Endless・Magic〜終焉に近づく魔法はやがて永遠に終わらない悲劇の幕開けなのかもしれない
FirstMagic9
「どうゆうこと?」
 ついついそんな拍子抜けした声が出てしまったのには理由がある。
 「まだ明るいぞ。嘘だろ俺が気絶してかなり経ってたはずだぞ」
 そう、外がまだ明るかったのだ。これだけなら何とも言えないことなのだが、だいたいここに着た時の時間はまだ十時にもなっていなかったはずだ。それが制服の男女同じ指定のブレザーから電子端末を取り出し時刻を確認しだす、連太郎その顔は青ざめていた。
 「経ってない」
 「何が?」
 「時間が」
 その言葉を聞いて僕も言葉が出なくなる。連太郎の端末を覗き見ると言った通り変わっていなかった。素して僕も何と無くだが首からかけた懐中時計の蓋をボタンを押して開けると、そこには文字盤が描かれその短針と長身の刺す先には連太郎の端末と全く同じ時刻を指していた。
 「「魔法」も正確なのかな」
 「そっちもか、一体どうなってんだよ」
 悩む僕と連太郎が答えを貢げ出そうと必死になっている中鞍馬さんは呆れたように答えを出す。
 「この塔と外の世界をつなぐ時間軸にはづれがあるのでしょう。そのためいかにこの中にいようと外の世界は入る前と一切変わらない。無論私の推測ではあるのですが」
 「ほんと凄いな「魔法」ってのは」
 「本当だね。僕達の知らないことを「魔法」は成り立たせるんだ」
 感心させられるが、時間が進んでいないと会うことは今ならまだ追いつくのでは無いのか。
 「それより、早く先生たちに追いつこうよ。このままじゃ単位もらえないかも」
 「うぇっ、それは嫌だな。早く行こうぜ」
 「待ってよ」
 走り出そうと僕と連太郎に対し鞍馬さんは何を焦っているのかと言いたげに落ち着いていた。
 「陣馬さん」
 「何だよ、鞍馬。早く行くぞ」
 「この辺りにはもう一つ遺跡があります。この裏手です。そこもかつての魔法使いの残した「古代魔法具」が保有されているはずです。行ってみませんか」
 「いいのかよ、追いつけなくなるぞ」
 「問題ありませんよ。時間軸が違うので」
 「それもそうか。じゃあ行こうぜ、黒江」
 「分かったよ」
 意見は一致したので答え一つ。
 「じゃあ行こうぜ。次の「魔法」を求めてな」
 連太郎は凄く張り切って突き進むのだった。
 「では行きますか。あっ、陣馬さんそちらではないですよ」
 「グヘッ」
 何事も慌てず騒がず先走らないのが大切なようです。性格の違う者をみるのは何となく面白いなと思った。懐中時計の「古代魔法具」には白い光が灯っていた。
 「こんな所に遺跡なんてあったんだな」
 「全然気づかなかったよ」
 そこは先程の塔の遺跡の裏手。と言っても、完全に裏にあるわけではなく、数百メートル離れた位置にある下へと続く古い階段があった。ここが遺跡への入り口のようだった。
 「それでは行きましょうか」
 スタスタと階段を降りて行く、鞍馬さんの後を慌てて追いかける僕と連太郎だった。
 「さっきの塔と同じではないかな?」
 「確かに似ていますが、少し違います。おそらくですが、藤井さんなら分かるはずですよ「魔法」の感覚が」
 
 そう言われて感覚を研ぎ澄ます。すると、体にまとわりついてくる空気とは違う別の何か。これこそが「魔法」の起源。
 「「魔法」と言うのは、自らの中にある魔力と呼ばれるものを大気中、普段の生活から作り出すことによって発動ができる変わったものです」
 「変わってるって言っていいのかよ」
 連太郎がツッコム。確かに「古代魔法人形」がそんな事言っていいのかと、僕も言いたくなってしまう。でも僕のスタンスではないので、言わない。
 「この廊下を突き当たった所にある部屋に入りましょう。そこにおそらく「古代魔法具」があるはずです」
 「おっ、じゃあ早く行こうぜ」
 「連太郎、走ったら転っ」
 
