【産まれてこなければよかったのにね~】
『黙れ』
【二度と近寄るな】

「黙れよ...」
「ふぇ...ごめん...なさい、迷惑だったよね。」
「うん?あぁ白かすまんなただ...胸くそ悪い夢を見ただけだすまんな。」ナデナデ
「うん...それならいいんだけど。」
「大丈夫だから心配すんなよ白。そういえばレベルはどうだ?それとマナ切れで倒れたが大丈夫か?」
「うん大丈夫だよ。レベルは...22だよ。」
「よし。じゃあギルドに戻るとしますかね。」
「はい!」
「それじゃ解除と同時に...」

エクスプローラ



いやー転移系魔法楽だわ。これ白に覚えさせようそうしよう。暴漢にあったときとかに助かるしな。
さてと時間は...午後18時か。ギルドは閉まってるから...

「スーちゃんはいいとして、白ちゃん久しぶり!」
ダキッ
「おい!俺はいいとしてとはなんだ。」
「久しぶりです。レヴィアさん」
「可愛いわ~、この子貰ってもいい?」
「頭を縦に振るとでも?」イラッ
「冗談だからその顔やめなさい。」
「それでご用件は?」
「ご飯作るから、泊まらして?」
「白少し待っててくれ、少しこの人と話してくるから。」

...だいたいこいつが飯を奢る等をするときは決まって面倒ごとを押しつけたりすることを身にもって体験してきた。
「...それで今回は、なんの厄介ごとだ。」
「え~とですね、スーちゃん教師になってみない?」
「...ごめんよく聞き取れなかったわ、もう一回」
「教師になってみない?あなた全属性魔法使えるでしょ?」
「え~...冒険者稼業の方が楽なんだけど。」

いやー面倒なことをもって来やがった。一応国ごとに魔法学校 経済学校 戦士学校とある。何故かシーフ学校とかが無いが、そこは戦争するなら魔法師と戦士がいればいいだろ的なあれだ。魔法学校に行けば賢者になれる子もいる。戦士学校に行けば剣聖になれる子もいる。

「...一応予想はついてるけど、理由を聞こうか。」
「老人教師が定年退職しちゃっていないのよ。」
「午後にしか入らんぞ?俺だって体動かしたいからな。体を動かす科目いれてないからモヤシ集団と呼ばれる。」
「そこら辺は大丈夫よ。あなたを呼んでくるついでに
運動しないと軍に入ったら地獄だからって言ってきたから。」
「...仕事がお早いようでなによりだ、白にも相談するか魔法職ついてるしな。」

白に相談しようとして、振り向くと白がいないことに気づく。どこいった!?と周りをうろうろしてると

「さぁ、今宵は私、オレンジ博士のマジックショーに来ていただきありがとうございました。次回もお楽しみに、それではチャオ!」
「ばいば~い。」

マジックショーをみていました。



白と出会い、話したことを言うと何故か目をキラキラさせて

「学校行ってみたい!」

尻尾があったらぶんぶん回してる並みに迫力があった。確かに同年代の友達がいないからちょうどいいかもなと考えレヴィアの提案に了承した。

「まぁ行くと決まったからいいけど、飯は作ってから帰れ。」
「何故ばれたのかしら?一応隠密系フルに使って気配をたったのだけれど。」
「勘だよ、ここら辺かなと思って手を伸ばしたらいただけだ。」
「...食材を買いに行ってきます。」トボトボ
「白~、レヴィアの飯食べてみたい?」
「食べたい!」
「だそうだぞレヴィア、走って買ってこい。」

午後18時47分
いつもより少し遅めのご飯を食べた。
彼女の作る魚料理は久しぶりに食べる、白は目を輝かせて「美味しい!」を連呼していた。



翌日、レヴィアは学長と話があると言うことで、一方通行の転移魔法で送った。教師になるときは、手紙か直接言うとのこと。
白のレベルも20を越えたらしいので朝一にギルドへ向かう。

カランカラン
「あらおはようございます、朱雀さんそれと白ちゃん、今朝採れた苺いるかしら?」
「おはようございますティナさん。自分は苺は苦手ですので白に。」
「おはようございますティナさん。それと苺ありがとうございます。」
「ティナさん、白のレベルが20を越えたので転職部屋を使ってもいいですか?」
「どうぞ今は誰も使ってないですし。」
「ありがとうございます。白~行くよ。」
「は~い。」

「そういえば前回は特に言ってなかったけど、転職について説明いる?」
「お願いします。」
「では、転職というのは初期転職、二次転職、三次転職とある。二次転職はレベルが20から、三次転職はレベル40からという風にレベルが20ずつ上がると次の転職となる。昔は一回しかできなかったそうだがいつからか、こういう風になった。それでその転職の魔導書、通称テングリは今自分がなれる職業が浮かびあがる。初期転職だけは例外で、自由に前衛や後衛を選べる、たとえ素質がなくともだ。今更感はんぱないけど転職についてはこんな感じ。」
「...難しいんだね転職するのって。」
「そうだな~、まぁ今はそんなことよりも二次転職だそれ開きな。」

転職の魔導書
対象 白 ???

戦闘系
付与士 魔女 トリックスター...

生活系
教師 商人 魔工技士...

「え~と転職可能数はと、ひーふーみー...24個か白はなにになるんだ?」
「...この精霊術士?になります。」

精霊術士とは、幻惑魔法と白魔法と黒魔法を混ぜたようなもので、本人次第で回復特化や攻撃特化などに変化するという職業。白は多分回復よりになるかな?と思いつつ何故なるのかと聞くと

「精霊さんとお話してみたいからなります!」

白は天使と思えるほど可愛いのに、精霊と戯れていたらどうなるのか?答えは、周りの人が可愛さゆえに悶え死ぬと思う。

「仲良くなれるといいな。では、頭の中でなりたい職業を唱えてみよう。」

精霊術士!



