異世界転移とヒキニート
第5話「初めてのクエスト」
今回は流血の描写などの少しグロテスクなシーンがあります。
ギルドでクエストを受けた俺たちは人喰いの森の近くの草原へとやってきた。
アルバの町へ行くときに通った道なのだが、実はその時にゴブリンとは遭遇している。
汚い深緑色の肌に鋭い牙、棍棒を持った姿は俺の想像している通りのゴブリンだった。
そんなゴブリンを次は討伐するために探しているのである。
---
 「よし!それでは今からゴブリンの討伐を行いたいと思います!イエーイッ!」
 「…いえーい」
 「えー…ゴブリンは非常に弱くて広く知られている有名な魔物です!が、油断していると怪我させられるので甘く見ないよーに!」
 「お、おう…わかった」
 「よろしい。ならまずは一人で倒してみよう。多分余裕だし」
 「油断しちゃいけないんじゃなかったのか...」
 「この私が付いてるんだからよゆーよゆー!」
 「……」
気を取り直してゴブリンを探す。群れでいるやつは危ないからボッチのやつを狙う。
町の近くだからか魔物の数が少ないらしい。ゴブリンを一匹見つけるだけでも大変だったが、ついに一匹手頃な奴を見つけた。
 「おっ!第一ゴブリン発見!さぁやっておしまいヒビキ!」
 「なんでお前はそんなにテンションが高いんだ...」
こいつ実は日本にいたんじゃないかって感じの言い回しするな…まぁ考えすぎだろうけど。
取り敢えず俺は目の前の敵に意識を集中する。居合いなんてできないから既に抜刀はしてある。狙うは首、頭と胴体を切り離して一撃でしとめる...。
 「うぉおおおっ!」
気合いを入れてゴブリンに斬りかかる。刀なんて使ったことはなかったが特に振りにくいなんてことはなかった。
俺の刀は容易くゴブリンの首を両断し、ゴブリンの体は力なく倒れる。
頭は転がり落ち、ゴブリンの首からはどくどくと血が流れている。
 「おぉー!やるじゃん!大人でもたまにビビって腰抜かす人いるのに」
 「え、そうなのか?」
 「うん!いやぁ…てっきり腰抜けかと思ってたけどやるときはやるんだねぇ……見直したよっ!」
 「そ、そうか…なんか照れるな...」
 「なーにらしくないこと言ってんのさ!ほら、次行くよ!」
そう言ってノエルはまたも歩き出す。今回受けたクエストはゴブリン3匹の討伐だ。
さっきは案外余裕だったが残りも気を引き締めていこう。
---
2匹目は案外早く見つかった。この辺りに棲みかでもあるのかもしれない。
 「よーっし!次は私と連携して剣に魔法を付加してゴブリンを倒してみよう!イエーイッ!」
 「……」
 「あら?どしたの?」
 「…いや、なんでもない。続けてくれ」
 「そ、そう?…えー、こほん。基本はさっきと同じです!ヒビキが敵を斬りつける、その時に私が剣に魔法を付加する感じだね。
今回は私が適当な魔法を付加させるけど基本はヒビキが指示してね!