 目の前で言う前に連太郎が転けた。何と言ったらいいのか分からないが、どうしようもなく子供で心配になってしまう。
 そんなこんなで部屋まで辿り着いたのでした。
 ついついそんな拍子抜けした声が出てしまったのには理由がある。
 「まだ明るいぞ。嘘だろ俺が気絶してかなり経ってたはずだぞ」
 そう、外がまだ明るかったのだ。これだけなら何とも言えないことなのだが、だいたいここに着た時の時間はまだ十時にもなっていなかったはずだ。それが制服の男女同じ指定のブレザーから電子端末を取り出し時刻を確認しだす、連太郎その顔は青ざめていた。
 「経ってない」
 「何が?」
 「時間が」
 その言葉を聞いて僕も言葉が出なくなる。連太郎の端末を覗き見ると言った通り変わっていなかった。素して僕も何と無くだが首からかけた懐中時計の蓋をボタンを押して開けると、そこには文字盤が描かれその短針と長身の刺す先には連太郎の端末と全く同じ時刻を指していた。
 「「魔法」も正確なのかな」
 「そっちもか、一体どうなってんだよ」
 悩む僕と連太郎が答えを貢げ出そうと必死になっている中鞍馬さんは呆れたように答えを出す。
 「この塔と外の世界をつなぐ時間軸にはづれがあるのでしょう。そのためいかにこの中にいようと外の世界は入る前と一切変わらない。無論私の推測ではあるのですが」
 「ほんと凄いな「魔法」ってのは」
 「本当だね。僕達の知らないことを「魔法」は成り立たせるんだ」
 感心させられるが、時間が進んでいないと会うことは今ならまだ追いつくのでは無いのか。
 「それより、早く先生たちに追いつこうよ。このままじゃ単位もらえないかも」
 「うぇっ、それは嫌だな。早く行こうぜ」
 「待ってよ」
 走り出そうと僕と連太郎に対し鞍馬さんは何を焦っているのかと言いたげに落ち着いていた。
 「陣馬さん」
 「何だよ、鞍馬。早く行くぞ」
 「この辺りにはもう一つ遺跡があります。この裏手です。そこもかつての魔法使いの残した「古代魔法具」が保有されているはずです。行ってみませんか」
 「いいのかよ、追いつけなくなるぞ」
 「問題ありませんよ。時間軸が違うので」
 「それもそうか。じゃあ行こうぜ、黒江」
 「分かったよ」
 意見は一致したので答え一つ。
 「じゃあ行こうぜ。次の「魔法」を求めてな」
 連太郎は凄く張り切って突き進むのだった。
 「では行きますか。あっ、陣馬さんそちらではないですよ」
 「グヘッ」
 何事も慌てず騒がず先走らないのが大切なようです。性格の違う者をみるのは何となく面白いなと思った。懐中時計の「古代魔法具」には白い光が灯っていた。
 「こんな所に遺跡なんてあったんだな」
 「全然気づかなかったよ」
 そこは先程の塔の遺跡の裏手。と言っても、完全に裏にあるわけではなく、数百メートル離れた位置にある下へと続く古い階段があった。ここが遺跡への入り口のようだった。
 「それでは行きましょうか」
 スタスタと階段を降りて行く、鞍馬さんの後を慌てて追いかける僕と連太郎だった。
 「さっきの塔と同じではないかな?」
 「確かに似ていますが、少し違います。おそらくですが、藤井さんなら分かるはずですよ「魔法」の感覚が」
 
 そう言われて感覚を研ぎ澄ます。すると、体にまとわりついてくる空気とは違う別の何か。これこそが「魔法」の起源。
 「「魔法」と言うのは、自らの中にある魔力と呼ばれるものを大気中、普段の生活から作り出すことによって発動ができる変わったものです」
 「変わってるって言っていいのかよ」
 連太郎がツッコム。確かに「古代魔法人形」がそんな事言っていいのかと、僕も言いたくなってしまう。でも僕のスタンスではないので、言わない。
 「この廊下を突き当たった所にある部屋に入りましょう。そこにおそらく「古代魔法具」があるはずです」
 「おっ、じゃあ早く行こうぜ」
 「連太郎、走ったら転っ」
 
 目の前で言う前に連太郎が転けた。何と言ったらいいのか分からないが、どうしようもなく子供で心配になってしまう。
 そんなこんなで部屋まで辿り着いたのでした。
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