黒衣の虹姫

陸奥ユウト

Ep32

大分間が空いてしまいましたm(._.)m


「ティアレス、コボルトがそっちにいったぞ!」

「大丈夫です、『氷剣』」

「キャウン 」

  盗賊を退治し、クリフ達と一緒に商人ベネスの護衛を引き受けたティアは襲ってくる魔物を倒しながら王都アトモスへと進んでいた。

「あー、終わった終わった。だけど、ほんっとーにつえーな、ティアちゃんは。とてもDランクとは思えねぇ」

「そーだねー。登録したばっかりだって言うけれど、とてもそうは思えないよ」

  軽い口調で話すラッシュとそれに同調するレリス。

「そうですか?皆さんだって強いじゃないですか」

「いやいや、僕らは武器を使っての近接か魔法を使っての遠距離かのどちらかしか出来ないけど君はその両方を同時にこなすじゃないか」

「いえ、まだ全然足りませんよ。もっと魔力の量を増やして魔法のバリエーションを増やしていかないと」

「向上心が高いのは良いことだと思うが随分力に貪欲だな。一体何を目指しているんだ?」

「取り敢えず『人族の最強』を目指してますね。尚且つ、SSSランクの『傾国』『絶魔』『魔王』に並ぶほど強く成れれば良いと思ってます」

「僕らも最強のパーティーを目指すつもりだから、お互い頑張ろうね」

  その後、クリフ達の旅の話など、ティアにとって貴重な話を聞かせて貰ったりしながら過ごした。

  ── 一方その頃、マリアとサーシャはと言うと

「キャー やっぱウォルスちゃん、可愛いー 」

「ぷにぷに、モチモチ、ひんやり」

  ウォルスが気に入ったらしく、思う存分ふれあっていた。










「着きましたね」

「ええ。皆さん、今回は護衛ありがとうございました。」

  それから二日後、ティア達は無事王都アトモスにたどり着いた。その二日間は特に何も無かったため割愛。

「それじゃあ、ギルド、行く」

  サーシャの言葉に賛同し、ギルドに向かった。






「こんにちは、サリーさん。依頼達成の報告に来ました」

「あっ!ティアさん。もう盗賊退治を終わらせたんですか?」

「はい、盗賊の死体もありますし証人もいますよ」

  そう言って後ろにいるクリフ達を指差す。

「えっと……確かクリフさんでしたっけ、証人というのは……」

「本当ですよ、僕らが盗賊に襲われていたときに現れて一人で殆ど倒してました。依頼人も見てたので間違いありません」

「そうですか。分かりました、では報酬を持ってくるので少しお待ち下さい」



  その後、報酬を受け取った後ベネスやクリフ達と別れて、とある場所へ向かっていた。その場所は……

「久しぶりですね、ガストンさん」

「おう!久しいなぁ、ティアレスの嬢ちゃん」

  そう、ガストンの鍛冶屋だった。

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