あと森でも言ったけど魔法は1度に2つ、しかも同時には使えないから覚えててね!」
 「…なるほど、わかった」
 「よし、いつでも来なさいっ!」
ノエルがまたも無い胸を張ったところでおれは抜刀する。次も狙うは首だ。
さっきは気合いいれていったけど次は感覚を掴むために無言で集中する。
そしておれが走り出すと同時に後方から詠唱が聞こえる。
 「"ウォーターボール"!」
すると刀が水のようなオーラを纏い始めた。おれはそのままゴブリンの首に刀を降り下ろす。
その時、刀が纏っていたものは斬撃の軌道上の一点に集まり、水の玉を発生させた。
それに気付いたところで止められる訳もなく、水の玉もろともゴブリンの首を切り落としにいく。
だが、刃が水の玉に触れた瞬間、ゴブリンの首を切り落とす前に頭ごと爆散していた。
俺はその衝撃で後方にふっ飛んでしまった。水と返り血でべちゃべちゃだ。
 「だ、大丈夫!?」
ノエルが物凄い心配そうな顔で走ってきた。
 「まぁ…なんとか大丈夫だったよ...」
 「よ、よかったぁ……それにしても凄い威力だね...」
 「そうだな…ちゃんと調整しといてくれよな。いつもあんななのか?」
 「いやいやっ!そんな訳ないじゃん!あんなの初めて見たよ...」
 「ん?そうなのか?」
 「うん……多分魔法を付加した…ってのが原因だと思うんだけど……こんなの見たことも聞いたこともないよ...。」
 「んー……取り敢えず残り倒して帰りながら考えようぜ?」
 「…それもそうだね…!まぁ威力があがっても悪いことはないしね!」
---
残りの1匹も無事撃破した俺たちは冒険者ギルドに帰る。
何故あんな威力がでたのかは謎だったがノエルは何となく思い当たるところがあるようだった。
---
ギルドに帰ってきた。相変わらず騒がしいところだがあんまり嫌いじゃないかもしれない。
俺たちはそこに紛れる訳でもなく、さっき受注したカウンターとは別のカウンターへと歩み寄る。
 「これお願いします!」
 「かしこまりました。少々お待ちください」
ノエルが差し出した掲示板の紙を例の魔法具にかざしてから判子のようなものを押す。
 「はい…クエストのクリア、確認できました。お疲れ様です、こちら報酬になります」
 「どうもー!」
カウンターの人がくれた報酬を手にして俺のところに戻ってくる。
 「初めてのクエストクリアおめでとう、ヒビキ!今日はゆっくり体を休めよう!」
 「あ、あぁ…ありがとう。そうさせてもらうよ」
 「あ、あとこれクエストの報酬ね、まぁ簡単なクエストだし量はたかがしれてるけど1日くらいは持つでしょ」
そう言ってノエルは袋を俺に渡す。中にはあまり多いとはいえないがお金が入っていた。
俺が自分で働いて得た金。その価値はたとえ異国のものであっても高かった。大切にしよう…いかん、涙出てきた。
 「まぁ私にとってははした金だけどね」
訂正、こんな金なんてさっさと使ってしまおう。そして絶対にこいつより金持ちなってやる...。
 「……取り敢えず宿探すぞ...」
 「あいあいさーっ!」
今日は色んな事があったにも関わらず元気なノエルと共に、少し暗くなった通りで宿をさがす。
今日はゆっくり休もう...。
ギルドでクエストを受けた俺たちは人喰いの森の近くの草原へとやってきた。
アルバの町へ行くときに通った道なのだが、実はその時にゴブリンとは遭遇している。
汚い深緑色の肌に鋭い牙、棍棒を持った姿は俺の想像している通りのゴブリンだった。
そんなゴブリンを次は討伐するために探しているのである。
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 「よし!それでは今からゴブリンの討伐を行いたいと思います!イエーイッ!」
 「…いえーい」
 「えー…ゴブリンは非常に弱くて広く知られている有名な魔物です!が、油断していると怪我させられるので甘く見ないよーに!」
 「お、おう…わかった」
 「よろしい。ならまずは一人で倒してみよう。多分余裕だし」
 「油断しちゃいけないんじゃなかったのか...」
 「この私が付いてるんだからよゆーよゆー!」
 「……」
気を取り直してゴブリンを探す。群れでいるやつは危ないからボッチのやつを狙う。
町の近くだからか魔物の数が少ないらしい。ゴブリンを一匹見つけるだけでも大変だったが、ついに一匹手頃な奴を見つけた。
 「おっ!第一ゴブリン発見!さぁやっておしまいヒビキ!」
 「なんでお前はそんなにテンションが高いんだ...」
こいつ実は日本にいたんじゃないかって感じの言い回しするな…まぁ考えすぎだろうけど。
取り敢えず俺は目の前の敵に意識を集中する。居合いなんてできないから既に抜刀はしてある。狙うは首、頭と胴体を切り離して一撃でしとめる...。
 「うぉおおおっ!」
気合いを入れてゴブリンに斬りかかる。刀なんて使ったことはなかったが特に振りにくいなんてことはなかった。
俺の刀は容易くゴブリンの首を両断し、ゴブリンの体は力なく倒れる。
頭は転がり落ち、ゴブリンの首からはどくどくと血が流れている。
 「おぉー!やるじゃん!大人でもたまにビビって腰抜かす人いるのに」
 「え、そうなのか?」
 「うん!いやぁ…てっきり腰抜けかと思ってたけどやるときはやるんだねぇ……見直したよっ!」
 「そ、そうか…なんか照れるな...」
 「なーにらしくないこと言ってんのさ!ほら、次行くよ!」
そう言ってノエルはまたも歩き出す。今回受けたクエストはゴブリン3匹の討伐だ。
さっきは案外余裕だったが残りも気を引き締めていこう。
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2匹目は案外早く見つかった。この辺りに棲みかでもあるのかもしれない。
 「よーっし!次は私と連携して剣に魔法を付加してゴブリンを倒してみよう!イエーイッ!」
 「……」
 「あら?どしたの?」
 「…いや、なんでもない。続けてくれ」
 「そ、そう?…えー、こほん。基本はさっきと同じです!ヒビキが敵を斬りつける、その時に私が剣に魔法を付加する感じだね。
今回は私が適当な魔法を付加させるけど基本はヒビキが指示してね!
