底辺系ラブコメ
1章 1話
恋人になにか一つだけなんでも言うことを聞いてあげると言われたらどう答よう。気を使って小さな願いを聞いてもらうか、下心まるだしでやましいことを聞いてもらうか。僕は間違いなく後者を選ぶ。
ぼんやりと教室の窓を眺める。
「だるいなぁー」
誰にも聞こえないように愚痴をこぼす。
ホームルームは終盤。担任が長々しく自慢話をしている。今日は海で溺れていた老人を助けたという内容だ。担任の自慢話のバリエーションは尽きることを知らない。どうせ八割が嘘なのだ。
担任の話が終わり号令が掛かった。
いつものやつが来た。それは短い髪を目立たない黒いゴムでまとめ、他の女子にない輝きを放つ。
「一緒に帰ろ、早く支度してよね」
「なんだお前か、ちょっと待ってろせっかちババア」
無愛想な振りをして顔が熱いのに気付かれないように応えた。
「ゆうくんは相変わらず一言余計だし、口悪いね~」
セーフだろうか?顔はまだ熱い。
ちなみに「ゆうくん」とは僕のことで、本名は悠輔だ。僕を馴れ馴れしく呼ぶのはそこにいる凛だけだろう。
ぼんやりと教室の窓を眺める。
「だるいなぁー」
誰にも聞こえないように愚痴をこぼす。
ホームルームは終盤。担任が長々しく自慢話をしている。今日は海で溺れていた老人を助けたという内容だ。担任の自慢話のバリエーションは尽きることを知らない。どうせ八割が嘘なのだ。
担任の話が終わり号令が掛かった。
いつものやつが来た。それは短い髪を目立たない黒いゴムでまとめ、他の女子にない輝きを放つ。
「一緒に帰ろ、早く支度してよね」
「なんだお前か、ちょっと待ってろせっかちババア」
無愛想な振りをして顔が熱いのに気付かれないように応えた。
「ゆうくんは相変わらず一言余計だし、口悪いね~」
セーフだろうか?顔はまだ熱い。
ちなみに「ゆうくん」とは僕のことで、本名は悠輔だ。僕を馴れ馴れしく呼ぶのはそこにいる凛だけだろう。
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