「白~マナ切れおこすからそろそろ休憩した方がいいぞ~。」
「...分かりました。」

精霊術士となった白は、白魔法をあげるためにギルドの裏にある修練場を訪れていた。精霊魔法を使うためには集中力が必要不可欠なので、集中力をもっとも必要とする白魔法を上げていた。因みに俺は、日頃オークやキリングジッパーしか倒してない冒険者を一から鍛え直していた。

「喉渇いただろ飲んどけ。」
「...」ゴクゴク
「朱雀さん俺たちも休んでいいですか?」
「駄目だな、お前ら俺とやってるときにステータスを勝手に見させてもらったが、最低でも2年、冒険者をやってるはずなのに剣術レベル3、槌術レベル4、斧術レベル2など、はっきり言って弱い。水飲んだら再開だ。」 
「「「「ひぇ~!」」」」

その後、30分ほど修練場から男女の悲鳴が聞こえ続けたそうだ。

午前10時04分

突如ここマロシの街に警報が鳴り響く。

《緊急警報!緊急警報!Bランク以上の冒険者は正門に集まってください!竜種が出現しました。速やかに避難を!》

竜種ときましたか、生半可な攻撃や魔法だとダメージを負わないほど硬い。しかし、龍と戦ったことがある人はこう言う。龍に比べれば、竜など赤ん坊に等しいと。それほどにまで龍というのは規格外というわけだ、しかし、四獣神たちはなぜか龍種を従えれる。俺も呼びさえすれば来るがあいつは寝ている。龍にとっての昼寝は1年くらいするものらしい。

「みなさん!今回の竜種は木竜とのことですので、火属性の攻撃と魔法をメインに使ってください!」
《《オー!》》
「朱雀さん!来てくれましたか、今すぐ前線へ!」
「いや、行かないよ?最近たるんどるでちょうどいいだろ、おーいお前ら~1時間30分以内に倒せ!さもないとわかってるな?」
《《は、はい!》》
「朱雀さん竜種ですよ!」
「ティナさん、木竜は竜種の中では最弱の部類です、これごときに破れたとなると一から鍛え直してこい!ってレベルです。」
「...分かりました。では危なくなったら参加という事でいいですね?」
「了解!白行ってこい!守りは周りの冒険者がしてくれるから今使える最高位の魔法を打ってこい。ただしケガに注意しろよ。」
「わ、わかりました!」

可愛い子には旅させろという言葉がある。旅という限度ではないが、こういう時こそに熟練度が上がりやすい。まぁ白に攻撃を当てた瞬間冒険者共々、三途の川を泳いでもらうがな。

午前10時54分
冒険者たちは、死んだように疲れはて倒れていた。白に回復と魔法薬を与え、白魔法のレベル上げをさせたが、さすがにかわいそうなので、7割ほど冒険者たちを回復させて白の好物の蜂蜜パイと苺ミルクを買いに出かける。



レベル28

癒治魔術師プリースト精霊術士

スキル

白魔法レベル5 黒魔法レベル3 精霊魔法4

杖術レベル3

パッシブ

火耐性 水耐性 風耐性 土耐性 闇耐性 光耐性

魔導の才覚 無詠唱 回復増加 最大MP増加



疲れて座っていた白を背中にのせ家に帰る。

「お疲れ様、蜂蜜パイと苺ミルク買っておいたから手を洗って、うがいしてから食べろよ?」
「はい♪」

可愛いこのまま死ねるくらい可愛い、と思いつつ家につくとレヴィアがいた。なんでもいなかったから外で待ってたそうだ。こちらに気がつくと走ってきて

「やっと帰って来た!」

と言われた。

「それで、俺はどこのクラスに配属されるんだ?ちゃんと白と同じだよな?」
「当たり前じゃない!配属されるクラスは軍特進クラスに配属されるわ。」
「ほほう、主に何をすればいいんだ?俺は実技しかできんぞ?教えれたとしても理解ができないからな。」
「そこは大丈夫よ。私が担当してる魔法特進クラスを合体させるから、内容はほぼ一緒だから私が副担あなたが担任よ。」
「それなら安心だな、白をどこかの馬の骨にとられないように警戒しないとなとは思ってたが、お前がそれをゆるさないしな。」
「このレヴィア様に任せなさ~い♪」

と話してるなか、白は蜂蜜パイを食べていた。

正午

昼飯時だ、レヴィアもいたので大量に作れる、サンドイッチ(肉、野菜、卵)を作り、レヴィアがサンドイッチを教えて欲しいとか言ってきたので、朱雀特製美味しいレシピをあげた。

「はぁ~、スーちゃんレストランでも開いたら?充分これで食べていけるわよ?」
「コックしてたら、体が動かせないだろ!」
「...火力バカ。」ボソッ
「あ~あ晩御飯にせっかくレヴィアの好きな山の幸、海の幸詰め合わせ丼作ろうと思ったのにいらないのか~。」
「私が悪かったです!食べさせてください!」

ちょっとしたふざけあいをしてるなか白は目を輝かせながら食べていた。山の幸、海の幸丼と聞いたときはさらにキラキラ度をアップさせた。



作者の狗井 ケモケモです。レヴィアの名前で予想してた方もいらっしゃるでしょうが、七つの大罪から出しています。いったい何人の人が気づいたのか知りたいですね。それはさておき、白さんがグルメになってきていますどうしましょう?そのうち神の舌を持ってるとか言われるのでしょうか?それでは次回作もお楽しみに!

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品