あと森でも言ったけど魔法は1度に2つ、しかも同時には使えないから覚えててね!」
 「…なるほど、わかった」
 「よし、いつでも来なさいっ!」
ノエルがまたも無い胸を張ったところでおれは抜刀する。次も狙うは首だ。
さっきは気合いいれていったけど次は感覚を掴むために無言で集中する。
そしておれが走り出すと同時に後方から詠唱が聞こえる。
 「"ウォーターボール"!」
すると刀が水のようなオーラを纏い始めた。おれはそのままゴブリンの首に刀を降り下ろす。
その時、刀が纏っていたものは斬撃の軌道上の一点に集まり、水の玉を発生させた。
それに気付いたところで止められる訳もなく、水の玉もろともゴブリンの首を切り落としにいく。
だが、刃が水の玉に触れた瞬間、ゴブリンの首を切り落とす前に頭ごと爆散していた。
俺はその衝撃で後方にふっ飛んでしまった。水と返り血でべちゃべちゃだ。
 「だ、大丈夫!?」
ノエルが物凄い心配そうな顔で走ってきた。
 「まぁ…なんとか大丈夫だったよ...」
 「よ、よかったぁ……それにしても凄い威力だね...」
 「そうだな…ちゃんと調整しといてくれよな。いつもあんななのか?」
 「いやいやっ!そんな訳ないじゃん!あんなの初めて見たよ...」
 「ん?そうなのか?」
 「うん……多分魔法を付加した…ってのが原因だと思うんだけど……こんなの見たことも聞いたこともないよ...。」
 「んー……取り敢えず残り倒して帰りながら考えようぜ?」
 「…それもそうだね…!まぁ威力があがっても悪いことはないしね!」
---
残りの1匹も無事撃破した俺たちは冒険者ギルドに帰る。
何故あんな威力がでたのかは謎だったがノエルは何となく思い当たるところがあるようだった。
---
ギルドに帰ってきた。相変わらず騒がしいところだがあんまり嫌いじゃないかもしれない。
俺たちはそこに紛れる訳でもなく、さっき受注したカウンターとは別のカウンターへと歩み寄る。
 「これお願いします!」
 「かしこまりました。少々お待ちください」
ノエルが差し出した掲示板の紙を例の魔法具にかざしてから判子のようなものを押す。
 「はい…クエストのクリア、確認できました。お疲れ様です、こちら報酬になります」
 「どうもー!」
カウンターの人がくれた報酬を手にして俺のところに戻ってくる。
 「初めてのクエストクリアおめでとう、ヒビキ!今日はゆっくり体を休めよう!」
 「あ、あぁ…ありがとう。そうさせてもらうよ」
 「あ、あとこれクエストの報酬ね、まぁ簡単なクエストだし量はたかがしれてるけど1日くらいは持つでしょ」
そう言ってノエルは袋を俺に渡す。中にはあまり多いとはいえないがお金が入っていた。
俺が自分で働いて得た金。その価値はたとえ異国のものであっても高かった。大切にしよう…いかん、涙出てきた。
 「まぁ私にとってははした金だけどね」
訂正、こんな金なんてさっさと使ってしまおう。そして絶対にこいつより金持ちなってやる...。
 「……取り敢えず宿探すぞ...」
 「あいあいさーっ!」
今日は色んな事があったにも関わらず元気なノエルと共に、少し暗くなった通りで宿をさがす。
今日はゆっくり休もう...。
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