異世界転移とヒキニート

ハマチ

プロローグ

 交差点を歩く人々、車のクラクション、酔っ払いの喧嘩...そんな喧騒から隔離されたアパート。時計の音すら鳴り響かないそこに、一人の青年がいた。
 彼の名は上条響かみじょうひびき。すっかり彼の主食となってしまったカップラーメンをすすりながらゲームに明け暮れる日々。お陰でゲームの腕だけは胸を張れるレベルになってしまった。

 両親は既に他界していた。母は交通事故で死に、警察官であった父は母の死に耐えられず自ら命を絶った。
 当時高校一年生だったこともあり、親族に引き取られる事もなく、父の残した財産と母が加入していた保険からきた保険金を使って今の生活をやりくりしている。

 あれから今年で2年目、もう18歳である。とっくに高校など中退してしまったが今頃同級生だった奴らは就職活動に励んでいるだろう。
 そんなことを考えながらもゲームの手は休めない。
 こんな生活がいつまでも続くことがないのは響もわかっていた。いくら財産があるとはいえ一般家庭の金額等たかが知れている。だが働こうにも今の時代中卒に働き口があるわけもなく、何より意欲がなかった...。
 
 考えることを止めてゲームを続ける。無心でレベルを上げ続ける。そんなことをしているともう夜明け近くになってしまった。
 最近はだんだんと夜型の人間にシフトしつつある。


「今日はもう寝よう……。」


 若干白みを帯びた空をみながら今日も眠る。
 数年前から変わらないすこし汚れたベッドに横たわる。大して疲れている訳でもないがどっと眠気が押し寄せてくる。響はそれに抵抗するでもなく、いつも通りに眠りにつく。


 はじめまして、ハマチと申します!まずはここまで読んでいただきありがとうございます!
 私の処女作になります「異世界転移とヒキニート」これからも頑張って投稿していきますので、是非とも応援よろしくお願いします!

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