黒衣の虹姫
Ep33
新学期が始まってから色々ドタバタしていて暫く投稿出来ませんでした。m(__)m
「覚えていてくれたんですか」
「覚えていた、と言うより最近の話題の中心だからな」
「話題?どんなですか?」
「ギルド登録初日から百を越える魔物の討伐部位を提出してEランク昇格の最短記録を塗り替え、しかも翌日にはDランクに昇格。その上、あの『傾国』に目を付けられた新人が話題のネタにならない訳が無い」
  いつの間に広まったんだろう。これは目立つ事この上無いし、王族や貴族に目を付けられたら面倒な事になる。そして、一つ気になる事があった。
「因みに……どこからその話が出たのか知ってますか?」
「『傾国』が嬉々として話してたって聞いたぞ。何でも"楽しみが出来た"とか言ってたそうだ」
  何してくれてんですかあの人は?
「でもまあ、嬢ちゃんが王族や貴族に手を出される事はまず無いと思うぞ」
「何でですか?」
「目を付けたのが『傾国』だからだな。下手に嬢ちゃんを取り入れようとして『傾国』の気に触れる様なことになれば二つ名の通り"国が傾く様な損害を与える"かもしれないからな」
「歩く災害か何かですか、それ」
「SSSランクはまともな強さからかけ離れた冒険者に送られる称号みたいなものだ。だからその表現はあながち間違っちゃいないな、ガハハハハ」
  やっぱりとんでもない人に目を付けられたのか。この先が不安だなぁ、色んな意味で。
「とまあ、雑談はこの位にしといて……今日は何の用で来たんだ?」
  そういえば用があってここに来たんだった。その用は──
「薄くて尚且つ丈夫なコートってありますか?もしくは売ってる店を知ってますか?」
「コートか……残念だが、ウチここにはねぇな。というか前に買ってった軽鎧はどうした」
「イズナさんに試合を挑まれた時に壊されました」
「あー、察したわ。なら、俺の嫁さんがやってる店を紹介してやる。勿論、腕は確かだぞ」
  やっぱり腕のいい人を知っていた。ガストンに相談して良かった。というよりも……
「"嫁さん"ってことは結婚してたんですか」
「そんなに意外か?」
「うん」
「即答かよ!……まあいい、案内してやるから付いてこい」
「店を開けちゃっていいんですか?」
「ああ、嫁さんの店は正面にあるからな」
  そう言って店を出るガストンに付いていき、正面にある服屋に向かう。
「いらっしゃいませ、ガストンさん」
「おう、メリス。フェリアはいるか?」
「フェリアさんは奥の部屋にいますよ」
「そうか。おーい、フェリア、入るぞー」
  店員のメリスからフェリアさんの居場所を聞いて店の奥に進んでいくガストン。
  それに続いて店の奥に進んだティアが見たのは──
「あら、貴女がティアレスちゃんね」
──大量の衣服に囲まれたエルフの女性だった。
「覚えていてくれたんですか」
「覚えていた、と言うより最近の話題の中心だからな」
「話題?どんなですか?」
「ギルド登録初日から百を越える魔物の討伐部位を提出してEランク昇格の最短記録を塗り替え、しかも翌日にはDランクに昇格。その上、あの『傾国』に目を付けられた新人が話題のネタにならない訳が無い」
  いつの間に広まったんだろう。これは目立つ事この上無いし、王族や貴族に目を付けられたら面倒な事になる。そして、一つ気になる事があった。
「因みに……どこからその話が出たのか知ってますか?」
「『傾国』が嬉々として話してたって聞いたぞ。何でも"楽しみが出来た"とか言ってたそうだ」
  何してくれてんですかあの人は?
「でもまあ、嬢ちゃんが王族や貴族に手を出される事はまず無いと思うぞ」
「何でですか?」
「目を付けたのが『傾国』だからだな。下手に嬢ちゃんを取り入れようとして『傾国』の気に触れる様なことになれば二つ名の通り"国が傾く様な損害を与える"かもしれないからな」
「歩く災害か何かですか、それ」
「SSSランクはまともな強さからかけ離れた冒険者に送られる称号みたいなものだ。だからその表現はあながち間違っちゃいないな、ガハハハハ」
  やっぱりとんでもない人に目を付けられたのか。この先が不安だなぁ、色んな意味で。
「とまあ、雑談はこの位にしといて……今日は何の用で来たんだ?」
  そういえば用があってここに来たんだった。その用は──
「薄くて尚且つ丈夫なコートってありますか?もしくは売ってる店を知ってますか?」
「コートか……残念だが、ウチここにはねぇな。というか前に買ってった軽鎧はどうした」
「イズナさんに試合を挑まれた時に壊されました」
「あー、察したわ。なら、俺の嫁さんがやってる店を紹介してやる。勿論、腕は確かだぞ」
  やっぱり腕のいい人を知っていた。ガストンに相談して良かった。というよりも……
「"嫁さん"ってことは結婚してたんですか」
「そんなに意外か?」
「うん」
「即答かよ!……まあいい、案内してやるから付いてこい」
「店を開けちゃっていいんですか?」
「ああ、嫁さんの店は正面にあるからな」
  そう言って店を出るガストンに付いていき、正面にある服屋に向かう。
「いらっしゃいませ、ガストンさん」
「おう、メリス。フェリアはいるか?」
「フェリアさんは奥の部屋にいますよ」
「そうか。おーい、フェリア、入るぞー」
  店員のメリスからフェリアさんの居場所を聞いて店の奥に進んでいくガストン。
  それに続いて店の奥に進んだティアが見たのは──
「あら、貴女がティアレスちゃんね」
──大量の衣服に囲まれたエルフの女性だった。
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コメント
星夜神奈
凄く面白いです続き楽しみにしてます
Ren
続き書く気ありますか?